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井山裕太六冠、史上初の七冠達成!

2016年04月21日 05時40分11秒 | 時事放談: 国内編

井山裕太六冠、とうとう七冠達成です。しかも、圧勝。凄いものです。

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【十段戦】井山、史上初の七冠達成

【十段戦】井山、史上初の七冠達成

【囲碁十段戦第4局】伊田篤史前十段を破り、感想戦をする井山裕太七冠(左)=20日午後、東京都千代田区の日本棋院(古厩正樹撮影)

(産経新聞)

 産経新聞社主催の囲碁タイトル戦「森ビル杯 第54期十段戦五番勝負」の第4局が20日午前10時から、東京都千代田区の日本棋院東京本院で行われ、挑戦者の井山裕太六冠(26)=棋聖・名人・本因坊・王座・天元・碁聖=が伊田篤史十段(22)に勝ち、3勝1敗で4期ぶりの十段に返り咲くとともに、囲碁界初となる七冠独占を達成した。

 昨春、歴代最年少で十段を奪取した伊田の初防衛はならなかった。

 中学1年でプロ入り後、数々の最年少記録を更新してきた井山は平成25年3月、史上初の六冠となり、通算で七冠を制覇するグランドスラムも達成した。一時、四冠に後退したが、昨年11月には自身3度目の六冠に返り咲いた。

 昭和52年に現行の囲碁七大タイトル制が確立されて以降初となる七冠同時制覇がかかった注目の今シリーズ。第1、2局を井山が連勝したが、第3局はカド番の伊田が脅威の粘りを見せ、9時間に及ぶ激闘を制した。

 井山の2勝1敗で迎えた第4局は、開始前から対局室に大勢の報道陣が詰め掛ける異様な雰囲気の中でスタート。黒番の井山が地力を発揮して快勝し、前人未到の大記録を成し遂げた。

 井山の十段は通算3期で、タイトル獲得は36期となった。

【十段戦】笑顔は見せず、前人未到の大記録 井山六冠が囲碁界初の七冠独占

【十段戦】笑顔は見せず、前人未到の大記録 井山六冠が囲碁界初の七冠独占

囲碁界初の七大タイトル同時制覇を達成した井山裕太七冠=20日、東京都千代田区の日本棋院東京本院(奈須稔撮影)

(産経新聞)

 囲碁界初の七冠独占、ついに達成−。産経新聞社主催の囲碁タイトル戦「森ビル杯 第54期十段戦五番勝負」の第4局は20日、挑戦者の井山裕太六冠(26)=棋聖・名人・本因坊・王座・天元・碁聖=が伊田篤史十段(22)に勝利。七大タイトル同時制覇という前人未到の大記録を打ち立てた。歴史的瞬間の到来に、東京都千代田区の日本棋院東京本院の対局場は、静かな熱気に包まれた。

 午後4時前。伊田前十段は何度も首を振り、右手で頭を抱えるなどのしぐさを見せる。井山七冠はさっと席を立ち、対局場からいったん姿を消す。伊田前十段は手を握りあわせながら苦しい表情を浮かべ、目をこすった。

 伊田前十段は花粉症に悩まされていたといい、序盤から鼻をかんだり、タオルを口と鼻に当てたりするしぐさも。井山七冠も花粉症だというが、その症状をうかがわせる様子はない。

 午後5時17分、伊田前十段はあぐらから正座に座り直した。右手で頭を抱え、小さく首をかしげて何度も顔をしかめた。井山七冠はほとんど動かず、表情を変えずに打ち続ける。午後5時20分ごろ、伊田前十段は左手で頭をぎゅっと押さえていたが、やがて小さく2度うなずいた。投了の合図だ。井山七冠もすぐに何度かうなずき、静かに勝敗が決した。

 歴史的な偉業を達成した井山七冠だが、勝利を決めた後も冷静さを失わず、笑顔を見せることはなかった。ほどなく対局場には報道陣が流れ込み、フラッシュの音が鳴り響いた。

【十段戦】「世界一強くなりたい」 井山七冠、頂点極めなおストイック

【十段戦】「世界一強くなりたい」 井山七冠、頂点極めなおストイック

【囲碁十段戦第4局】対局後の会見で「七冠」と揮毫した井山裕太七冠=20日午後、東京都千代田区の日本棋院(古厩正樹撮影)

(産経新聞)

 20日に行われた囲碁の十段戦第4局で、囲碁界初の7大タイトル独占を達成した井山裕太七冠(26)。「最後の砦(とりで)」として立ちはだかった伊田篤史前十段(22)を破り、「史上最強」の称号を手にした。「精進していかねば」。対局直後にこう語った平成生まれの若き天才は、前人未到の境地に踏み出した重みをかみしめているかのように寡黙だった。

 東京都千代田区の日本棋院「幽玄の間」。午後5時21分。首をしきりにかしげていた伊田前十段が小さく一礼し、投了を告げた。井山七冠も静かに頭を下げた。間もなく約100人の報道陣が対局室へなだれ込んだ。熱気が立ちこめ、カメラのフラッシュを全身に浴びながらも、井山七冠は表情を崩さず、盤上を見つめたままだった。

 対局終了から約1時間後に始まった記者会見では、報道陣から「笑顔」を求められる場面も。「(七冠達成を)目標にしてきたのでうれしい」とほほ笑んだ。しかし、すぐに表情を引き締め、「まだまだ未熟で、これまで以上に努力しなければいけない」。

 第3局が行われた14日夜には熊本地震が発生。井山七冠は「(七冠達成を)素直に喜べる状況でない。被災された方が良いニュースとして受け取ってもらえれば」と話した。

 全タイトル独占を「不可能」と見る向きもあった。初手から終局まで100手前後の将棋と異なり、300手を超える囲碁。1局にかかる負荷は心身ともに絶大で、タイトルを守りながら奪取に動くには超人的な力を要するからだ。

 インターネット中継で対局を解説した一力(いちりき)遼七段(18)は「常識で思いつかない発想をする一方、冷静に守り切る強さもある飛び抜けた棋士」と評した。

 天才の片鱗(へんりん)は既に子供時代に垣間見られた。父が買ったテレビゲームをきっかけに5歳で囲碁を始めた。6歳でテレビの囲碁番組に出演し、大人たちを次々と打ち負かす姿は地元では有名だった。プロになってからも史上最年少でタイトルを次々に獲得。昨年の獲得賞金・対局料は約1億7000万円と史上最高を記録した。だが、碁盤を離れると、お笑いと野球が大好きという普通の青年でもある。

 約460人いる日本の棋士の頂点に到達した。だが、中国や韓国には強豪がひしめき合う。この日、視線は国境を越えた。

 「世界で一番強くなりたいというのが目標。まだまだ強くなる余地はある

「究極的には世界で一番強くなりたい」 井山名人が会見
朝日新聞 2016年4月21日00時12分

 七冠独占を決めた井山裕太名人は終局後、日本棋院で記者会見に臨んだ。報道陣との一問一答は次の通り。

 ――七冠を達成した今の心境は。

 「この数年目標にしてきたことを達成できて非常にうれしい。今は熊本の震災で大変な思いをしている人が多い。素直に喜べる状況ではないが、被災者の方々にいいニュースとして受けとっていただけたら、うれしく思う

 ――これだけ多くの報道陣が来ている状況を冷静に見ることができたか。

 「囲碁という競技に注目していただけることはなかなかない。せっかくの機会なので、これをきっかけに囲碁の魅力をもっと知っていただく、いい機会にできればと思った」

 ――一つのことを極めることは若い世代の励みになる。若い世代に一言お願いしたい。

 「私自身、今の結果が信じられない思いが強い。自分は囲碁を極めたと思っていないし、未熟だと感じる部分が多い。これまでと変わらず努力していかなければならない

 ――井山さんは子どもたちに囲碁を広げたいと言ってきたが、囲碁の魅力をどう伝えたいか。

 「海外に比べて若い世代、子どもたちの囲碁の認知度はまだまだ低いところにある。現在、学校などで普及も進んでいると感じているが、七冠を一つのきっかけに、囲碁の魅力をもう少しうまく伝えていかなければならない。私だけではなく、囲碁界として考えていかなければならない」

 ――最初に六冠になったのが3年前。七冠達成までの道のりをどう感じているか。

 「六冠になった時、周囲の人たちが六冠から七冠へと思うのは当然。私も七冠を目標にしていた。だがこの数年、その難しさ、大変さを身をもって感じていた。そう思うと、こういう結果になったのは信じられない」

 ――今後の世界戦での活躍にさらに期待がかかる。そこへの思いをうかがいたい。

 「世界戦はここ数年、自分自身も出場するチャンスが少ない中で戦いが続いている。だが少ないとはいえ、チャンスがないわけではなく、期待に応えきれているとは言えない。今後さらにそこへの思いは強くなってくると思う。世界戦を盛り上げるためにも、自分が頑張らないと。少しでも貢献できるようにとの思いが強い」

 ――人工知能と対局をしてみたいか。

 「人工知能とイ・セドルさんの対戦を興味深く見た。新たな囲碁の魅力、人間にはない発想、少し違う発想を感じた。アルファ碁だからコンピューターだからということではなく、強い相手と戦いたいという気持ちは自然にわきあがってくる。どういうものなのか、対戦してみたいという気持ちはある

 ――十段戦第3局と第4局の間に震災があったが、この1週間での思いを聞かせてほしい。

 「第3局の日に地震があった。5年前、東日本大震災の時も対局をしていた。棋士として、そんな時に囲碁を打っていていいのかという思いがあった。なんとか少しでも期待をしてくれた方々に、囲碁をいいニュースとして伝えたいし、囲碁で何かできればと思う

 ――将棋の羽生善治さんも20代で七冠を達成した。井山さんは26歳での達成をどう思っているか。

 「七冠は子どもの時からの夢とも、プロになってからの夢とも考えたことはない。意識しだしたのは、六冠になった時。この数年、そこに向けて全力で向かってきて、その大変さを感じた。六冠から四冠に後退した時、七冠は無理かなと思っていた」

 ――井山さんは負けた後が大事だと言ってきたが、第3局の後の約1週間をどう過ごしたか。

 「第3局はベストを尽くしたが、伊田さんの強さを感じた一局でもあった。その後も普段と違うことをしたのではない。負けても次の対局に引きずらないように切り替えることをしている。それはうまく出来たかなと思う

 ――囲碁棋士として七冠を上回る目標はあるか。

 「七冠になったからといって今後特別に何かを変えることはない。目標としては、究極的には世界で一番強くなりたい。自分は未熟だと感じる。まだ強くなれる余地はある。成長していきたい

 ――第4局が終わった瞬間の感想を聞かせてほしい。

 「対局が終わった直後はまだ盤上のことが頭から離れず、何も考える余裕がなかった。ここ数年、期待していただいたことを一つ達成でき、少しほっとし、肩の荷が下りた気もする」

 ――世界一強くなりたいということだが、ライバルは誰か。

 「中国や韓国には強い棋士がたくさんいる。自分は世界のトップグループに少し劣ると思っている。そういう人たちと対戦して手応えもそれなりにあるが、まだ技術的には及ばない。技術を高めていかなければならない

 ――井山さんの祖父は囲碁が強く、井山さんは師匠・石井邦生先生との出会いもあった。井山さんの努力もあったが、世話になった人、支えてくれた周りの人への感謝の言葉も含めて七冠達成の喜びを聞かせてほしい。

 「囲碁を通じて、いろいろな人と出会うことができた。師匠に小さい頃に出会えたことを含めて、恵まれていたと感じる。そういう方々に一つ恩返しが出来たかなと思う。良かったと、うれしく思う

――苦しい局面もたくさんあったと思う。心の中で支えとなったものは何だったか。

 「周囲の人たちの支え、応援が力になった。自分自身、六冠になった時から、七冠に挑戦できることは棋士として幸せなことで、大きな支えになった」

 ――なぜ井山さんはそんなに強いのか。

 「自分自身が強いと思うことはあまりなく、未熟だと感じることばかりだ対局中、まずい手を打ってしまうことがあるが、そこであまり一喜一憂せず、済んだことは仕方がないと気持ちを切り替え、この局面でどうすべきかを常に考えてやっている。それがうまく出来ていると思ううまく気持ちを切り替えていくのは自分の得意なことで、長所と言うべきかもしれない。技術的に自分が特別だとは思わない。ただ、ここには自信があるという部分は持っているつもりだ」

 ――「プロフェッショナルとは、どんな苦しい局面、未知の局面でも自分を信じること」と井山さんは話していたが、改めてプロフェッショナルとは何か。

 「七冠を達成した前と後で変わっていない。負けたり、うまく行かなかったりすることが勝負の世界にはしょっちゅうある。そこで普段通り頑張れるかが大事だと思う」

 ――井山さんは大阪出身でお笑いが好きだと聞いている。趣味や気分転換の方法を教えてほしい。

 「テレビのお笑い番組は好きだし、スポーツ観戦も気分転換になる。だがもともと気持ちを長く引きずるタイプではない。気分転換に特別に何かをしているわけではない。囲碁が好きで、それを苦痛だと感じたことはない対局が終わって、その対局を振り返ることも勉強になるし、気分転換にもなる。とにかく囲碁が好きだということに尽きる」

 ――将棋の羽生さんは今も四冠を保持している。井山さんはどれくらいまでトップでやっていけるか。

 「羽生先生は将棋界や囲碁界を超えた存在。同じ勝負の世界に生きる者として、神様のような人だ。七冠から20年たった今も第一人者であり、驚異的なことだ。自分はまだまだ及ばないが、少しでも近づけるように努力したい。棋士として全盛期にどれだけ強いかということも大事だが、長く力を維持し、長くトップにいる人を尊敬する。囲碁界のトップは若返っている。大変だが、少しでもトップに近づきたい」

 ――これからもレベルアップしたいということだが、どれくらいまで強くなれるか。

 「自分は世界のトップグループに少し及ばない。そのあたりの人たちを目標に自分も頑張りたい。人工知能も強くなっている。囲碁には無限の可能性がある。先のことは分からないが、自分も少しでも成長していきたい」(構成・大村治郎)

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謙虚で、貪欲!

井山七冠は、まさにそれを具現している人です。気分転換のうまさで、前局の敗北を忘れ、しっかりと勝ってくれました。この人なら、世界一達成はもちろん、アルファ碁にも勝てることでしょう。

いまの七冠には、「おめでとう」は似合いません。達成できて当然のレベルにあった人だからです。にもかかわらず、自分を未熟だといって、成長したいという。こういう人には頭が下がります。

熊本大震災への配慮も、26歳とは思えない落ち着きです。感心しました。

井山七冠、世界一に向かって、がんばってください。応援しています。

 


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