山口 香の「柔道を考える」

柔道が直面している問題を考え、今後のビジョン、歩むべき道を模索する。

メダル獲得国

2009-09-03 10:44:17 | Weblog
 世界選手権においてのメダル獲得国を見てみた。
 
男子
1位 韓国    金2 銀0 銅2 
2位 ロシア   金1 銀1 銅1
3位モンゴル   金1 
3位ウクライナ  金1
3位カザフスタン 金1
3位フランス   金1

ここまでが金メダル獲得国、複数の金メダルを獲得したのは韓国のみ。この他、金メダルに限らず複数のメダルを獲得したのは5カ国のみであり、28個のメダル数に対してメダル獲得国が20カ国である。このことからも男子の柔道はいかに世界のレベルが平均化している現状がわかる。また、ブラジルやグルジアといった実力のある国が今回はメダルなしに終わっている。カザフスタンやウズベキスタンといった中央アジアの台頭もある。こういった現状にあって韓国が7階級中4階級においてメダルを獲得したことは素晴らしい。韓国の強化が成功していることを示している。ロシアも北京五輪では銅メダル一つという屈辱的な結果を受け、初めて海外からコーチを招聘するなど強化の見直しを図った結果が実ったといえる。おそらく男子の場合、以前のように一つの国が金メダルを複数個獲得できるようなことは難しいかもしれない。しかし、韓国やロシアなどの取り組み、強化からヒントを探ることはできるかもしれない。

女子
1位 日本   金3 銀0 銅2
2位 オランダ 金1 銀1 銅0
3位 中国   金1 銀0 銅1
3位 フランス 金1 銀0 銅1
5位 コロンビア金1 銀0 銅0

女子はいうまでもなく日本の圧勝であった。男女の合計でみても日本の女子は、男子の成績を入れずにトップに立つ。つまり、男女、どの国も一つの国で金メダルを3個獲得した国は日本女子以外になかった。メダル獲得国は16カ国、複数のメダルを獲得した国は8カ国であった。男子に比べるとやはりヨーロッパの力が安定している。しかしながら、コロンビアがはじめて金メダルを獲得するなど、新興国も少しずつ力をつけてきている。