■UMD:「バイオハザード II アポカリプス」
先日、実際に画面を見る機会があったのだが、
予想以上に綺麗で正直驚いた。
ポータブルDVDプレーヤーなどと比べても全く遜色はなく、
懸念材料であった字幕もとても読み易かった。
迫力の無さも吹き飛ぶほどの美しさに心が揺さぶられたのだが、
ではPSPを使って映画を観るとして、
それはいつ・どこで・どのようにしてかを考えてみると、
「通勤(通学)時に・車内で・ヘッドホンつけて」
・・・ぐらいしか思い浮かばない。
移動中に映画を1本観終えることが出来る人は少なかろうし、
家で観るならDVDで観れば良い。
話のタネとして1本ぐらい持っていても良いが、
「PSPで映画を観る」というのが新たな映画の楽しみ方として
定着していくのかと言われると、
懐疑的にならざるを得ないのが率直なところだ。
色々と話を聞いていて最も気になったのが容量だ。
UMDはDVDよりも容量が小さいため、
2時間を少し超えるぐらいまでの映画なら
音声も字幕もバイリンガルで収録されるが、
2時間半を超えるとキツいらしい。
「『ロード・オブ・ザ・リング』なんかは無理です」とのこと。
2時間半近くの作品の場合は、英語音声・日本語字幕の固定にして、
英語字幕や日本語音声を削るなどしてしのぐしかないようだ。
特典映像なども容量的に難しいものは収録されないらしい。
現在のDVD市場は、廉価版のリリースサイクルが
ゲーム以上に早くなっており、発売から3ヶ月程度で
「1枚買ってもう1枚プレゼント」などの対象になるケースが続出している。
その際、早期に購入したファンを考慮して
特典映像などは収録されないことが多いのだが、
UMDは価格だけDVDの初回版と同じで、
内容的には廉価版に近い物が続出することになる。
特典映像のボリュームで購入の優先順位を決める
貧乏性な私にとってこれはかなり痛い。
ソニーピクチャーズの営業はしきりに「手軽に楽しめます」と
アピールしていたが、DVDに比べデメリットの多いUMDに
敢えて手を出させるには、最初から廉価版並みの価格設定にするか、
レンタルに対応するかしかないと思う。
レンタルに関しての打診は既にあるらしいが、
現状導入する予定はなく、あくまでもセルオンリーで行くらしい。
もったいない話だ。
コレクター的な欲求が満たされないUMDには
レンタルのような「使い捨て感覚」が最も相性が良いと思うのだが。
このままでは、セルMDと同じ道を辿るような気がする。
*これらの意見は全て「映画」に限定されたものであり、
映像作品全てについてのものではない。
ミュージッククリップなどは方向としてアリだと思うし、
録画したTV番組の持ち運び等には適していると思う。