猫好き司会者日記


16歳の息子、公園猫ロコとの日々の暮らしを綴っています。

褒めてもらいたい人がいるということ。

2012-05-03 22:49:02 | Weblog
先日の披露宴。

とっても明るい新郎様で、打ち合わせで初めてお会いした時から
素敵な新郎新婦様だな~と思っていました。

いろんな事情で、幼い頃から父親がおらず、高校の頃にお母様が他界され
披露宴当日は新郎側には両親の姿がありませんでした。

たくさんの方からの祝辞、楽しい余興、感動の花束贈呈は新婦の両親へ
花束を渡され、エンディングの新郎のご挨拶。

そこで、新郎様が語った言葉の中に

「これまでの人生、誰もが喜びで満ち溢れる瞬間、自分はいつも両親がいない
 という喪失感を感じていました。

 大学に合格した時、成人式を迎えた時、就職したとき、一緒に喜びを
 分かち合える両親がおらず、いつもどんな時も喪失感を感じていました。

 喜びを分かち合える人がいるということが当たり前ではないことは
 わかってはいましたが、それがどれほど大事な事かということをいつも
 感じていました。

 でも、僕にも「お父さん、お母さん」と呼べる人ができました。」
 


会場からはすすり泣く声が多く聞こえ、そんな中、新郎は笑顔で

誰を責めるでもなく、恨むでもなく、笑顔でそれを話しておられました。

かえってそれが胸にひびき、なんだか、タイムスリップしてなんとか
その喪失感を埋める事ができないものかと、挨拶のあともなんだかずっと
そんなことを考えていました。

親と子の関係はつくづく特別だなと…

考える一日でした。