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答えは現場にあり!技術屋日記

還暦過ぎの土木技術者のオジさんが、悪戦苦闘七転八倒で生きる日々の泣き笑いをつづるブログ。

「ゆる~いCIMの人、BIMの会に潜入する」の巻

2017年10月21日 | オヤジのICT修業

「建築の人たち」を主たる構成メンバーとする三次元設計の研究会が高知で開かれるということを聞きつけ、お城下まで来ている。BIMに関する勉強会だ。もとよりBIM発祥の国アメリカ合衆国には、CIMという呼称はなく、建築も土木もおしなべてBIMであることを思えば、本質的なところに差異はなく、CIMであろうがBIMであろうが「そんなのかんけえねえ」のかもしれないが、わたし的には少しばかり躊躇するところがないではなかった。

であっても、「行ってみなければ、見てみなければ、話してみなければ、(呑んでみなければ)」とわたしに思わせたものを、

 

この立入禁止の立て札の前で止まってしまうと、現代社会の大切な問題たちは解けないのです。そのために、ほんとうに大切な問題、自分にとって、あるいは現在の人類にとって、切実にアクチュアルな問題をどこまでも追求しようとする人間は、やむにやまれず境界を突破するのです。(『社会学入門』見田宗介、岩波文庫)

 

と言ってしまえば、それはあまりにもカッコをつけすぎだし大仰にも過ぎるが、「アクチュアル(現実に当面しているさま)な問題」のソリューションを見つけ出そうとするのに、やれ設計だからやれBIMだからと腰が引けているようでは用事にならない。そんなことは、「あたり前田のクラッカー」である。

ということで、「ゆる~いCIMの人、BIMの会に潜入する」の巻。

最後列でひっそりと身を潜めていたつもりが、旧知の主催者さんにすぐ発見され、皆に「今日は”CIMの人”も来てます。イチバンうしろで神々しく。」と紹介されてしまった。

なぜだろう ^^;



追記

その会でもっともウケてたのは、ひとつはPC、もひとつはiPadで操るアプリケーションに対抗し、時間はもっとも遅かったものの30分で見事な水彩画のパースを描きあげたオジさん。拍手喝采を贈る皆の笑顔が印象的だった。

 


 

 

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老後の初心忘るべからず

2017年10月18日 | オヤジのICT修業

きのうの拙稿(→『はじめての3次元設計』)にMASAさんからコメントをいただいた。

はて?あの方に「スケッチアップ講習会」と名づけた社内研修の講師になってもらったのはいつだったろう、とブログ内検索(ページの右上にあります。検索キーワードを入れて「ウェブ」と表示されている部分を「このブログ内」に変え、右端の拡大鏡をクリックするとできます。)すると、2011年7月6日の投稿を発見。ナント6年以上の月日が流れていた。いやはや「亀の歩み」と言ったら亀に嘲笑われそうなほど、「わたしとわたしの環境」でのこっち方面の進歩は遅い。であるにもかかわらず、それをまた自ら晒す。まったく、恥ずかしいんだか自慢したいんだか自分でもよくわからないが、たぶんどちらもなんだろう。

さて、その6年前の稿、こんな感じで締めくくられていた。

 

つまり、使い方の可能性を探るのが私の役割であって、テクニカルな部分の習得は若い人たちが行なって、

そしてそれをまたオジさんにフィードバックしてもらう。

それでいいのだ(とひとり納得する)。

・・・・・・・・・・・

 

うんうん、たしかにそれでよかった。

だが、それではよくないと気づいた。

だから、遅ればせながら「やってみる」ことにした。

「ワシもう年やからそんなことはやらんでいいもんネ」という態度は戒めるべきだ。何よりわたしらしくない。そうも気づいた。

 

と、ここまで書いて、

「あれ?こんな感じのこと、この前も書かんかったっけ?」

とバックナンバーをさかのぼると、9日前に書いていた。

 

老後の初心忘るべからず

歳をとったからといって、「もういい」ということではなく、その都度、初めて習うことを乗り越えなければならない。これを「老後の初心」という。(世阿弥)

←『ベテラン技術者こそ3Dモデルを描け、のすすめ。


あ~あ、

同じことをクドクドと繰り返す。そんなオヤジにゃなりたくないよね、まったく。

(なってるケド ^^;)

 

 

 

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はじめての3次元設計

2017年10月17日 | オヤジのICT修業

やれCIMだ、やれ3Dモデルだとはいうけれど、これまではあくまで2次元図面から起こしたものばかり。

それでは「オヤジのゆる~いCIM修業」も片手落ち。

ということで、ごくごくささやかではあるけれど、最初から3次元で設計してみたのがこれ。

 

 

 

当社の受け持ち分はここまでで、工事全体の完成イメージがこれ。

 

 

たかだかこれっぽっちのことながら、はじめての3次元設計に、「これでこそCIMってものよ」と独り悦に入るオジさん。

 

ところが・・・

「職人さんにも、これを見せてつくってもらってね」

と担当の技術屋さんにファイルを渡したはいいが、

打合せをしているのを見るとはなしに見ていると、

3Dモデルを紙にプリントアウトしたもので説明をしているではないか。

嗚呼・・・

「いかな3Dも、印刷をしてしまったら、ある一面から見た2Dにすぎないぢゃないか」と独りごちる。

いやいや、悪いのは担当者くんではない。エラそうなことを言いながら、「わたしとわたしの環境」においての3Dモデル活用のレベルがその程度だという現状は、ひとえにわたしの努力とスキルの不足から。

オヤジのゆる~いCIM修業」、道程はるかなり、なのだ (^O^)/




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ベテラン技術者こそ3Dモデルを描け、のすすめ。

2017年10月07日 | オヤジのICT修業

昨夜、東京から来た御仁に聴いたこと。

70歳にあと数年で手が届く大ベテランが30ほど年が離れた彼に言ったのだそうだ。

「これはオレたちのような年寄りができるようにならなきゃいけない」と。

何をできるようにするのか。

スケッチアップを使った3Dモデル作成を、である。

なぜ、そうしなければならないのか。理由はこうだ。

たとえば、ある現場の3Dモデルを若い人がつくったとする。そして、同じことをベテランがしたとする。描くのはたしかに若い人のほうが早かったり、オペレーションを覚えるのも若い人が早かったりするだろう。しかし、そのモデルを描くことを通じて、問題や課題を見つけ、前倒しで解決するよすがとできるのはどちらか。これは圧倒的にベテランに軍配が挙がる。最新の医療機器で撮った脳や内臓の断面を見ても、腫瘍や疾患を見つけることができる医師とそうでない医師がいる。あれと似たようなことだ。長いあいだを経てつちかった経験と勘とがそれを可能にする。たしかに、身体は動かないかもしれない。だが、それを補う智恵と技術がベテランにはある。だから、その経験や勘や智恵や技術を活かすために、現役世代を助けるために、年寄りが3Dモデル作成ソフトのオペレーターになるべきだ。自ら進んでその任を引き受けるべきだ。

得たり、と膝を打つわたし。

じつはわたし自身も、六十の手習いで「やらなければならない」と決心したのは、似たような思いがあったからだ。

 

「だからぼくは冒頭のあの言葉、すとんと腑に落ちたんですよね」

 つづけて話す東京の御仁の口から出たのは、わたしがきのうのプロローグに使った世阿弥だった。

 

 

老後の初心忘るべからず

歳をとったからといって、「もういい」ということではなく、その都度、初めて習うことを乗り越えなければならない。これを「老後の初心」という。

 

若年層の不足を嘆く前に、高齢者の徹底活用を図るべし。

そして高齢者は自ら進んで新しいことに取り組み、これまで培ってきた経験と勘と技術と智恵を最大限活かす方策を考えるべし。

♪ 歯は疼き目は眩み耳鳴りしようとも ♪

それが問題解決と技術の伝承につながれば・・・・

そんなことなどを思いつつ、

「やはり人とは逢うてみよ、やはり人とは話してみよ、だな」

国道11号線沿いのショットバーでグラスを傾けながら、語っても語っても話が尽きない高松の夜。


 


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ゆる~いCIM in 高松

2017年10月06日 | オヤジのICT修業

高松駅前でうどんを食って店を出たら、傘立てに立てていた傘がない。コンビニで買ったビニール傘なので、誰かが間違えたんだろう。似たような傘はあるが、私のとは明らかに違う。一瞬だけ、もよりでイチバン近いやつに目が止まったが、「いやいや」とかぶりをふって空を見上げる。

視線を下に戻し右に左に振ると、コンビニの看板が目に入った。

しゃあないな。

秋雨じゃ、濡れていこう。

 

・・・・・・

 

『CIM講演会2017(高松)』に来ている。

「施工における取り組み事例」発表者としてだ。

2013年10月、この地で熊本大学の小林教授に「ゆるやかなCIM」をやりましょうと言われ(もちろんわたし個人に語りかけたのではない。会場の皆に向けた言葉だったが、いつものようにわたしは、自分自身へのメッセージだと勘違いして今に至っている)、感銘を受け、「そのフレーズいただき」とばかりに「ゆる~いCIM」を標榜して丸4年。あいも変わらず「亀の歩み」で「ゆる~いCIM」をつづけるわたしに、「ゼネコン枠での事例発表をしてくれないか」との依頼が届いたとき、「”ゆる~い”のしかないケドいいですか?」と確認すると、「それでよいのだ」「それがよいのだ」とおっしゃる関係者さん。

「ならば」と引き受け高松まで来てみたが、「やはり」というか、「思った以上」というか、ハードウェアにおいてもソフトウェアにおいても進歩が早すぎて、辺境の土木屋59歳は口をあんぐりするのみだ。

ええいままよ。

ハードもない。

ソフトもない。

あるのはソウルのみ。

「ここで見せろ、土木の力、土木の魂」



ってそれほど肩肘張った話でもなく(^^;)、ごくごく些細な事例の数々。

題して『中小零細建設業で「ゆる~いCIM」をたのしむ』、

まもなく、始まり始まり。


 

 

 

 

 

本日のプロローグには世阿弥、エピローグにはサンテグジュペリの言葉をそれぞれ引用。もちろん対をなしている(つもり)。

そう、これがオジさんの「ゆる~いCIM」なのだ (^^)/



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描きかけのモデル

2017年09月30日 | オヤジのICT修業

 

今日のCCPM工程会議に間に合わなかった新しい現場の3Dモデル。描きかけである。

このモデル、どういう手順で作成しているのかを簡単に説明する。

まず、スケッチアップに2次元図面(dxf形式)の平面図をインポート、つづいて横断図をインポートする。

次に、インポートした横断図をz軸方向に起こし(90度回転させる)、道路中心を平面図上の同じ点に合わせるように移動、それを各測点の横断方向に合わせて回転させる。この時点ではまだ2次元、つまり標高ゼロメートルなので、それを3次元にするために計画高さ分の数値をz軸上で与えて移動させてやる。この行為を繰り返すと、スケルトンな3次元図(ワイヤーフレーム)ができあがる(じつはこれだけでも、ある程度3次元的なイメージはできます)。

で、その骨と骨を「面」でつなげると、サーフェスモデルとしての3次元図ができあがる、という按配だ。

この現場では、「社内や受発注者で完成や施工中のイメージを共有する」ことを主たる目的として使うので、この程度のモデルでいい。

あ、エラそうなことを言ってしまった。

「この程度のモデルでいい」ではなく、今のわたしにゃ「この程度」しかできない。そしてそれすらも工程会議に間に合わなかったというのが厳然とした事実だ。それでも、ないよりはマシだと強引に持ち込んだのは、単にわたしの我がまま、ゆえだったのか(な?)。

ところがどっこいだ。

言い訳でも負け惜しみでもないが(いや、言い訳です)(うん、負け惜しみです)、参加者全員のイメージ共有には、けっこうな効果があった。

「その前にやることはなに?」

「それができたら、これができる?」

「他にない?」

参加した皆が、ディスプレイに映る「描きかけのモデル」を見ながら、指し示しながら、そしてその意を受けたわたしがモデルを回す回す。そうやって、後ろから前から上から下から「描きかけのモデル」をながめつつCCPM工程会議は進んだ。

 

そう、回せばわかることがある!

 

おのれのスキルのなさと体たらくは棚に上げ、自信たっぷりとそう独りごちるわたし。

工程会議が終わり、「描きかけのモデル」を完成すべくパソコンに向かうが、なんだかんだああだこうだで、事はなかなかはかどらない。

嗚呼・・・

今日もまた、「ゆる~いCIM」の一日が更けてゆく。

 

 

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ほんまもん

2017年09月28日 | オヤジのICT修業

 

徳島県牟岐町の大竹組さんを訪問。

とある公共教育機関の聞き取り調査に、金魚のフンよろしく厚かましくも随行させてもらったのだが、「いっしょに来てみるかい?」と声をかけてくれたのは別の機関の「ハムの人」。まこと人の世の縁とはありがたいものだと感謝する。そして、「フン」たるわたしにも、メインの訪問者さんたちと変わらぬ優しさと親切で応対してくれた大竹組さんには、なおいっそう感謝。想像以上の元気さと雰囲気の良さ、そして、「ほんまもん」が持つ「凄み」に感服しきりのわたしだった。

「ほんまもん」といえば、ここで展開されているCIMがまさにそれだ。掲載した画像はスケッチアップで描いた3Dモデルによる橋脚の施工シュミレーションだが、こんなのはその一端に過ぎない。点群データや3Dモデルの作成、測量、丁張、施工、というプロセスで、さまざまなアプリケーションとハードウエアの組み合わせを、自前で考え、自前で実践しているところに、どこぞの誰か(わたしです ^^;)のように口先小手先だけではない「凄み」を感じた(「お国」が主張するところとは異なり、わたしにとってのCIMは、ICTもi-constructionも包括する概念なのであります)。

と書いた直後に自分で書いたことを否定するようだが、それだけで「凄み」にまではたどり着かない。この会社の取り組みに通底するもの、それがあの雰囲気を醸し出しているはずだ。それが何なのか。延べ10時間あまりにわたって接したのだもの、わたしなりに出した答えがないではない。だが、今回は結論を出さない。「わかったつもり」になりたくはないからだ。

いずれにしてもだ。わが社から車で1時間半あまり、こんなすぐ近くに「先生」たる対象を見つけたのだ。これを機会に、あせらずゆっくりじっくりと、学ばせてもらおうと思っている。(厚かましくも、そして許可も得ず、「先生」だと決めてしまいました。スミマセン ^^;)


そうそう、忘れてならないのは、今回の宿であり、夜のディスカッションの場となった「お宿しらきや」。

ここが、またよかった。

 

 『こんぶろ-高知の酒屋ブログ-』より画像拝借

 

2017年9月末、徳島県海部郡牟岐町にて、

「お宿しらきや」の海の幸と、大竹組が展開する「ほんまもん」のCIMに圧倒され、ただただ感服するばかりの、「ゆる~いCIM」を操る辺境の土木屋(高知県安芸郡北川村在住)。


「やるもんねワシも」

(どこまでできるかわからんケド) 




株式会社大竹組

↓↓

 

 

 

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ゆる~いCIM、ゆるやか~に進行中。

2017年09月22日 | オヤジのICT修業

去年の今ごろ、こんな稿をアップしている。

→『台風16号が接近するなか「お絵描き」にいそしむ

 

そう言えば・・・と思い出し、なぜか笑えてきた。

「こんなことをしてていいのか」

「ホントはもっとやることがあるだろう」

と若干の悩みを抱きつつ、「わからない」けど、この道を行くのが(たぶん)正解なんじゃなかろうかと、「わからない」からやるしかないんだと、探り探り六十の手習いに勤しんでいたわが身を思うと、自分のことなのに他人のようで、もちろんそうかといって他人事ではなく、なんだか笑えてきたのである。

そして一年が経過した今は、こんな現場の3Dモデルを描いている。

 

 

いやいや、勘違いしてもらっては困る。わたしが描いたのは、そのごく一部。こんなところだ。

 

 

 

何のために、そしてどうやって使うのかは、読んでいるアナタの想像におまかせして、当のわたしは自慢げにうそぶいてみよう。

どうだ。

これぞ「ゆる~いCIM」の本領発揮。

これぞ「ゆる~いCIM」が「ゆる~いCIM」たる所以。

そしていつもの決まり文句。


「目的と役割を明確にすれば限定的な活用でも十分な効果が得られるのだ!」


何のことはない。じつのところは、技術も金も時間もないので「ゆる~く」ならざるを得ないというトホホな部分もあってのうえ(そのなかでもスキル不足がイチバンですね)。「日進月歩」と言えば絶え間なく進んでいることを言うのだろうが、こちらは、絶え間なくつづいていることだけを救いとして、進んでいるのかいないのか、確とはわからない今を足掻いている。

そんななかで、これだけは一年前と違う、とはっきり言えることがひとつ。

もう悩んではいない。逡巡してもいない。「これはオレのやることだ」、そして「オレがやらなきゃ誰がやる」、オジさんはそう思い定めた、というのがそれだ。

え?あらあらどうでしょ、それほど肩肘張った態度や物言いをする人が、「ゆる~いCIM」などとはよく言うねと、自分で自分に若干のツッコミを入れたあと、してみれば、そのことだけでも「進んでいることの証左じゃないか」という気がしないでもなくなってきたから、まったくもってこのオヤジ、食えない。相変わらず、自分にとって都合のいい結論に持っていくことだけはプロフェッショナルだ。

 

♪ 歯は疼(うず)き目は眩(くら)み、耳鳴りしようとも ♪

 

今日もまた、『酔って候』のメロディーをココロの中で口ずさみつつ、「ゆる~いCIM」、ゆるやか~に進行中 (^o^)v




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小ネタの発見

2017年08月20日 | オヤジのICT修業

『人はなぜ物語を求めるのか』(千野帽子著)を読んでいて、『犬と鶏と狐』というイソップ寓話に出会う。

 

人はなぜ物語を求めるのか (ちくまプリマー新書)
千野帽子
筑摩書房

 

聞いたことがあるようなないような物語だが、この際それはどちらでもいい。引用してみる(バートラム・ブルースという人がアレンジしたヴァージョンの要約だそうです)。

 

 犬と鶏が森に行き、夜になったので鶏は木の枝にとまり、犬は木の下のうろで眠りました。

 夜が明けると、鶏は「こけこっこー!」とときを作りました。それを聞きつけた狐が、こいつを食ってやろうとやって来て、木の下から呼びかけます。

「なんてすてきな鶏くんなんだ。ぼくんちで朝ごはんなんてどう?」

 鶏が答えて言うには、

「うれしいね。友だちもいっしょに連れてっていいかな? 木の下のうろでまだ寝てるんだけど」

 狐は木のうろに顔を突っこんで言いました。

「ぼくんちで朝ごはんなんてどう?」

 すると犬が飛び出して、狐の鼻面に襲いかかったのでした。


イソップ寓話の原話によると、「賢い人は災いが襲ってきても容易に対抗する」、というのがこの話が説くところの教訓だというが、

どれどれ他にはないか・・・と検索してみると、こんな動画があった。

 

いぬ と にわとり と きつね よみきかせ イソップ物語

(Aesop's Fables)Learning Japanese: Fox and chicken and dog!

 

同じ物語を小さな子どもに対して「読み聞かせ」をしたものだが、ここでは「いいお友だちをつくっていたら助けてくれる」ということを教えてくれる物語だというのが結論だ。

わたしはというと、この寓話から『「計画力」を強くする』(加藤昭吉著)に載っている「人を囲む”状況”の3重構造」という図を思い浮かべた。

 

 

加藤さんいわく、

 Aゾーンはもっとも身近な状況で、体験や五感を通して直接確かめることができる領域です。これに対してBゾーンは、主として間接的な情報によって私たちの頭の中につくられる状況です。

 そしてCゾーンは、A・B両ゾーンの状況をもとに想像することができる状況を指しています。

 したがって私たちが関わりを持っている状況は2つあることになります。一つは物理的に直に接することができるAゾーンの状況で、もうひとつは主として間接的な情報によって頭の中に構築されるB・Cゾーンに属する”つくりものの状況”です。(P.39)

 

そして、わたしたちの仕事で生まれるさまざまな問題の要因の多くが、このB・Cゾーン(特にC)の存在ゆえに「イメージした未来を共有できない」ことから来ている。という理路を、「3Dモデルを使った仕事の有用性」を説くときに、わたしはいつも用いてきた。

樹の上に現実の生物として存在する(おいしそうな)ニワトリが発した「ともだち」という言葉から、樹の下にいるであろう生物も(おいしいにちがいない)ニワトリだと想像したまま、そのことを検証することなしに思い込みにもとづいて直接行動に移したキツネ・・・

と、ここまで考え、やおらほくそ笑み、

「使えるやんか、この話」

と独りごちるわたし。


ふふ・・

小ネタはどこにでもころがっているものだ。

 

 

「計画力」を強くする―あなたの計画はなぜ挫折するか (ブルーバックス)
加藤昭吉
講談社

 

 

 

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VRを初体験したこと

2017年07月04日 | オヤジのICT修業

うわさのVRを初体験。

戸建住宅用の"ALTA"(コンピュータシステム研究所)を自分自身でのぞき興奮しきりの翌日に、今夏リリース予定の”TREND-CORE VR”(福井コンピュータ)をワイワイガヤガヤと体験する数名の土木屋さんたちを頬杖つきつつながめながら、「いやはやまったく、このスピードは・・・」と嘆息する。

わが同志、一二三北路の坂下さんが高松で発表したVR活用事例にぶったまげたのはわずか2年前。いずれ来るとは思っていたが、これだけの早さで一般化されようとは思いもしなかった。事ほど左様、この分野の進歩は速い。辺境の土木屋59歳の想像がおよぶところの埒外にある。そもそもわたしが知ったころには、アチラコチラで試みがあり、そのひとつの萌芽として坂下さんの発表があった。たぶんそういうことなのだろう。

だが・・・

「だからこそ」、とオジさんは思うのだ。

何がもっともたいせつなのか、をである。

いみじくもこの日、『CIM勉強会in石巻』でトリを務めさせてもらったわたしのプレゼンテーション『中小建設業で「ゆる~いCIM」をたのしむ』の締めくくりは、

「正解などわからない。必要なのは前進する力を常に想像しつづけること。正解など、そのあとで見つかる。」

というサン・テグジュペリの言葉であり、その前に、こんな画像をうしろにして語ったのは、

 

 

 

「先端技術と泥臭さのハイブリッド」させつづけることこそが、もっともたいせつだということだった。


なんてったって、わたしたちの身体は現場にある。そのなかでわたしたちが相手にしているのは、一つひとつの質感を伴った「土」であり「水」である。

テレビで流れる土砂崩れの映像。あれを見て、少なくともわたしは、「あゝひどいなあ」とぼんやりとした感想を持つことはない。「土砂が家に流れ込んで・・・」というときのあの「土砂」の、水を含んだあの「土砂」の重さや質感を、濡れた雨合羽をまとった身体の感覚とともに蘇らせながら見ている。そして別の日、テレビに流れる住宅地を襲った洪水の映像。あれを見て、少なくともわたしは、あの「水」の冷たさと、ただの「水」のようでいてそのじつは、混ざり込んでいるであろう多種多様の物質とがないまぜになった「水」の質感を皮膚感覚として思い出している。

「土木という仕事」は、どこまで行ってもそういうものだ。

♪ 時世時節は変わろとままよ ♪

やれAIだ、やれICTだと騒いでみても、そういうものであることから脱け出すことなどできはしないとわたしは思っている。

いや、脱け出す必要などない。

なんとなれば、それこそが「土木という仕事」のストロングポイントなのだから。

であれば、目指すのは「先端技術と泥臭さのハイブリッド」。好奇心は満載しながら、それでいて目新しさだけに惑わされることなく、地べたにしっかりと足をつけてテクノロジーの進歩に向き合っていくことが肝要なのである。

 



トカなんとかエラそうなことを言いながら、こんな画像を見ていると、どう見ても地に足が着いてないタダのオモシロがりにしか見えないオヤジ・・・

  

 ヒゲブチョー撮影

 

(ま、ご愛嬌ですな、ごアイキョウ ^^;)

 

 

 

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