ヒルネボウ

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『冬のソナタ』を読む 「冬のソナタ」(上p195~210)

2024-02-22 23:51:50 | 評論

   『冬のソナタ』を読む

    「冬のソナタ」(上p195~210)

3 花火

二人は約束した夜に会えない。

約束したから、会えない。

宙を舞ったジュンサンの体は、まだ溶けていない真っ白な雪の上に叩きつけられて辺りを真っ赤に染めた。

「ユジン……」

瞬間、事故現場からさほど遠くない場所にいたユジンは、誰かに名前を呼ばれたような気がして後ろを振り返った。しかし、その声は花火の音に吞みこまれていった。

(上p210)

二人は十年後に再会する、まるで偶然のように。

(終)


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