いい女よりもいい男の数は少ない

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好きだったけど、好きにはならないという相手

2015-05-08 22:43:54 | 日記
「いつの間にか、本気で好きになっていた。」

好きになっていい人と、好きになってはいけない人がいる。後者は既婚者、恋人有りの人。ゲイにとってはノンケがそれにあたる。自分がその区別ができるようになったのは23才の時にノンケの会社の先輩を本気で好きになって苦しんでからだ。恋愛経験が未熟な若い頃はとにかく相手を好きになりやすい。「ちょっといいな」と思った5秒後に、果たして好きになっていい相手だろうか、と理性で感情をコントロールできるかどうかが恋愛初期においての最重要なスキルのような気がする。

「こんなにも好きになっていたのか。」

好きになってはいけない相手の項目に、「職業」もある。自分もゲイで相手もゲイであれば好きになっていいとも言い切れない。自分が通うレッスンの先生がゲイであっても、好きにならない方が無難だと思う。純粋に何かを学びに通い始めたのであれば、好きにならない方がいい。好きになったとしてもゆっくりと恋愛感情は捨てていくのがいいだろう。好きな相手を「好きじゃない相手」に変換していく作業は、胸がえぐられるような痛みを伴う。好きなんだ、こんなに。と、夜寝付く前に、改めて自分の感情に驚かされる日もあるだろう。でも、必ず上手くいかないとは言わないが、上手くいかない確率が高いのであれば手を出すべきではない。人は自分が思っている程強くはない。好きな分、ツライのだ。忘れるのも苦しいし、のめり込んだ末にどうにもならない絶望を背負うのも苦しい。どうせ苦しいのだ。ならば、苦しむのは早い方がいい。

好きな相手がいた。本当に好きだった。でもどうにもならなかった。相手を恨んだし、自分を憎んだが、筋違いの怒りだと分かっていた。振られた訳ではない。相手はノンケで何も始まってもいなかったのだから。自分は恋愛上級者だと思っていた。モテもしないが、それなりに経験は積んできたつもりだった。それなのに、こうも簡単に掟を破ってノンケを好きになっている事に笑ってしまう程だ。ノンケを好きになってはいけない、というのはゲイの恋愛の初歩の初歩だ。何より自分のゲイのスタートが、それこそノンケの先輩を好きになって苦しんだはずではなかったか。なのに好きになってしまっていた。まるで交通事故にでも遭ったかのように。

5秒どころではない、2日かかって理性を取り戻した。相手を恨むのは筋違いだ。相手は何も悪くない。あれだけの顔と体があれば女性にモテない訳がない。好きな女性ができて、付き合って、いや付き合っていようがいまいが思いのままに誰とどこで何をしようと自由ではないか。なのにそれを想像するだけで胸が苦しい。嫉妬というより絶望だ。なぜ自分はゲイに生まれたのだろう。ブスでもいいから女性にさえ生まれていたら彼と付き合う可能性が0ではなかった。自分の努力で容姿などいくらでもどうとでもなる。それが分からない女が多いのも事実だが、そんな事は自分には全く関係のない事だ。

2つだけ分かる事がある。自分は結局、この恋愛をちゃんと忘れる事ができる人間である事と、これをバネにして確実に次の何かに向かう、という事である。挫折して絶望して、這い上がって生きてこれたのは自分がブサイクだったからだ。それは生まれながらのイケメンにはできない技だろう。ゲイの中でも桁違いのイケメン達に多く見受けられるのがSEX依存か精神病だ。中級クラスからのし上がった成り上がりのイケメン(元ブス)にそんな者はいない。メンタルが弱いからそうなるのだ。顔だけで何となく良いポジションを与えられてきたのだろうから当然大した挫折もなく、絶望した事などないだろう。20代で芸能人並みに顔がいい男はほぼ鍛えていない。顔だけで何とかなっている人生であり、お誘いが多くて時間がないのも手伝ってトレーニングしようと考えた事もないのだろう。ブスだから鍛えるのだ。

話は逸れたが、好きな人を好きだと思える人生でよかった。これからもそうあってほしい。普通に生きていたら、そうそう好きな人などできない。縁があって好きになったのだ。たとえ上手くいかなくても確実にプラスであり、恵まれた人生だと思わざるを得ない。そう思えるようになれているのだから、やはり恋愛上級者になれたのかなとも思う。

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