忍之閻魔帳

ゲームと映画が好きなジジィの雑記帳(不定期)。
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読み込みの遅さを耐えられるなら「彼岸島」

2005年03月04日 | 作品紹介(ゲーム)

■PSP:「彼岸島」


*原作を9巻まで購入し、新たにプレイする機会も得たので
 2月6日の過去ログを若干修正してお届けしている。

チュンソフトから「弟切草」が発売されたのが1992年、
サウンドノベルという全く新しいアプローチは
発売当時のファミ通(当時はまだファミコン通信)の
クロスレビューではあまり歓迎されず「3回で飽きた」などと書かれ、
評価も6点・6点・7点・6点と芳しくなかった。
しかし、蓋を開けてみれば発売直後から品切れが続出、
ネットや携帯などの情報伝達手段がない時代にも関わらず
口コミでロングセラーとなった。
間もなく後追いソフトがリリースされ始め、
SFCの後期からPSの初期あたりまでは
サウンドノベルはちょっとしたブームであった。

4月に発売予定の「彼岸島」は、
週刊ヤングマガジン誌上で連載中の松本光司の同名コミックを
PSP用ソフトとしてゲーム化したものである。
ちなみに開発はナウプロダクション。
原作が続刊中のため、キャラクターが彼岸島に向かう前までの
ストーリー(2巻)は原作をなぞっているものの、
島についてからはゲーム版のみのオリジナルストーリーとなっている。
ところどころにちょっとしたアクション性を要求されるイベント
(ボタンを連打して戦う、左右に避けるなど)が挿入される以外は、
従来のサウンドノベルとほぼ同じシステムを踏襲している。

必要最小限に抑えられた止め絵と効果音だけで
後はプレーヤーの想像力に委ねられていた従来のサウンドノベルと異なり、
本作は映像の情報量がかなり多い。
つまり、想像力の介入する余地がないのだ。
原作がコミックなので当たり前と言えば当たり前なのだが、
原作を読んでいない純粋なサウンドノベルファンにまで
訴求できるかどうかは微妙なところだ。
逆に原作ファンなら、原作とは違う「もうひとつの『彼岸島』」を
楽しめるというだけでも買いだろう。

グラフィックはPSPの機能を活かして
驚くほど美麗に仕上げられているものの、
新たなシーンを読み込む度にかなり待たされるのは参った。
携帯用機とサウンドノベルというのは
文庫本を読むような手軽さがあって相性が良いと思っていたのだが、
これだけ待たされては手軽さも台無しだ。
ストーリーも演出も上手いだけに、
こういった感覚的な部分をもっと大事にして欲しかった。

ちなみに前回の記事をアップした翌日、
原作本をセットで購入してみた。
設定部分にかなり難があるように見受けられたものの、
テンポも良くあっという間に読み終えた。
PSP版が原作とどう違うのか余計に確かめたくなったのだが、
あの遅さは、、、うーむ。
ナウプロ殿、発売までに何とか頼むぞ。

*当BLOGでの新作紹介は、
 1:あくまでも開発途中のROMを使ってのプレイであること。
 2:数分のプレイによる第一印象に過ぎないこと。
 3:発売までに内容変更の可能性もあること。
 を予めお断りしておく。
 簡単に言えば、「あまりあてにしないでくれ」ということだ。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
  タイトル:彼岸島
    機種:PSP
  メーカー:ナウプロダクション
   発売日:2005年4月28日
    価格:5040円(税込み)
発売元サイト:http://www.nowpro.co.jp/
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
コメント (40)
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