古代日本の歴史を謎解き

日本の古代史の謎に挑戦します。

古事記の日本神話から素戔嗚を省いてみると

2017-06-11 19:08:43 | 歴史
古事記の日本神話と出雲の神話
古事記の上巻 日本神話には、出雲の神話が組み込まれていると考えます。
では、この日本神話を 素戔嗚 なしで読み直してみましょう。
天地開闢、国産みと神産み には変わりなしです。
話は、イザナギは黄泉の穢れから身を清めるために禊を行った際に産まれた 三貴神
左の目を洗うと天照大御神(あまてらすおほみかみ)が生まれた。
右の目を洗うと月読命(月夜見:つくよみのみこと)が生まれた。
※鼻を洗うと建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと)が生まれた。
左右に両眼から二人の神様が生まれる方が自然です。わざわざ鼻から産むの?耳や口は?となります。
名前も素戔嗚 だけおかしい。
・天照       漢字の意味から太陽神とわかります。
・月読(月夜見)  もちらも、夜の神とわかります。
素戔嗚 ? その名前に意味があるのでしょうか。

イザナギは、天照に高天原(天上界)を月読(月夜見)に黄泉の国(死者の国、地底の国)に行くように指示します。
※素戔嗚には、海原の支配を命じたところ、イザナミがいる根の国(黄泉の国)へ行きたいと泣き叫び、天地に甚大な被害を与えた。
 イザナギは怒って「それならばこの国に住んではいけない」と彼を追放しします。
 この神様らしくない行動の部分が無くなります。
更に
※素戔嗚は、姉の天照に会ってから根の国へ行こうと思い、高天原へ昇る。
 すると山川が響動し国土が皆震動したので、天照は素戔嗚が高天原を奪いに来たと思い、武具を携えて彼を迎えた
この天照の行動も神様らしくありません、削除されます。
当然、その後の、兄弟喧嘩から始まる 誓約 の神話も削除します。

天の岩戸の神話は少し手を加えます
原典
素戔嗚のいたずらで織物の仕事をしている女性が無くなり、天照がいじけて、岩戸に隠れたため世の中が真っ暗になった。
修正
葦原中国がまとまらず争い事が続くので、天照が怒り、世の中を真っ暗にした。
何となくギリシャ神話の太陽神 アポロン(ゼウスの子供)の話に似てきますね。

・因幡の白兎、八幡の大蛇、国譲りの神話は、全て削除です。
天照は、孫のニニギに葦原中国を収める様に指示して、天孫降臨 の話になります。
以下、修正したお話です。
ニニギの子供
火照命(ほでりのみこと:海幸彦)は漁師として国を作り
火遠理命(ほおりのみこと:山幸彦)は猟師)として国を作り
ニニギは、日向の土地に朝日が見える宮殿を作り、天照を祀った。

黄泉の国へ行った 月読(月夜見) は、九州の西側にひそかに祀られています。
九州にあった神話は、太陽神(天照:昼の神)、月の神(月読:夜に神)の二人のお話でした。
こちらの神話の方が神様らしく、しっくりしませんか。

古事記の上巻に書かれている日本神話は
九州の二人の神様の九州神話と出雲の素戔嗚の出雲神話を組み合わせて出来ています。
その他にも、イザナミが多数の神々を産んでいます。
西日本各地に伝わっていた神様も存分に書き加えたでしょう。
神武東征は、九州の神話と近畿を結びつけるために必要でした。

中巻は、聖徳太子と蘇我馬子によって作成された天皇記が引用されますが、
その後半は、蘇我氏の台頭と仏教の普及が書いてあり、660年には、蘇我氏が天皇となる筋書きでしたので
下巻において、修正されて推古天皇までの話で締めくくられます。

聖徳太子、推古天皇以降は、日本書紀に委ねています。
古事記の目的の一つには、蘇我馬子が作った天皇記 と 仏教の影響の排除がありました。
伊勢神宮と出雲大社も古事記に沿って急いで立て直されたはずです。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿