第44期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は18日、前名人の井山裕太四冠が、星一つ差で首位の河野臨九段を破った。これで芝野虎丸七段を加えた3人が5勝2敗の同星首位に。張栩名人への挑戦者争いの決着は8月の最終ラウンドにもつれ込む。

 名人返り咲きをねらう井山はリーグ前半戦を1勝2敗と出遅れたが、その後4連勝し、先行する河野をとらえた。最終ラウンドは8月1日、4局が一斉に打たれる。首位3人の直接対決はすでに終えており、いずれも他の棋士と対戦。リーグ優勝が決まらず同星首位が複数並べば、同8日に序列上位2人によるプレーオフが行われる。首位3人の序列は、上位から井山、芝野、河野の順。

 井山は「前半戦を考えれば、挑戦者争いに加わって最終局を迎えられたのはよかった。次も精いっぱい打ちたい」と話した。一方、河野は「まだ挑戦者になる可能性を残している。悔いのないよう最終局を打ちたい」と話した。(大出公二)

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1勝2敗のときには、十段もなくし、このままずるずると負け続けるのではとおもった井山裕太四冠でした。ところが、本因坊戦を挟んでの、この復活劇。この人にしかできない凄いことです。

かくなる上は、四冠に挑戦者になってもらい、張栩名人との名人戦を観せてもらいたいものです。それで、再び名人位を獲得し、大三冠(棋聖・名人・本因坊)を掲げたら、これほど凄いことはありません。でも、四冠なら、それがやれそうです。