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新渡戸 稲造『武士道』③の1「義理」

2014年03月05日 07時52分05秒 | 歴史を紡ぐ
新渡戸 稲造『武士道』③の1「義理」


1.「正義の道理」が私たちを命ずる

 ・「義理」は、文字通り「正義の道理」の意味である。
 ・もともとは、あくまで単純な義務を指していた。
 ・たとえば、親に対する行為においては愛情が唯一の動機である。
 
 ・だが万が一、愛情をもてなくなったときには、頼りになるのは人の理性である。
 ・その理性は、直ちに人に正しく行動することを訴える。
 ・義務が負担になった瞬間でも「正義の道理」が私たちにそれを命令するからである。

 ・義理をこのように理解すれば、それは厳しい監督者となって鞭を手にし、怠け者になすべきことを実行させる。


2.義理は道徳的には第二義的な力である

 ・義理が人間社会をつくりあげた産物。

 ・人は偶然うまれた事実によって階級社会をつくり、その社会的単位は家族である。
 ・そこでは才能の優劣より年齢が重視される。
 ・いわば義理は、自然な愛情が人間のつくった恣意的な習慣にしばしば屈服させられるような、そんな社会的条件
  の中にある。

 ・そのために義理は時を経るうちに曖昧になり、堕落した。

 ・たとえば、なぜ母親は長子を救うために、必要とあれば他のすべての子どもを犠牲にしなければならないのか。
 ・なぜ娘は父親の遊興の費用を払うために、わが身を売らねばならないのか といった状況においてである。
 ・「義理」は「正義の道理」として出発したにもかかわらず、しばしば詭弁のために用いられ、非難されることを怖れる
  臆病にまで堕ちてしまったのだ。


 ・もし武士道が明確な正しい勇気と、悠然と耐えうる精神力をもっていなかったとすれば、義理は即座に卑怯者の
  詭弁となっていただろう。


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