忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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拡がる市場規模、狭まる選択肢

2005年03月17日 | 業界四方山話
「パックピクス」28,000本
「メテオス」20,000本
「千年家族」15,000本

どれもネット上ではそれなりに話題になったソフトだが、
発売初週の売り上げはこの程度だ。
この結果を意外に思う方も多いかも知れないが、
BLOGやHPでは熱烈な支持を受けるタイトルほど、
表社会では案外売れていないものなのだ。

20万本近くの発注が集まったと言われている
「パックピクス」はかなり苦戦していると言えよう。
同じく初週は勢いのなかった「キャッチ!タッチ!ヨッシー!」は
任天堂らしい粘り腰で14万本まで累計を伸ばしているが、
「パックピクス」が同じ道を辿るかは微妙だ。
(3月18日の時点で3000円を切る特価案内が出始めている)

「千年家族」にしても、
出荷数はさほど多くないので値崩れはなさそうだが
もしこれが他のメーカーからの発売であれば
1万本はおろか、2,000本ぐらいであった可能性も高い。

「メテオス」も受注は5万本ほど集まったそうなので、
数字からして全国的な消化率はさほど高くなさそうだ。
ネット上でゲームを題材にしてBLOGなりHPなりを運営しているのは、
私も含めて「かなりの好き者」であり、
そこを訪れる方々も「ちょっと好き者」(失礼)だ。
当BLOGで「少し敷居が高い」と書いた時に
「それほどでもない」と書かれた方々は、
既に各地の体験会に足を運ばれたか、
店頭にDSを持っていきダウンロードした
「ちょっと好き者」な方々なわけで、
そういった方々にとっては大した壁でなくても、
『パズルと言えば「ぷよぷよ」』というライトユーザーには、
やはり敷居が高いと思う。
私は、良いパズルゲームの基本は

『10秒以内にルールの説明が出来て、
 その説明だけでプレイしても1分もあればコツを掴んでハマれるゲーム』

だと思っている。
「テトリス」「ぷよぷよ」は言うに及ばず、最近で言えば「Mr.ドリラー」や
(バランスに難はあったが)「直感ヒトフデ」などもこれに当てはまるだろう。
「メテオス」の面白さは遊び込んだ先に見えてくるものが多く、確かにハマる。
実際、私も今猿状態でプレイしている。
ただ、「好き者」が喜ぶバランス取りというのは、
やはり一般には広く受け入れられにくいものなのだ。

これらの新規タイトルの合計販売数は6万本強、
今週最も売れた「真・三國無双4」は2週目ながら7万本、
PSPの移植タイトルがどれもそれなりの結果を残している状況からしても、
ゲームはもう想い出の反芻だけで充分、
というユーザーが増えているのかも知れない。
任天堂がDSで新たな層を開拓しようと模索しているのも、
業界に漂う行き詰まり感を強く感じているからであろう。

拡がりゆく市場規模に反比例するように狭まりゆく選択肢。
そこを打開していくのは容易いことではなかろう。
しかし、それでも、無責任なジジィゲーマーは
新たなヒーローの出現を待っているのだ。
コメント (10)
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