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No.42 ダビデ(17):三人の武勲

2007-11-10 11:42:56 | 歴代誌
逃亡中のダビデのもとに、多くの猛者が集結した。
彼らはダビデが王となるよう尽力した。
その中に「三勇士」と呼ばれる一団がいた。

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三十人の頭の中の三人が、
アドラムの洞窟にいるダビデを訪ねて岩山に来たことがあった。
ペリシテ人の陣営がレファイムの谷に張られていた。
ダビデは要害におり、ペリシテ人の駐屯部隊はベツレヘムにいた。ダビデは、
「ベツレヘムの城門の傍らにある、
 あの井戸の水を飲ませてくれる者があればよいのに」と切望した。
三人はペリシテの陣を突破し、ベツレヘムの城門の傍らにある井戸から水をくみ、
ダビデのもとに持ち帰った。
ダビデはこの水を飲むことを望まず、注いで主にささげ、こう言った。
「わが神よ。わたしはこのようなことを決してすべきではありません。
彼らは命をかけて持ってきてくれたのです。
彼らの命のかかった血をわたしが飲むことができましょうか。」
ダビデはその水を飲もうとしなかった。
以上が三勇士の武勲である。
 歴代誌上11:15-19
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アドラムの洞窟いたダビデは、ふと、ベツレヘムの井戸から湧き出る
「おいしい水」が飲みたくなった。
そのとき、ベツレヘムは敵であるペリシテ軍に包囲されていた。

三勇士は、ダビデのニーズを満たそうと思い立ち、ベツレヘムに急行、
敵陣を突破し、命がけで井戸から水を汲み上げると、
その水を抱えてアドラムへ持ち帰り、ダビデに献上した。

ダビデは決してその水を飲もうとはしなかった。
ダビデには三人の自分を思う気持ちが、痛いほど伝わっていた。

「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。」
(ヨハネ15:13)

このエピソードは三勇士の「武勲」として歴代誌の中に記されている。
歴代誌では、この記述の直後に、三勇士の長で、
槍を振るって三百人を刺し殺したアビシャイの紹介がなされているが、
「武勲は三勇士に及ばなかった。」と書かれている。

ダビデにとっての「武勲」とは、
勇猛さや戦果の大きさだけで決まるものではなかったのかもしれない。