ニュースなはなし

気になるニュースをとりあげます

小林製薬、紅麹サプリで健康被害 一体なぜ? 東大教授「違ったカビが入り有毒物質を作った可能性」

2024年03月29日 22時05分49秒 | 事件と事故
東京大学 唐木英明 名誉教授 農学博士:
このサプリはずっと前から販売されているものですが、健康被害が出ていない。<> 突然、何か今まで想定もしなかったことが起こってサプリの中に有毒な物質が入ったのか、生まれたのか、そういったことが起こったということです。今まで飲んでいた方は心配することはないと思います。



小林製薬、紅麹サプリで健康被害 一体なぜ? 東大教授「違ったカビが入り有毒物質を作った可能性」【Nスタ解説】(TBS NEWS DIG Powered by JNN) - Yahoo!ニュース 


TBS NEWS DIG Powered by JNN


小林製薬の「紅麹」を原料としたサプリメント「紅麹コレステヘルプ」により腎疾患などの健康被害が報告されています。様々な製品で使われている紅麹ですが、なぜ健康被害が出てしまったのか?その原因について考えます。


【写真を見る】小林製薬、紅麹サプリで健康被害 一体なぜ? 東大教授「違ったカビが入り有毒物質を作った可能性」【Nスタ解説】


■「紅麹コレステヘルプ」入院患者26人に 自主回収し「使用中止」訴え


熊崎風斗キャスター:
紅麹を原料としたサプリメントで健康被害が出ていて、製造元が直ちに使用中止を呼びかける緊急事態となっています。


3月22日、小林製薬が「『紅麹コレステヘルプ』を使用したことによる健康被害が報告された」という会見を行いました。


腎疾患などを発症して「むくみ」や「尿が出にくい」などの症状が出て26人が入院して、そのうち2人は一時、透析が必要な状況だったということです。


「紅麹コレステヘルプ」の他にも「ナイシヘルプ+コレステロール」「ナットウキナーゼ さらさら粒GOLD」の2商品も自主回収や使用中止を呼びかけています。現段階で、こちらと腎疾患との関連性は不明ということです。


■「紅麹」の特徴は? 用途は食品の発酵や着色など様々


では何が実際に起こったのでしょうか。


「紅麹」は米などの穀物を麹菌の一種の紅麹菌で発酵させたもので、色合いが非常に特徴です。沖縄の「豆腐よう」の発酵など様々な商品の着色料としても使用されているものです。


この紅麹に含まれる「モナコリンK」という成分がコレステロールを抑える働きがあるということで、健康食品にも使用されています。


井上貴博キャスター:
紅麹は伝統的な発酵食品で体に良いイメージありますけど、サプリメントにするのは難しいと言われていたといいます。まず紅麹について教えていただけますか。


東京大学 唐木英明 名誉教授 農学博士:
紅麹は伝統的な食品を作るために使われていたものです。もう1つは、赤い色を抽出して食品を赤く染めるために使っていた長い歴史があります。最近になって「モナコリンK」というコレステロールを下げる物質が見つかったので、これを利用して健康食品になりました。この3つの働きを持っているのが紅麹です。




熊崎キャスター:
小林製薬としては自社製品に自社の紅麹を使用しているのが約2割で、他の8割は原料商社や食品メーカーなど日本や台湾など52社に16.1トン販売しています。ですから、宝酒造の「日本酒」約9万6000本、紀文の「塩辛」2商品なども自主回収の対象になっています。こちらも現在、健康被害は確認されていません。


■健康被害の原因は? 4人の例を調査すると「同じロットの製品を使用」


では、原因は何なのでしょうか?
健康被害の原因として、小林製薬は健康被害が出た4人の症例を調査したところ、同じロットの製品を使用していたということがわかっています。


小林製薬の会見(24日)によると「製品と原料の紅麹を調べると、一部に未知の成分が含まれていた可能性が判明した。仮説段階だが、カビから作られるものがここにあるのではないか」ということです。


そこで疑われるのがカビ毒「シトリニン」です。
一部の紅麹が生み出すカビ毒で、腎疾患の原因になってきます。ヨーロッパではサプリ中の基準値を設定していて警戒されているものですが、今回、シトリニンは検出されていません。


ホラン千秋キャスター:
健康被害が出た方々は同じロットの製品を使用していたということですので、このサプリメントをずっと飲んでいる全員が何か心配しなければならないというわけではないのか、飲んだことがある人は心配した方がいいのか、どちらでしょうか?


東京大学 唐木英明 名誉教授 農学博士:
このサプリはずっと前から販売されているものですが、健康被害が出ていない。ところが2024年になってあるロットのサプリを飲んだ人だけに腎機能の障害が現れてきた。ですから、突然、何か今まで想定もしなかったことが起こってサプリの中に有毒な物質が入ったのか、生まれたのか
、そういったことが起こったということです。今まで飲んでいた方は心配することはないと思います。


井上キャスター:
限られた情報の中で今考えられる原因は何だと考えますか?


東京大学 唐木英明 名誉教授 農学博士:
小林製薬の発表にもありましたけれども、何かカビ毒に似た予想もしない物質が製品の中に入っていたということがありますので、本当は紅麹だけのはずのところに違ったカビが入ってしまって、有毒物質を作った可能性があります。



問題はそれがどうして入ったのかということですけれども、健康食品、あるいは医薬品を作る現場も非常に厳重な衛生管理をしていますから、菌とかおかしなカビが入るはずがないんですけれども、今のところはよくわかりません。


■サプリメント使用者から不安の声も…「健康になるために飲んでいたのに」


熊崎キャスター:
使っている人から不安の声です。


2023年中旬から4~5袋ほど使用
「健康になるために飲んでいたのに不健康になってしまったら意味がない」


2022年から約1年使用
「病院で腎臓の数値が悪いと指摘されるも原因がわからなかった。補償されるのか不安」


小林製薬としては、体調不良を感じるなどしたら「健康相談受付センター」へ連絡してほしいと話しています。


TBS NEWS DIG Powered by JNN






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

デリヘルの送迎ドライバーが語る“意外な副収入”とは「月10万円稼ぐ月も」

2024年03月29日 21時05分32秒 | 雇用と職のこと


デリヘルの送迎ドライバーが語る“意外な副収入”とは「月10万円稼ぐ月も」 (msn.com) 




世の中にはさまざまなバイトが存在し、中にはあまり一般的に知られていない仕事もあります。特殊なバイトは高収入になることもありますが、普通の仕事では考えられないようなトラブルに巻き込まれることも……。


お笑い芸人の神林政宗さん(仮名・27歳)は、一応芸能事務所に所属しているものの、芸人としての収入は雀の涙。普段は「デリヘルの送迎ドライバー」として生計を立てているといいます。


◆週4回8時間の稼働で「月に20万円」


「デリヘルの送迎は、主に深夜帯ですから自分の生活リズムにバッチリ合ったんです。長距離移動や自宅を使用するお客様の場合は、プレイ場所の近くで待機していることになり、その間にネタを考えることもできる。車が好きで運転も得意なので、自分には天職だと思っているほどです」


神林さんが働いているお店はある条件を満たすと“手当”が発生し、これが意外とバカにならない額になるんだとか。


「送迎に加えてプレイ料金の徴収も行い、危ない感じの人間ではないかのチェックも行います。ちなみに“自家用車手当”によってバイト代が上乗せされ、週4回8時間の稼働で月に20万円ほどもらえます。実家に暮らしているので十分生活できますし、残りの日を使ってライブに出ることもできますね。トークのネタにも出来ますし、一石二鳥な仕事だと思っています」



◆「一日20人」を送迎することも


では、実際に神林さんはどんな仕事をしているのか、細かく内容を教えてもらった。


「事務所に出勤すると、すぐにキャストの送迎に入ります。僕の愛車がハイエースということもあって、混み合う週末などは数名のキャストを相乗りさせ運ぶことも。日によって仕事は違うのですが、基本的には事務所がある五反田や品川あたりのホテルを行ったり来たりしています。一日で20人くらい運ぶ計算になり、そして人気キャストを自宅への送って業務終了です。自宅まで送りが許されるのは、『お店のナンバー5まで』と決まっているので、一回のシフトで2人ほど深夜に送り届けますね。あとは、事務所にプレイ料金を逐一納金しに行く仕事もあるので、ほとんど動きっぱなしです」


◆“意外な副収入”で月10万円稼ぐ月も


送迎ドライバーとしては、すでに3年のキャリアを持っている神林さん。特に注意しているのが、キャストとの距離感だそうです。


「これまで、キャストに嫌われてクビになってきたドライバーが多くいます。なので、自分は芸人として培ったトーク力でとにかく楽しませるようにしています。なかには喋りたくない人もいるので、所属しているキャストの傾向をすべて頭に入れて。そうやってキャストに寄り添う送迎をしていたら、人気嬢から指名の送迎が入るように。デリヘルで働くキャストはとにかく疲れているので、送迎だけでも癒やしの空間になるように心がけています。もちろん手を出すのはご法度ですが、とにかく仲良くする方法を常に考えています」


一般人よりもトークが面白く、コミュニケーション能力が高い神林さんは、意外な副収入も得られている。


「車内でタバコが吸いたいからと、清掃代として毎回乗るたびに1000円くれるキャストもいますよ。特に、3店舗あるうちの一つが熟女専門店で、そこのキャストは太っ腹な人も多い。自宅に送迎する際に、その日の売上が良いとお小遣いとして1万円もらえることもある。店には内緒にしていますが、このお手当が月に10万円くらいになることもあり、かなりおいしいんです」


◆ナイフで刺されそうになった


その一方でおいしいだけでなく、夜のお仕事ということもあり、恐ろしい体験をしたこともあるそうです。


「ホテルの場合は良いのですが、自宅に呼ぶお客様はトラブルが比較的多くて。キャストから盗撮されたと連絡が入ったときには現場に乗り込みました。また、泥酔している場合はプレイ前にお断りするのですが、激昂して殴られナイフで刺されそうになったこともあります」


危険とも隣り合わせではあるものの、様々な境遇の人物から話を聞ける点にも魅力を感じているそうです。


「働いているキャストは、いろいろな事情を抱えている。なので、話をすると意外な発見もあるし、お笑いのネタにもつながっています。芸人として売れてほしいと、ライブに来て応援してくれるキャストもいますよ。まあ、自分は彼女もいますし、キャストには下心がないので、芸能事務所のマネージャーとタレントの関係のような感じですが。落ち込んでいるキャストには声をかけて励まし、頑張って働けるようにお互い切磋琢磨してます」


芸人として売れたら神林さんはバイトを辞めると話していましたが、当面は「天職」とも思える送迎ドライバーを続けるつもりだそうです。


<TEXT/高橋マナブ>


【高橋マナブ】


1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ソメイヨシノ、開きます❗

2024年03月29日 19時05分36秒 | いろいろな出来事
やっと、ソメイヨシノの開花ですね🍀

まだ、咲きはじめですね


3・27・2022
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

全員に「裏金処分は軽くして…」な動機アリ…森喜朗元首相と安倍派幹部4人が醜悪な綱引き

2024年03月29日 17時07分23秒 | 政治のこと

全員に「裏金処分は軽くして…」な動機アリ…森喜朗元首相と安倍派幹部4人が醜悪な綱引き (msn.com) 





やはり、あの“御大”が関わっていたのか。自民党安倍派の裏金事件が新たなフェーズに入った。2022年の「キックバック継続」に元派閥会長の森元首相が影響力を行使していた可能性が浮上。物議をかもしているのは、27日の日本テレビの報道だ。


岸田首相ら党執行部が同日と26日の2日間、安倍派幹部の塩谷元文科相、下村元政調会長、西村前経産相、世耕前参院幹事長の4人を追加聴取。幹部の一部が「キックバック再開の判断には森元首相が関与していた」と新たな証言をしたというのだ。


この特報を受け、28日の参院予算委員会は紛糾。立憲民主党の辻元議員が新証言の有無をただすと、岸田首相は「報道は承知しているが、今の段階で(聴取の)内容を明らかにすることは控える」と否定も肯定もしなかった。


森元首相を聴取の対象にするのかと畳みかけられると岸田首相は「森氏も関係者のひとりだ。(聴取対象に)含まれ得る」と答弁。これまでは「森氏が直接関わったという発言があったとは、報告を受けていない」と聴取に後ろ向きだったのに、態度が一変したのである。それだけ、安倍派幹部の新証言にインパクトがあったのだろうか。


「政界の話題は、4人のうち誰が“暴露”したのかで持ち切り。森さんと不仲の下村さんなのか、残る3人の誰かか。いずれにせよ、狙いは、森さんに責任をなすりつけることで自らの処分を軽くしたいということでしょう。4人は『選挙における非公認』の処分が科されるとみられ、次の選挙は全員、厳しい。4人とも少しでも処分を軽減して欲しいという動機があります」(永田町関係者)


「総理は内心ほくそ笑んでいるでしょう」

世耕氏は14日の参院政治倫理審査会で、参院議員が改選時に受けていた全額キックバックについて「誰が決めたのか」と問われると、「(派閥会長だった)安倍さんが決めたのか細田さんが決めたのか『その前の方』が決めたのか、残念ながら分かりません」と発言。安倍、細田両元会長と、その前任会長の町村元衆院議長もすでに亡くなっている。世耕氏の言う「その前の方」とは森元首相を指しているとしか思えない。まるで「森に聞け」と言わんばかりだった


森元首相も当然、黙っているわけにいかず、今後は幹部4人との醜悪な綱引きが激化する可能性がある。この展開に岸田首相はニンマリのようだ。


「総理は、うるさ型の安倍派幹部だけでなく、人事に口を挟んでくる森さんを苦々しく思っているフシがあります。何を言い出すか分からない森さんへの聴取はリスクもありますが、パージするチャンスでもある。総理は内心ほくそ笑んでいるでしょう」(官邸事情通)


いっそ、森元首相は幹部4人への反撃の見せつけで、自ら証人喚問に出て堂々と説明してはどうか。










コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

羽生善治も絶賛>日本の将棋ソフトが巨大資本のチカラなしに「飛躍的進化」を遂げた意外な理由

2024年03月29日 15時05分11秒 | 文化と芸能

羽生善治も絶賛「チェスよりも圧倒的にいい」…日本の将棋ソフトが巨大資本のチカラなしに「飛躍的進化」を遂げた意外な理由 (msn.com) 





「iPS細胞技術の最前線で何が起こっているのか」、「将棋をはじめとするゲームの棋士たちはなぜ人工知能に負けたのか」…もはや止めることのできない科学の激動は、すでに私たちの暮らしと世界を変貌させつつある。


人間の「価値」が揺らぐこの時代の未来を見通すべく、“ノーベル賞科学者”山中伸弥と“史上最強棋士”羽生善治が語り合う『人間の未来AIの未来』(山中伸弥・羽生善治著)より抜粋してお届けする。


『人間の未来AIの未来』連載第2回


将棋ソフトはいかに進化したか
山中将棋のソフトは、チェスや囲碁とは違う進化の仕方なんですか。


羽生そうですね。チェスや囲碁の世界は、ハードの力とデータの量に重きを置いて、グーグルなどの大企業がソフトを開発して強くしてきました。それに対して、将棋の世界の場合、ソフトの開発に巨大資本が入ってきませんでした。将棋ソフトは、2005年に保木邦仁さんが開発・公開した当時の最強ソフト「Bonanza」(ボナンザ)がオープンソースになり、それを土台にして個人プログラマーが改良、修正を加えて進化させてきました。



山中改良、修正とは、具体的にはどういう作業なんでしょう。


羽生プログラムを洗練させて強くするに際して一番難しいのは、正確に局面を評価させることなんです。「評価関数」と言って、一つの局面を見た時に、先手と後手どちらが有利か、数値化するわけです。ここでプログラマーが切磋琢磨して細かい修正を重ね、ソフトは強くなっていきます。


山中ここ数年、将棋のソフトが急激に強くなっているのは何か理由があるんですか。


将棋ソフトは「強すぎて誰も買わなくなった」
羽生「ギットハブ」(GitHub)というサイトがあるんです。ギットハブはソフト開発プロジェクトのための共有ウェブサービスです。将棋ソフトはほとんどがギットハブに載っており、オープンソースなので、誰でも自由にそれを使って分析や研究ができるようになっています。


アクセスして「このプログラムのここはおかしいよ」とか「ここは直したほうがいいよ」とチェックできます。それも最新版をどんどん載せてくれます。すると、開発者はそれを見て「自分も将棋のプログラムを作ってみよう」と思う。棋士もアマ、プロを問わず「それを使って分析してみよう」となる。それで飛躍的にレベルが上がっているんです。


山中そこはチェスや囲碁のソフトとは違うところですね。


羽生それが可能だったのは、実は「将棋ソフトを売る」マーケットが十年くらい前になくなったからなんです。強すぎて誰も買わなくなりました。マーケットがないので利害関係がない。だったら、いっそのことオープンソースにして、みんなで自由にどんどん進化させようという流れになったんです。


年に一度の将棋ソフトの大きな大会が終わると、上位ソフトのいくつかがウェブ上に公開されて、翌年にはそれをベースにした新しいソフトが出てきます。その年の頂上にいたソフトが翌年には5合目くらいになっている、ということが繰り返されているので、本当に驚異的なスピードで進化しています。


「将棋ソフトの勝負」をみんなでする
山中将棋の勝負ではなく、将棋ソフトの勝負をみんなでしている(笑)。


羽生ええ。実は私自身、ソフトの世界で将棋はチェスから10年、15年は遅れていると思っていたんです。チェスは世界での競技人口も多いし、論文の質と量もまさっていましたから。でも今はどういう状況かと言うと、将棋の世界で強いソフトは全部無料です。


しかも、いくつもあるソフトを比較して使える共通のプラットフォームも開発されています。さらに使い方がわからない人のために、マニュアルを書いてくれている人もいます。どこまで親切なんだ、と思います。一方でチェスの世界は、ソフトから何から全部揃えようとすると、けっこうお金がかかります。


だから、チェスのソフトはそれほど多くの人が使っているわけではありません。そのため、ここ5年ほどで将棋のソフトが一気にチェスを追い越して、一番手軽で使いやすくなったんだと思います。


山中そういうソフトを開発している人たちのモチベーションは、おそらく収益じゃないんですよね。


データ、ハードウェアよりも「ソフト」
羽生収益ではありません。第一、それを仕事ではやっていませんから。ただ私は、こういうことがあるんじゃないかなと思っているんです。今は結局、ビッグデータと言われるデータの力とか、あるいはハードウエアの計算リソースをどれくらい持っているかが、全体の性能や機能のかなりの部分を占めてしまっています。


すると、プログラマーからすれば、自分の腕の見せどころがないというか(笑)、相当比重が下がってしまいます。その意味で、将棋ソフトの場合は、そこでやりがいを感じることができるようなんです。


山中そうなってくると、どちらかと言うと、もう趣味の世界ですね。


羽生そうですね。それに、いろんなジャンルの人たちがいろいろアイデアを共有して進化しているところが、開発者たちは楽しいのではないかなと見ています。


今まで画期的なプログラムを作った人は、もともと化学が専門とか法学が専門とかまったく違う世界にいるんです。そこで得た知識や経験値を置き換えてソフトを開発していく。そういう人たちが幅広く入ってきているところが大きいと思っています。


だから、将棋のソフトはデータとハードの力ではなくて、ソフトの力をブラッシュアップして強くしてきた側面があります。そういう意味では、「ガラパゴス的な進化」を遂げてきたと言っていいと思っています。


『なぜ研究者は「隠したがる」のか…実は非効率すぎる生命科学研究の「伝統」』に続く







コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする