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ヒルネボウ

笑ってもいいかなあ? 笑うしかないとも。
本ブログは、一部の人にとって、愉快な表現が含まれています。

SONG  寝台(ねだい)の唄(1) 詩 L

2025-05-21 00:31:45 | 

   SONG

   寝台(ねだい)の唄(1)

           詩 L

秋色の大気が

ゆらゆら身体にまとわれば

あたいのお腹は 寝台(ねだい)の上だ

遠く聞こえる童唄

金木犀の花の下

腐乱の死体と遊んでる あの子は誰れ誰れでしょね

  何にも考えてくれていてはいや

  あたいのことなら なおさらにいや

少しまぶしい

カーテンをひいて下さらない

ついでに 口一杯に広がる レモンを一切れ

(終)

 

 

 


SONG 駝鳥その他

2025-05-04 01:21:38 | 

   SONG

   駝鳥その他

駝鳥を どうしても

鳥だと認めるわけには参りません

鯨を どうしても

獣と認めるわけには参りません

海星を どうしても

人だと認めるわけには参りません

この世を どうしても

我が世と認めるわけには参りません

自分を どうしても

自分と認めるわけには参りません

(終)

 

 


SONG 春宵

2025-04-22 01:24:34 | 

   SONG

   春宵

春の宵は

遠吠えの負け犬が

舌打ちしたら ジステンパーに

そら また ジステンパーごっこ

犬殺しが来る

針金で首絞める

だから 首吊りがある

四畳半では

電気釜のスイッチが上がって

コードを抜けば

そら また 負け犬が

殺されかけて

死にかけて

恐いぞ

犬殺しは犬殺すぞ

ゾゾゾゾゾ 憎悪! 

 

首輪があればな

首締めないような

全然 痛くなくて

ちょっと死んだふりできる

(終)


SONG どうだっていいじゃねえか

2025-04-04 00:10:23 | 

   SONG

   どうだっていいじゃねえか

だから どうだっていいじゃねえか

あいつのことなんか

だから どうだっていいじゃねえか

あいつのことなんか

初めて会ったとき

素敵だと思ったけど

本当は敵だと気づいていたのさ

だから どうだっていいじゃねえか

あいつのことなんか

 

だから どうだっていいじゃねえか

あいつのことなんか      

だから どうだっていいじゃねえか

あいつのことなんか

二度目に会ったとき

かわいいと思ったけど

本当は骨まで憎んでいたのさ

だから どうだっていいじゃねえか

あいつのことなんか

 

だから どうだっていいじゃねえか

あいつのことなんか

だから どうだっていいじゃねえか

あいつのことなんか

三度目に見かけたとき

襲おうと思ったけど

本当は怒りも消えていたのさ

だから どうだっていいじゃねえか

あいつのことなんか

(終)

 


SONG 海が泣いている

2025-03-11 21:56:17 | 

   SONG

   海が泣いている

君の好きな人に会って

海の思い 打ち明けよう

夏の夕べ

赤く燃えた君と彼の心よりも

海の心 深いのさ

海が泣いて 君に縋り付く

海が泣いて 君を飲み下す

(終)