--Katabatic Wind-- ずっと南の、白い大地をわたる風

応援していた第47次南極地域観測隊は、すべての活動を終了しました。
本当にお疲れさまでした。

CCDはなぜ冷やして使うのか?

2006-06-12 | ふしぎ・なるほどー
すっかり遅くなって、私も忘れそうになっていましたが(実は毎日アップしなくちゃと焦っていました・・)、宙空光学観測(1)掃天フォトメーターをアップしました。

「掃天フォトメーター」のことを書くにあたって、フォトマルと一緒に原理である「光電効果」についても一緒に調べていました。
光電効果には2つに分かれていて、一つが外部光電効果でフォトマルの原理になっているもの、もう一つがCCDの原理になっている内部光電効果だと書いてあって、そうか、この2つは両方とも光を感知するものだから、お友達みたいなものなんだなということが分かったのです(CCDの原理は難しくてちゃんと理解はできていないと思われます)。
もっと調べていたら「冷やすと暗電流が減るので光電流のSN比がよくなるのでフォトマルの感度は上がる」と書いてあるサイトがあって、え?フォトマルも冷やした方がいいわけ??とびっくりしたのです。
なんで「フォトマルも?」と思ったかというと、「オーロラ・星空撮影」の南極だよりを渡井さんにもらったときに「デジタルカメラの眼となるCCDは低温でその性能を引き出すことができる」と書いてあったからなのです。
で、フォトマルを冷やす理由に「暗電流が減るので光電流のSN比がよくなる」と書いてあったので、それを手がかりにCCDもそうなのかと思って調べてみました。
CCDでは暗電流というノイズが発生し、露出を長くすれば長くするほどノイズが蓄積されて画像に小さな白い斑点が出てしまうそうなのです。
スナップ写真のように光量が多いものの撮影では、そのノイズは無視できるようなのですが、オーロラや星空のように暗いものを対象にする場合には無視できないみたいです。
でも、がっかりしなくても大丈夫!
暗電流によるノイズというのは、CCDの温度を10℃下げると約半分になるのだそうです。
それで天体撮影用には冷却CCDというデジタルカメラまであるのですね。
南極だよりには「光学観測用のCCDはマイナス50°から60℃程度まで冷やすらしい」と書いてあり、冷却CCDというデジタルカメラは-40℃ほどまで冷やせるらしいのですが、南極では寒いので普通のデジタルカメラでも日本で撮るよりずーっとノイズが少なく撮れるのだということなのですよね?
南極に渡井さんが出かける前は、寒いところでのカメラの扱いをずいぶん気にしていたのだけれど、むしろきれいに撮れるなんてちょっと驚きです。

暗電流って何?
光を遮断した状態でも発生する電荷による電流だと説明してあるものが多いです。
放電:ウィキペディアに一番まとまって書いてあって、分かるような気がしたのだけど難しくてやっぱりよく分からなかった)

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2 コメント

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ペルチェ素子 (エコミクロ)
2006-06-13 19:58:09
一昔前はフォトマルを水冷してノイズを軽減していましたが、現在はペルチェ素子で冷却しているのでしょうか?このペルチェ素子は遺伝子を人工的に増幅するPCR反応(サーマルサイクラー)にも用いられています。
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エコミクロさま (み・くり)
2006-06-13 23:32:03
フォトマルは水冷していたのですか?

大変だし、それほど温度が下がらなかったでしょうね?

先日調べたときには、フォトマルも冷却CCDもペルチェ素子での冷却だと書いてありました。

どちらも実際に見たことがないので、どういうものかが分からないのが残念です。

サーマルサイクラーもペルチェ素子での冷却なのですね。

CPUの冷却や小さな冷蔵庫(卓上?)にも使われているみたいです。
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