京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

守るべきものが沢山あります。

2010-06-12 | インポート

世界各地で外来種の繁殖による環境の変化(生態系の変化)を取り上げられることが多くなってきている。

京都でも動植物の生態系に対しての問題があり、色々な取り組みが進んでいるその中の一つに「じゅんさい」があります。

京都盆地の北端に位置し、氷河時代の貴重な動植物が残る深泥池(みどろがいけ)でも、近くの浄水場の水が流れ込んだことによる水質の悪化や、水生植物アメリカミズユキノシタなど外来生物の影響で、70年代ごろから激減する種が相次いだ問題が発生し、90年代後半までは地元の限られた人だけ採集できたが、5年前には絶滅が心配されるほどまで減ってしまったのである。

深泥池の「じゅんさい」は、美食家の北大路魯山人(きたおおじ・ろさんじん)(1883~1959)に「どこのじゅんさいが一番よいかと言うと、京の洛北深泥池の産が飛び切りである。これは特別な優品」と絶賛され、全国に知られた有名なほなしもあるほどで、京都にはなくてはならない大切に守り育てなければならないもののひとつなのです。

その貴重な品種で絶滅が心配された国の天然記念物の「じゅんさい」が水生植物が復活し始めていることが新聞にも掲載され、自然の生命力に敬服する気持ちと、日々のかかわる方々の努力のおけげであることは間違いないと感じているのです。

こんな事でも、もともとは我々人間が自然破壊や環境の変化の原因を作っているので、与えられたものを未来に引き継いで行くためにも、エコの時代を日頃から自覚して行きたいものである。

松井で~す(^_-)-

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