京のおさんぽ

京の宿、石長松菊園・お宿いしちょうに働く個性豊かなスタッフが、四季おりおりに京の街を歩いて綴る徒然草。

平安京最後の史跡~神泉苑

2015-11-08 | 京都案内

二条城の南にある「神泉苑」は平安京が造営された際の禁苑(皇居内の庭園)とされておりました。



当時、広大な苑内には楼閣や釣殿などがあり、初期には歴代天皇も行幸されて遊宴がおこなわれ、

弘法大師空海の雨乞いや、祇園祭の起源と言われる「御霊会」なども盛んに行われてりました。
以後、徐々に狭まり、徳川家康が二条城を築城した際には北半分が取りこまれ、現在の広さは平安時代の約10分の1と言われております。

境内には空海が勧請された祈雨の神様を祀る「善女龍王社」、日本で唯一恵方を祀る「歳徳神」などが残っており、
苑内の池にかかる法成橋を、願い事を念じながら渡り、善女龍王社にお参りすると願い事を叶うと言われ、京都のパワースポットの一つとなっております。









神泉苑は東寺真言宗のお寺で、本堂には聖観世音菩薩立像が祀られております。

また、苑内の狂言堂では、京都市無形文化財に指定されている、神泉苑狂言が行われます。
今年も6日から8日まで開かれ、ユーモラスな無言劇を多くの人が楽しんでおられました。

間もなく池の周囲の紅葉も見ごろを迎えます。二条城に行かれる方は神泉苑にも足を延ばしては如何でしょうか。

京都好き男