愛する者の為に戦争に行き(当時戦争に行くのは男だけ)、もし死んだら、負けたら、愛する女がどこの馬の骨に凌辱されるか知れないのに・・・
戦争しないために命を・・・というならまだわかる。
しかしそういう勘違いはなにも日本人だけじゃないしな。ハリウッドでさえそういうのが現状だろうし。
火事で燃え盛る家に残された我が子を助けるために猛火に飛び込む母親には到底勝てん大馬鹿役者だろう。
つまり”臣民役者”ってことだな。
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帝国ホテルの大広間に600人も集めて行われ、半分は募集した一般の男女高校生、もう半分がマスコミでした。そこで記者から「もし戦争になったら、あなたは愛する人のために戦いに行って死ぬことが出来ますか」という質問が出ました。私は不安だったんですが、反町隆史さんや中村獅童さんといった俳優さんが、少し考えながらも「愛する人のために死ねます」と言うんですね。確信犯的に言い切ったのは渡哲也さんで、石原軍団の長ということもあるのでしょうが、「私はそういう事態になったら命がけで行きます」とズバリ言うのです。
あ~あ、と思っていたら、最後に佐藤純爾監督が「違う」と、はっきり言いました。「戦争が起きてからでは遅い。戦争が起きないように我々は何をしなければいけないのか、それをこの映画を見て考えて欲しい」と発言されたのです。
私はホッとしたのですが、しかし翌日のスポーツ紙やテレビで取り上げられたのは、俳優さんたちの「愛のために戦争に行きます」という姿ばかりで、監督の発言は一切出て来なかった。実は仲代達矢さんも良いことを言っていましたが、これも出てこなかった。その状況に私はとても心配になりました。
この映画を見に行った人の中で色々な反響がありますが、私の周りでは「危惧しながら見に行ったが、思ったより良かった」という声がかなりあります。この映画は、そういう反応が出るような面も持っています。その点では佐藤純爾監督の、戦争は絶対に起きてはいけないという思いが滲み出ている部分も結構ありますが、逆に「若者の純粋さは尊い、美しい」という声が出てくると、ちょっと待ってくれよ、と言いたくなる。
戦艦大和が沈んだあの1945年の6月、私はまさに、あの映画に出て来た17才の海軍特別年少兵でした。海軍特別年少兵は海軍で最も年若い兵士で、14才から15才で海軍に入り、過酷な訓練を受けて、17才くらいで軍艦に乗艦します。この年少兵については今井正さんが1972年に『海軍特別年少兵』という映画を作っておられますので、それをご覧になれば実態がよく分ります。
私は同じ17才で、海軍航空隊におりました。16才で予科練の少年兵を志願して、しかし基礎訓練が終わった頃には乗る飛行機がなく、水上水中の特攻要員に志願しろということになり、そして最後の17才の年に、岡山の海軍倉敷航空隊で水上特攻要員の訓練を受けていました。
17才の年少兵だった私も、同じく戦艦大和とともに沈んでいった沢山の17才の年少兵も、実のところ日本のやっている戦争がどういう戦争であったのか、何も分っていなかったんですね。
まず学校の教育は、日本は神の国で、天皇陛下の御稜威(みいつ)、つまり御威光で全世界を一つの家にする、ということで、日本の行っている戦争は聖なる戦争、聖戦だと。当時は国民という言葉はなく、臣民、つまり王様の家来ということですが、臣民は天皇のために命がけで戦って死ぬことが最大の名誉であると教えられていました。しかもアジア太平洋戦争が始まってからの──中国を侵略し、アメリカ、イギリスと戦争を始めた時に、その理由も経緯も何も教えられなかった。なぜ始まったのかも分らない。ただ日本軍は正しい、相手国が間違っている、ということしか知らなかったわけです。そういう教育で頭が作りかえられていたことが基礎にあります。
それに加えて、当時の大衆的な人気のある娯楽メディアというのは映画しかないのです。ラジオもNHKしかありません。その映画が、状況の推移の中で、一つの方向のことしか語らない、知らせないというものに統制されて行く。
http://kenpo-9.net/document/140912_yamada.html
映画人9条の会HPより抜粋(読み易く改行した)
マスゴミと言われて久しい。
既得権益マスゴミに係わる人間を少なくとも俺は信じていない。
もう一つ、労働者という言葉を信じて疑わない人々も信じていない。
それは、臣民根性に似ているから。
テクニックはあるが現場を知らない監督と、叩き上げの監督の違いを簡単に言えば
*監督というのはね、その個々映画世界で王様ですよ。
貸借対照表と損益計算書しか見れない社長と、営業から皿洗いから何から何まで現場を見て経験して知って、それから人望を得て社長となるのとの違い。
両方知らなけりゃ駄目なの。
少し観察期間を置いてみよう。
マスコミ9条の会ブログ
http://masrescue9.seesaa.net/
やってみな!ミテミテ君たち・・・
戦争しないために命を・・・というならまだわかる。
しかしそういう勘違いはなにも日本人だけじゃないしな。ハリウッドでさえそういうのが現状だろうし。
火事で燃え盛る家に残された我が子を助けるために猛火に飛び込む母親には到底勝てん大馬鹿役者だろう。
つまり”臣民役者”ってことだな。
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帝国ホテルの大広間に600人も集めて行われ、半分は募集した一般の男女高校生、もう半分がマスコミでした。そこで記者から「もし戦争になったら、あなたは愛する人のために戦いに行って死ぬことが出来ますか」という質問が出ました。私は不安だったんですが、反町隆史さんや中村獅童さんといった俳優さんが、少し考えながらも「愛する人のために死ねます」と言うんですね。確信犯的に言い切ったのは渡哲也さんで、石原軍団の長ということもあるのでしょうが、「私はそういう事態になったら命がけで行きます」とズバリ言うのです。
あ~あ、と思っていたら、最後に佐藤純爾監督が「違う」と、はっきり言いました。「戦争が起きてからでは遅い。戦争が起きないように我々は何をしなければいけないのか、それをこの映画を見て考えて欲しい」と発言されたのです。
私はホッとしたのですが、しかし翌日のスポーツ紙やテレビで取り上げられたのは、俳優さんたちの「愛のために戦争に行きます」という姿ばかりで、監督の発言は一切出て来なかった。実は仲代達矢さんも良いことを言っていましたが、これも出てこなかった。その状況に私はとても心配になりました。
この映画を見に行った人の中で色々な反響がありますが、私の周りでは「危惧しながら見に行ったが、思ったより良かった」という声がかなりあります。この映画は、そういう反応が出るような面も持っています。その点では佐藤純爾監督の、戦争は絶対に起きてはいけないという思いが滲み出ている部分も結構ありますが、逆に「若者の純粋さは尊い、美しい」という声が出てくると、ちょっと待ってくれよ、と言いたくなる。
戦艦大和が沈んだあの1945年の6月、私はまさに、あの映画に出て来た17才の海軍特別年少兵でした。海軍特別年少兵は海軍で最も年若い兵士で、14才から15才で海軍に入り、過酷な訓練を受けて、17才くらいで軍艦に乗艦します。この年少兵については今井正さんが1972年に『海軍特別年少兵』という映画を作っておられますので、それをご覧になれば実態がよく分ります。
私は同じ17才で、海軍航空隊におりました。16才で予科練の少年兵を志願して、しかし基礎訓練が終わった頃には乗る飛行機がなく、水上水中の特攻要員に志願しろということになり、そして最後の17才の年に、岡山の海軍倉敷航空隊で水上特攻要員の訓練を受けていました。
17才の年少兵だった私も、同じく戦艦大和とともに沈んでいった沢山の17才の年少兵も、実のところ日本のやっている戦争がどういう戦争であったのか、何も分っていなかったんですね。
まず学校の教育は、日本は神の国で、天皇陛下の御稜威(みいつ)、つまり御威光で全世界を一つの家にする、ということで、日本の行っている戦争は聖なる戦争、聖戦だと。当時は国民という言葉はなく、臣民、つまり王様の家来ということですが、臣民は天皇のために命がけで戦って死ぬことが最大の名誉であると教えられていました。しかもアジア太平洋戦争が始まってからの──中国を侵略し、アメリカ、イギリスと戦争を始めた時に、その理由も経緯も何も教えられなかった。なぜ始まったのかも分らない。ただ日本軍は正しい、相手国が間違っている、ということしか知らなかったわけです。そういう教育で頭が作りかえられていたことが基礎にあります。
それに加えて、当時の大衆的な人気のある娯楽メディアというのは映画しかないのです。ラジオもNHKしかありません。その映画が、状況の推移の中で、一つの方向のことしか語らない、知らせないというものに統制されて行く。
http://kenpo-9.net/document/140912_yamada.html
映画人9条の会HPより抜粋(読み易く改行した)
マスゴミと言われて久しい。
既得権益マスゴミに係わる人間を少なくとも俺は信じていない。
もう一つ、労働者という言葉を信じて疑わない人々も信じていない。
それは、臣民根性に似ているから。
テクニックはあるが現場を知らない監督と、叩き上げの監督の違いを簡単に言えば
*監督というのはね、その個々映画世界で王様ですよ。
貸借対照表と損益計算書しか見れない社長と、営業から皿洗いから何から何まで現場を見て経験して知って、それから人望を得て社長となるのとの違い。
両方知らなけりゃ駄目なの。
少し観察期間を置いてみよう。
マスコミ9条の会ブログ
http://masrescue9.seesaa.net/
やってみな!ミテミテ君たち・・・