受動喫煙の規制を強化する法案を巡り、議論が白熱している。原則禁煙とする公共空間をどこまで広げるかが焦点だ。だが、子どもが受動喫煙にさらされるのはむしろ、自宅や車など私的な空間が中心になる。

 小児科医で静岡市保健所長の加治正行さんは市内の小中学生約1300人家や自家用車での受動喫煙の頻度を尋ねた。「毎日」(15%)「週数回」(15%)「月数回」(11%)と4割が煙にさらされていた。加治さんは「体が小さい子どもは、大人よりもダメージが大きい」という。

 海外では私的空間での喫煙にも規制が及ぶ豪州のほか、英国、カナダの一部の州などでは子どもを乗せた車内での喫煙を法で禁じている台湾は3歳未満の子どもと妊婦のいる室内での喫煙を法で禁じている

 厚生労働省研究班は、受動喫煙で年間70人が乳幼児突然死症候群(SIDS)で亡くなっていると推計する。病気の子どものシッターを派遣するNPO法人「フローレンス」は、同居家族に喫煙者がいる1歳未満の乳児の入会を断っている。駒崎弘樹代表理事は「SIDSなどでケアのリスクも上がるためだ」と説明する。

<アピタル:1分で知る・におい>

http://www.asahi.com/apital/healthguide/minute/(錦光山雅子)

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世界水準の受動喫煙被害防止国に日本がなってくれるのを強く望む人間としては、
最低でも公共屋内の全面禁煙化、
できれば子供が家庭内で受動喫煙被害に遭わないようになってくれればと切望します。

非喫煙者が受動喫煙被害を拒否するのは、だれが見ても当然の権利です。
その権利が侵されているのが、いまの日本です。

実効性のある受動喫煙被害防止法の、一日も早い成立を望みます。