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加藤千笑さん、骨形成不全症を乗り越え、囲碁のプロ棋士に

2018年03月23日 06時35分51秒 | 囲碁

すばらしい!記事を読んで、泣けちゃいました。

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8度目挑戦で突破 岐阜の16歳加藤さん 女性プロ棋士に内定
東京新聞 2018年3月3日


足に障害がありながら、岐阜県内初の女性プロ棋士に内定した加藤千笑さん=2日、岐阜市役所で

 岐阜市尼ケ崎町在住で、通信制のNHK学園高校1年加藤千笑(ちえ)さん(16)が日本棋院の棋士採用試験に合格し、岐阜県内で初めて、囲碁の女性プロ棋士に内定した。生まれつきの難病で足が不自由。「障害があっても、自分の得意なことを見つけて一生懸命打ち込むことが大事」と碁盤に向き合ってきた。 

 囲碁と出合ったのは、幼稚園児のころ。難病指定されている「骨形成不全症」のため、生まれつき足の骨が弱く、自力で歩けない。当時から車いすを使っており、他の子どものように外で走り回って遊べなかった。代わりに、父の良和さん(49)から渡されたのが、碁の入門書だった。

 小学校入学後、公民館でお年寄りと碁を打つようになり、めきめきと上達。小学6年で文部科学大臣杯少年少女囲碁大会を制して小学生名人に輝き、プロへの道を目標に見定めた。

 中学からは、日本棋院中部総本部(名古屋市)の院生に。練習時間を確保するため、高校は通信制を選んだ。「午前中は勉強、それ以外はずっと囲碁」と、ネット対局などを重ねた。

 中学1年から、年2回のプロ棋士採用試験に挑んできた。今回で8度目1~2月に12人が総当たりで戦い、1つのいすを争った。加藤さんは「相手を研究し、じっくりと打つ手を決めた」といい、11戦全勝。夢をかなえた一人娘を、母の裕子さん(45)は「諦めない気持ちが揺るがなかった」とたたえた。

 今月下旬に正式に、プロ棋士採用の表彰を受ける。プロ内定を報告するため、2日に岐阜市役所を訪れた加藤さんは、色紙に「女流タイトル獲得!」と目標を書いた。「強さだけでなく、いろんな面で目標とされる棋士になりたい」と未来を見据えた。(近藤統義)


県内初の女性プロ棋士 試験本戦全勝で突破 岐阜の高1加藤さん、市役所で内定報告 /岐阜
毎日新聞2018年3月3日 地方版

 2018年度の女流棋士特別採用試験本戦を全勝(11勝)で突破し、日本棋院関西総本部採用となる県内初の女性プロ棋士が4月に誕生する。岐阜市尼ケ崎町の高校1年生、加藤千笑(ちえ)さん(16)。2日に市役所を訪問し、プロ棋士内定を報告。喜びを語った。

 加藤さんは生来の骨の病気で車椅子が手放せない生活を続けている。小学校の時から父と一緒に公民館の囲碁教室に通い始めた。「年上の人に勝つのが楽しくて」と、めきめき上達した。13年の文部科学大臣杯少年少女大会小学生の部(全国大会)で優勝してプロに憧れるようになった。

 市立梅林中学校に入学後は中部総本部(名古屋市)院生として羽根直樹九段門下で腕を磨いた。昨春、中学校を卒業し囲碁に専念するため通信制のNHK学園高校に進学。4回目の挑戦となった今年1~2月の試験でプロ棋士に内定した。

 試験の対局は午前10時から昼食をはさみ夕方まで続くため体力が影響するというが「集中力には自信がありました」という。

 今後は女流で一番の「女流タイトル」を目指す。「負けると悔しくて泣くこともあるけれど、翌日からはすぐに練習する。私は囲碁があったからハンディを感じることはなかった。得意分野を探し、それを伸ばしていけばいいのだと思います」と障害のある人にもエールを送った。

 市役所で加藤さんを迎えた早川三根夫教育長は「快挙だ。これからも名前のとおり、1000のほほ笑みで周囲を明るくしてほしい」と祝福した。

 加藤さんが通学していた当時の梅林中校長だった森山健さんは「ポーカーフェースな子で、内に秘めた情熱を表すことはまれな、芯の強い生徒。学校の階段に備えられた昇降機を使う時、言葉はなくても感謝の思いが伝わってくる優しい生徒だった」と話す。【高橋龍介】

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五体満足でも、ヘボ碁しか打てない貧乏英語塾長から見れば、加藤新初段は雲の上の人。しかも、これだけのハンディキャップをものともせずに、難関の入段試験を突破するのですから、頭が下がります。

両脚のみならず、利き手の右腕も何度も骨折した結果使えなくなり、新初段は碁石をもつのは効き手でない左手なのです。それで、難敵たちをねじ伏せてしまうのですから、たまりません。

ご両親のご苦労も並大抵ではなかったはずです。「千笑」という名前も、生まれたときに脚を骨折していたことから、笑って暮らせる子供になってほしいからの命名だとか。その名前の通り、新初段はいっぱい笑えておられるのではないでしょうか。

新初段を育てた、日本棋院中部総本部最強の羽根直樹九段も、立派です。新初段のやる気を殺ぐことなく、温かい目で見守りながら指導なさったのでしょう。あの重厚な棋風から、その指導風景が浮かびます。

ともあれ、勉強好きな新初段の前途は明るいもの。ぜひとも女流タイトル戦線に名乗り出て、女流棋士界第一人者の藤沢里菜三段に立ち向かってもらいたいものです。

がんばれ、加藤千笑新初段!


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