試運転 ~TRIAL RUN~

初心者の拘りと見切りが激しい自己責任による鉄道模型軽加工記録

クハ103-780[ツヌ306F-3] 誤乗防止ステッカー貼付,運転台側TNカプラーSP白濁対策施工 ※TOMIX製High-Grade製品

2017-11-13 21:29:08 | 国鉄/JR103系
漆黒。

TOMIX製103系High-Grade製品クハ103-780(黄緑6号)の第一次整備が完了した。
この際運転台側TNカプラーSPの夥しい白濁化が発覚し第二次整備で対策を行う。
白濁部の清掃はクハ103-123,クハ103-124(ツヌ306F-2)で用いた湿式とする。


国鉄103系クハ103-780(黄緑6号)。

ジャンパ連結器付TNカプラーSPは分売品のJC6336に相当する。
JC6336はクハ103-485,クハ103-486(ツヌ329F:TOMIX製旧製品)に装着中である。
クハ103-485,クハ103-486への取付は車体裾とカバーが支障し一部の加工を要した。
この時に分解しており事前に構造を理解出来ていたのは不幸中の幸いだった。


入工中のクハ103-780。

第二次整備はジャンパ連結器付TNカプラーSPの清掃から開始した。
黒色成形TNカプラーSPの白濁化は当たり前の現象になっている。
発生の都度表面を拭き上げてきたが細部まで手が行き届かなかった。
そこでクハ103-123,クハ103-124(←元クハ103-61,元クハ103-48:元ツヌ306F-2)入場時に新たな対策を試行した。
初めての分解清掃を行いクリーナーで全面を保護している。
竣工後半年以上が経過した現在でも白濁現象の再発は見られない。
清掃間隔が開く手応えを感じクハ103-780で本格採用に至った。


全体が白濁化しているジャンパ連結器付TNカプラーSP。

分解清掃を行うためジャンパ連結器付TNカプラーSPは台枠から取り外す。
紛失防止策として先に配管付ステップを撤去した。
配管付ステップは台枠とTNカプラーSPフレームの間に挿入されるボス嵌合品である。
後部側の差込部を車体外側へ外しそのまま運転台側に旋回させると容易に取り外せる。
ステップの着脱もクハ103-277(ラシ336F-1)のメーカーエラーに端を発した交換事例が活きた。
撤去したジャンパ連結器付TNカプラーSPは構成部品全てが白濁化していた。


分解されたジャンパ連結器付TNカプラーSP。

ジャンパ連結器付TNカプラーSPの基本構造は一般流通品の密着式TNカプラーSP(0336)と同一である。
そのため普段と同様に分解出来る。
復心スプリングは連結器部品への引掛式で紛失には十分な注意が必要となる。
清掃はクリーナーを含ませた綿棒及び極細綿棒にて行った。
極細綿棒は主に胴受周りとジャンパ連結器へ当てた。
繊細なモールドのジャンパ連結器は極細綿棒でも届き難い箇所があり手間取っている。


清掃を終えた連結器部品。

2pcs構成の連結器部品は更に厄介だった。
連結機構部が二股に分岐し極細綿棒でさえ受け付けない。
この箇所は多分に湿らせた綿棒からクリーナーを滲み出させ歯ブラシで仕上げた。
結果的にクリーナー浸け同等の措置となった。
ジャンパ連結器の成形を考えるとクリーナープールを活用した方が効率的かもしれない。
次に入場を控えるクハ103-763(黄緑6号)では工程を変更する。


新品同様になったジャンパ連結器付TNカプラーSP。

綿棒での清掃は多少効率の悪さが目立った。
分解から組立まで約20分も掛かっており苦戦の痕が伺えると思う。
その代わり大半の白濁部が消えジャンパ連結器付TNカプラーSPは面目を一新した。
クハ103-123,クハ103-124よりも入念に清掃した結果全体的に艶のある黒色に変わった。
クリーナーによるコーティング効果かは判らない。
仮に効果があるならば黒色成形TNカプラーSPの白濁現象に悩まされる機会は激減するだろう。


取付中の配管付ステップ。

台枠へジャンパ連結器付TNカプラーSPを装着し原形に復帰させる。
配管付ステップ装着は撤去時と逆の手順を辿るだけでいい。
運転台側台枠とTNカプラーSPフレームの空間に差し込む際はボス位置を基準とする。
軽いクリック感を得た後に全体を連結面側へ旋回させる。
台枠側面と配管付ステップ側面が揃うと同時に後部嵌合爪が嵌まる手応えがあるため正誤は判り易いと思う。


排出させた表示器部品。

続いて車体関連の工程に移行した。
先ず運行番号幕と行先方向幕を取り外す。
表示器部品はプリズムケースを斜めにすると勝手に押し出される。
嵌合都合で装着が最終工程に廻るため床板取付前に撤去した。
次にホース無ジャンパ栓納めを流し込み接着剤で溶着させた。
この措置は角度固定名目であり車体裏側をなぞる程度に留めている。


配置の異なる側面用誤乗防止ステッカー (クハ103-826,クハ103-780)。

クハ103-780の第二次整備は[総武・中央線 各駅停車]誤乗防止ステッカー貼付が主役である。
ステッカーは従来に引き続き自作品とした。
側面用は隔扉毎貼付ながら偶数向クハ103形(黄緑6号車両)独自の配置となる。
偶数向,奇数向で揃っていた豊田区後期転属編成に対し編成内等間隔配置に変更された。
黄緑6号編成が出現しない中で採用されたこの配置は中野区201系,津田沼区101系(朱色1号編成)を踏襲したものと思われる。




ジャンパ連結器付TNカプラーSPの白濁部が消えたクハ103-780

最後に運行番号幕と行先方向幕を装着した。
運行番号は[61C]から改めていない。
前面見附は誤乗防止ステッカー貼付により印象が大きく変わった。
ジャンパ連結器付TNカプラーSPの清掃も見附向上に貢献していると思う。


クハ103-780 点灯試験[61C 三鷹]:前照灯。


クハ103-780 点灯試験[61C 三鷹]:尾灯。


クハ103-826 点灯比較[51C 津田沼]:ツヌ322F。


クハ103-774 点灯比較[23M 千葉]:ラシ337F-2。

点灯試験結果は全く問題無い。
TOMIX製High-Grade製品クハ103形高運転台車(黄緑6号)は初登場となった。
クハ103-819,クハ103-826(ツヌ322F)は低運転台初期形冷房改造車の延長線上に存在した。
多数を占めるクハ103形(黄色5号)は既に見慣れた域にある。
そのせいかクハ103-780の点灯具合には新鮮味を感じた。




クハ103-780(ツヌ306F-3:誤乗防止ステッカー貼付)。

第二次整備を終えクハ103-780が竣工した。
作業時間の大半はジャンパ連結器付TNカプラーSPの分解清掃に充てられた。
答は得られたが今回の方式はクハ103-780限りとする。
今後も試行を重ね良い白濁化対処方法を見出したい。

この記事についてブログを書く
« クハ103-763,780 回着 (KATO... | TOP | クハ103-763[ツヌ306F-3] 誤... »