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ライブ インテリジェンス アカデミー(LIA)

日本の伝統文化の情報を国内外に配信していくための団体です。 その活動を通じ世界の人々と繋がっていく為の広報サービスです。

自然現象の神仏と知られる風神雷神、俵屋宗達以外にも尾形光琳、酒井抱一や葛飾北斎なども描く

2024-01-30 14:29:38 | 絵画

先日、クロアチアの友人と京都 建仁寺を訪れた際に、友人は禅寺の風景に感銘を受けたようだ。その中でも枯山水や池泉式庭園の美しさ、そして百八畳もある天井画 双龍図の迫力には度肝を抜かれていた。彼は、幼少のころから日本武道に親しみ、日本文化に興味をもっていることから感動は計り知れなかったようだ。

 

さらに、彼の心を鷲掴みしたのが俵屋宗達の「風神雷神屏風図」。金地に風神と雷神が左右上部に睨み合っているかのように描かれているのはご存じのとおり。宗達の大傑作として後世に伝わっている絶品である。

宗達以外で、この「風神雷神屏風図」を描いているのが琳派の尾形光琳や酒井抱一、そして異色ではあるが葛飾北斎などがいる。光琳は、ご覧のとおりほぼ完全な俵屋宗達版の模写である。(日本美術大全集より)

 

先日、図書館で美術大全集のページを捲っていると「風神雷神屏風図」が目に留まった。宗達の「風神雷神」とどことなく違うことに気づき解説を見ると尾形光琳のものだと分かった。

 

風神雷神は二十八部衆の一体の神仏であるが、自然現象を象徴しているという親しみやすさから徐々に2神の存在だけがクローズアップされていった。そういうことから風神と雷神は民間信仰の対象として庶民に親しまれていったようだ。

とくに、菅原道真公は雷神を崇め天神信仰の礎にしたことで庶民に大きな影響を与えたといわれている。仏教というカテゴリを超えた神様として日本文化に浸透していった。

 

友人は、自然現象の神様として「風神雷神図」を捉えたのかもしれない。彼は、クロアチアにある自身の道場には神棚が祀られている。彼は、神道の一員としてこよなく武道を愛しヨーロッパで活動をしている。日本の伝統文化や芸術に触れることにより日本への敬愛がさらに深まっていく。

 

 

 

俵屋宗達作の「風神雷神屏風図」(国宝) 建仁寺所蔵 京都国立博物館寄託

 

 

 

尾形光琳作の「風神雷神屏風図」 東京国立博物館所蔵

 

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

写真資料/ 建仁寺・日本美術全集(学研)

 

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光琳の連続風景としての絵画「十二ヶ月屏風絵」 【福田美術館―ゼロからわかる江戸絵画】

2024-01-15 11:39:05 | 絵画

 

 

月順に右から左へ各扇に連続風景として絵画化している「十二ヶ月屏風絵」。この各扇に描かれた絵を主題として詠まれた和歌が、それぞれの絵に書き添えられ月次屏風として平安時代に隆盛を極めた。

江戸時代に入っても著名な絵師が屏風調進で絵を描き公家たちが歌を詠作しものや、藤原定家の歌を主題に絵を月次に描いたものなどの六曲一双の屏風が人気を博した。

 

有名な作品として、葛飾北斎や酒井抱一の「十二カ月花鳥図」などがあるが、今回紹介するのは尾形光琳 (福田美術館 ゼロからわかる江戸絵画)の「十二ヶ月歌意図屏風」。

解説文によると、光琳の最初期の作品で、柔和で穏やかな墨法と繊細優美な彩色による情趣あふれる画面が魅力的と書かれていた。

 

正面上方には12人の公家が和歌を寄せており、絵と歌で月次として物語を作成している。

ただ、残念ながら文字が分らないので、素地がない者には絵を見て様子を想像しながら楽しむしかない。それでも光琳の絵の欠片から何かが伝わってくる。

 

 

 

  

 

 

  

 

 

  

 

 

  

 

 

  

 

 

  

 

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

作品/ 尾形光琳の「十二ヶ月屏風絵」(福田美術館 ゼロからわかる江戸絵画)

 

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「ゼロからわかる江戸絵画」を観に嵐山の福田美術館へ

2023-11-10 10:14:09 | 絵画

昨日は、嵐山を経由し中京区の京都文化博物館へ足を伸ばした。

まずは久しぶりの嵐山、紅葉には少し早いにもかかわらず、

秋晴れに恵まれ人出は最高。

 

それをよそ見に「ゼロからわかる江戸絵画」を観に福田美術館へ。

福田美術館はガラス張りながら写真撮影ができる数少ない美術館である。

興味深い作品展覧会の場合は出かけ可能なかぎり撮影する。

記録として、また資料として参考にさせていただく。

今回も展示作品一枚一枚を撮らせていただいた。

また掲載させていただく、お楽しみに!

 

最後の写真は美術館内のカフェから眺める渡月橋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真/ 渡邉雄二

 

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伊藤弘之絵画の真骨頂「カルーセル」の魅力 【伊藤弘之-さくら回廊展Ⅱ-】

2023-10-22 15:15:52 | 絵画

 

 

半世紀以上前の遊園地の華といえば、なんと言っても「メリーゴーランド」。回転木馬といった方が馴染みがよいかもしれない。子どもの頃に空き地に移動遊園地ができ、その中には必ずメリーゴーランドがあったのを記憶している。鼻たれ小僧には似合わない遊具で過去このかたメリーゴーランドに乗ったことがない。

 

メリーゴーランドが私の馴染になったのは、伊藤弘之先生の絵の中で表現されている様々な幻想的なメリーゴーランドを見てからである。それはメリーゴーランドというようは「カルーセル」という名称やイメージで描かれている。カルーセルから飛び出した木馬たちが飛翔する姿が映し出されている。

 

むかし、回転木馬という遊具だったのが、時代の流れや親しみやすいことからメリーゴーランドと呼ばれるように。このメリーゴーランドはフランスが発祥で、ヨーロッパを舞台にする映画にはよく登場していた。フランス生まれということからフランス語の「カルーセル」と呼ばれことも多くなった。

 

日本に初めてお目見えしたのが、大阪で行われた「第5回内国勧業博覧会」ということらしい。常設されたのが1918年に浅草の娯楽施設「木馬館」で、日本の最古のものといわれていたのが、3年前に閉館したとしまえんにあったカルーセル「エルドラド」である。

現在、人気のカルーセルといえば、皆さんご存じのとおり東京ディズニーランド「キャッセルカルーセル」やディズニーシーの「キャラバンカルーセル」などがある。

 

いまの遊園地にある遊具の人気は絶叫マシーンのようだが、オールドファンやファミリー層にはメリーゴーランドは無くてはならない存在である。木馬に座りゆるりと回る (merry go around 楽しく回る) 、その風景は郷愁を誘う。古き良き時代の遊び文化の象徴のように思えてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020年に閉園されたとしまえんの、日本最古のカルーセル

 

 

リポート/ 渡邉雄二

作品/ 伊藤弘之

最後の写真/ 3年前に閉園になったとしまえのメリーゴーランドのフリー写真

 

#メリーゴーランド #回転木馬 #カルーセル #フランス発祥 #ディズニーランド #ディズニーシー #伊藤弘之のカルーセル #幻想的

 

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風を吹かせ光を放つ「さくら回廊展」が尼信会館で展覧中 【伊藤弘之-さくら回廊展Ⅰ-】

2023-10-16 13:53:32 | 絵画

 

 

 

 

10月7日から始まった「伊藤弘之 さくら回廊展」は阪神尼崎駅から徒歩5分のところにある尼信会館の1階展示室で行われている。11月12日までのロングランである。

伊藤先生は、同会館での展覧会は今回で6回目、今回は、とくに阪神南地域のモダニズムの活性化をさらに促進させ「兵庫県阪神南ふるさとづくり応援事業」として開催されている。阪神間の街々には春ともなればさくら回廊でつながれる。

 

一足先に伊藤先生の真髄を魅せる木馬とメリーゴーランドに溢れんばかりの桜が一堂に並んでいる。今展は、100号、200号の大型サイズがほとんどで、令和7年度にさくら回廊をコンセプトで開院が進められている西宮総合医療センター(仮称)への寄贈内定作品2点や独立展で初受賞した作品など25点が展示されている。

 

キャンパス一面を覆うさくらと、その中で飛翔する馬と幻想的なメリーゴーランドが三位一体となって風を吹かせ光を放ち共鳴している。立ち止まり眺めているとキャンパスの中に入っているかのような錯覚をもつ、不思議なさくら回廊展である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リポート&写真/ 渡邉雄二

作家/ 伊藤弘之 (独立美術協会会員)

 

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