JOEは来ず・・・ (旧Mr.Bation)

なんの役にも立たない事を只管シコシコと

難読語の由来

2005-10-19 | BOOK
中村幸弘 「難読語の由来」 角川ソフィア文庫

日本における漢字という文化がとっても好きです。
小学生のころ、夏石鈴子じゃないが漢和辞典を読書していたこともある。

通常の音訓では読めない当て字、熟字訓といわれる日本語。その読み方ばかりでなく、なぜ、そう読むのか、また、時としてその言葉の由来にまで言及してくれる。

そう、これは横丁のご隠居の「浮世根問い」
落語好きなら、「薬缶」がなぜ、「やかん」と言うのか?「鶴」がなぜ「つる」と呼ばれるのか?はたまた「ヘビ」がどうして「ヘビ」とよばれるようになったのか?み~んな知っています(笑)
ただ、頓知、出鱈目のご隠居と違い、こちらは国学院の教授が研究調査しての報告ですから。

あいうえお順に「匕首」「生憎」から始まり「早稲」「草鞋」まで220語余り。
これは知的好奇心を満足させる1冊です。
最も、車中でびゅんびゅん読むので、そのほとんどは読んだそばから忘れ去られる。本当はこういう本はジックリ読まなきゃね。

当ブログのコピーでも使っている「只管」も出てきます。
「只管」と書いて、なぜ「ひたすら」なのか?
「只」は音シ、訓ただ、「管」は音カン、歴史的仮名遣いでクヮン、訓くだ。・・・と読み進むと、何のことは無いこの由来は漢語から来ているそうで、この結末はおもしろくない。ひたすら座禅を組む「只管打坐」(しかんだざ)という言葉があるそうです。ひたすらチューブをくわえるキュラソ星人をイメージしていたのにっ!(笑)

「説明の中にもう少し遊びがあってもいいのにな」と思うのは最近「新解さん」を読んだからであって、これはいたって真面目に紹介されて行く。国学院の教授ですから(押すねぇ)

ある時、車中で読んでいると「雪隠」の項。便所の呼び名が列記されている。「まだ、あるぞ、ふふふ『勘定場』」などと考えていると、あいうえお順ですから、その5つあとに「算盤」が出てきた。良くできている。

「ヘビは最初『屁』みたいなもんで『へが行く、へが行く』と言っていた。それがそのうちビーとなった」あまりに面白い志ん生のギャグですが、実際にも頓知に満ちた由来も結構あるようで・・・

「糸瓜」をなぜ「へちま」と言うか?知りませんでした。
最初は漢字通り「いとうり」と言っていたそうです。それが、いつか「とうり」となりました。その「とうり」の「と」は「いろはにほへと」の「へ」と「ち」の間にあるので「へちま」と言ったそうです。へぇ~。

楽しい1冊でした。




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