みちのくレースのおたのしみ

岩手競馬にまつわるあれこれ。とか。

6回水沢競馬売上げ動向/その他

2007年08月19日 | 岩手競馬
 真夏の6日間連続開催がついに終わり、ホッとしているよこてんです。
 後半3日くらい涼しくなってくれたおかげで、身体的には思ったより楽に乗りきる事ができました。これが逆に「前半涼→後半暑」だったら死んでたな。

 いろいろあってきっと皆様ご注目でしょう、6回水沢競馬の売上げ動向です。
 例によって例のごとく今年(対前年比)、ただし昨年のお盆は変則ではあったものの8/13(日)~8/15(火)、8/19(土)~8/21(月)とわりと暦通りで、かつ盛岡と水沢にまたがっていました。そこを念頭に置いた上でご覧ください。

08/14 1億2780万3100円(83.4%)
08/15 4億1614万6700円(99.4%)
08/16 1億6487万9300円(77.5%)
08/17 2億0616万7000円(94.1%)
08/18 2億4817万0900円(110.7%)
08/19 3億1833万5300円(133.1%)

 最終日の今日はグレードレース日以外で今年初の3億越え。開催6日間トータルでも前年比プラス。比較した昨年は全部1日11Rで行われて計66R、今年は9R編成日もあって計60R。それを考慮すれば大幅増と言ってもいい。
 特にこの土日は予想通り増えました。土曜の南関・上山・福山、日曜の金沢・東海の場外が入っていればこの2日間だけでプラス1億円もあり得たのではないか。
 今日など、ネット投票が約1/3を占めた模様です。



 とまあ、思わぬプラス側の余波を受けた岩手競馬ですが、安心していてはいけません。
 馬インフルエンザ対策で競走馬移動制限がかかったために自場の入退厩だけでなくJRAや他地区との間の転出入も困難になっており、長引けばいずれ馬資源・レース編成に影響してきます。交流レースにも当然影響します。
 特需なんて浮かれている場合じゃないですよ。いずれ、今回ちょっと増えた分の何倍ものマイナスがやってくる可能性があるのです。

 まあですね、競馬以外のギャンブルがウハウハするのはいいとしても、競馬はこの件に関してはJRAも地方もひっくるめて一心同体、このまま馬インフルエンザの影響が長引けばマイナス効果しかありえず、そしてそれは全国の競馬場をめぐり巡ってしまうのです。



 JRAに続いて大井競馬、ホッカイドウ競馬、金沢競馬が馬インフルエンザの影響によって開催中止に追い込まれました。感染馬が現れてから急遽開催中止するという状況をドタバタしているとかスマートでないと感じられる方も少なくないと思いますが、現状ではこれも仕方がないと私は思います。

 前回も書きましたが、元々夏場で馬が弱る季節、加えて猛暑で体調を崩し気味の馬が多いので、“熱を出したから”“風邪っぽいから”くらいでは特別に注意されづらい。
 獣医さんとか厩舎関係者にとっては、真夏にインフルエンザが流行るという事は普通はまず無いことだから、そんな認識も薄い。

 そして検査しようにも検査キットとか人手とか時間とかが足りない。
 検査キットは、JRAの騒ぎの後一気に品薄になってしまって、検査したくても手に入らない状態だそうですね。今週くらいから解消されるという話ですが。
 人手と時間という点では、例えば岩手競馬ではざっと900頭が在厩しています。1頭あたり検査に5分かかったとしてのべ4500分。1日10時間休み無くやったとしても1週間分です。手分けしてやったとしても今日の明日では終わらないですわね。

 なので、明らかにインフルエンザという症状の馬が実際に出てから、それから対応が始まるような形になってしまうのは仕方ないかと思います。



 私は思うんですけど、今回の馬インフルエンザは「今まさに伝播しつつある」のではなくて、「すでにかなり広まってしまっている」という前提で対処しなくてはならないのではないでしょうか。

 一応、今のところは「JRAからの転入馬が怪しい」という認識ですが、交流レース、外厩や民間トレセン、牧場、はては積みあわせの定期便までJRAはじめ他所の地区の馬と接触する機会はいくらでもあるわけで、もし広まりはじめて時間が経っているとしたら、ウイルスはすでに全国に広まっていておかしくないでしょう。

 現時点での各地の調査はあくまで目視メイン、外見の異常の有無を見て特におかしい馬を検査した程度ですが、本格的に検査キットによる全頭検査が行われはじめたら、JRAがそうであったように、陽性馬がボロボロ出てくるのではないかと危惧しています。
 そこで大事なのは感染馬が見つかった後の対処をきちんとする、二次感染・伝播を防ぐ、終息を早めるよう必要な手段を執る、という事でしょう。
 “いないと思っていたのに検査したら感染馬が見つかった”という事になったとしても、現状ではもはや仕方がない。それよりは見つかった後の対処がきちんとできるよう、段階に応じて打つべき手を考えておかなくては。

 一般のマスコミの方々も、もしそうだったとしても「感染馬がここにもいたぞ!なんだこれは問題だ!」みたいなスキャンダラスチックにやるのではなくて、ではその後の対応がどうだったか、必要な手を打っているかどうか、という点を冷静に見て伝えていただきたいと、切に願います。

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