京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

革堂さんと都七福神

2015-01-24 | 京都案内

革堂さん、正式名称、霊麀山行願寺(れいゆうざんぎょうがんじ)は私どもから近く、寺町通竹屋町から北へすぐの所にある天台宗の尼寺で、西国三十三所観音霊場の第十九番札所となっております。



革堂さんの名で千年もの間、親しまれてきた名刹です。開祖は行円上人で、このお上人様が鹿革を身に着けておられて、人々は「皮聖」(かわひじり)と敬い、「革聖のお堂」から「革堂」と呼ばれるようになったとか。もとは猟師だったお上人さんが牝鹿を射止めたときに子を宿していたのを見て改心し、仏門にはいり鹿皮に経文を記して身に纏っていたと伝えられます。

京都御苑の西を南北に貫く寺町通り沿いに建つ革堂さん。山門をくぐればすぐ本堂。「革堂観音」の大きな赤い提灯が目に飛び込んできます。本堂は千鳥破風、唐破風が前にせり出し、豪華で重厚な造り。御本尊は秘仏「十一面千手観音」。毎年1月17・18日の両日開扉されます。
 

西国三十三所のうち、京都市内には十一番の上醍醐寺、十五番今熊野観音、十六番清水寺、十七番六波羅蜜寺、十八番六角堂、二十番善峯寺、番外の元慶寺とあり、各札所ともお参りする人が絶えず、線香の煙と香りが漂っております。

1月中か毎月七日にに巡ると功徳が大きいとされる都七福神の一つ、「寿老人」像は境内の寿老人堂の祀られます。各地にある七福神巡りの中でも最古といわれる都七福神。他には、北白川・赤山禅院には福禄寿、松ヶ崎・大黒天はもちろん大黒さん、四条縄手南の恵比寿神社には恵比寿神、五条に近い六波羅蜜寺には弁財天、洛南・東寺には毘沙門天が、宇治の万福寺には布袋さんが祀られております。元日の夜に、宝船に乗る七福神の絵を枕の下に置いて寝るといい夢を見ると言われております。



寺宝の一つに「幽霊絵馬」があります。昔、法華信者に殺され埋められた子守娘の親が絵馬に娘の幽霊を描いて奉納したものとか。毎年8月20日過ぎの絵馬供養で見られます。今年は21日~23日だそうです。

京都好き男


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