いい女よりもいい男の数は少ない

男の恋愛ブログです。
過去の記事は随時掲載していきます。
以前読んで下さっていた方、ありがとうございます。

Coffee or Tea ?

2006-02-26 14:13:08 | 男の生き様

Menu_ti_1 ←最近のオレの行きつけ、超おススめです

来客していたのでストレート・ティーをホットで用意した。トレイに乗せて、紺のスーツ姿で運んでいると否が応でも人目についた。女性が手が空いていない時に進んでやる男性社員はいないから。


別の接客をしていた女性がやって来ると、一目見るなり、「随分薄くいれたのね。」と笑っていた。紅茶なんてこんなもんだろ。「これがフツーだけど。」と答えると、「うそばっかり!!飲んだら薄いわよ。」と言ってきた。これ以上濃かったら、真っ黒になっちゃうよ。そう笑いながらオレは紅茶を一口すすった。「別に薄くないよ。」


彼女はオレからカップを取り上げると、口に含んだ。「薄いわよ、コーヒーの味なんてしないじゃない。」


会社にはコーヒー用と紅茶用と、それぞれカップが用意されていたなんて知らなかった。だから、コーヒーカップに注いだ紅茶を、当然彼女はコーヒーだと思った。勤務中、2人して大笑いしてしまった。急いで作り直さなければ、と、持って来たカップを下げた時、オレが口を付けた箇所に重ねて彼女が口を付けた跡があった。

(mixi日記2006年02月22日より抜粋)

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好きよ

2006-02-25 22:20:12 | 男の生き様

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中学で知り合ったY君という人がいて、野球部で、頭も良くて、本当に憧れていた。「好き」というにはほど遠く、友達というほど仲が良かったワケでもなかったが、きっと好きだった。

お互い別々の高校に入学したが、彼は野球を続けている事を知り、嬉しかった。通学途中でたまに見かける彼はいかにも野球をしています、という風で、微笑ましかった。声を掛けられたらよかったのに、いつも彼は反対側のホームにいた。

社会人となった今、たまにトラックで配送をする彼を見掛ける。なぜ、そんなのが見つけられるのか分からないが、「あ、Y君だ。」、とオレは運転中の彼を判別できる。より逞しく、ヒゲに短髪姿の彼は眩しいほどだった。

家業を継いだ彼を、彼の家の前で見掛ける。妹と弟と積荷をしたりいつも何か作業をしているようだ。昔、オレはただ彼を見上げることしかできなかった。今、もう誰かを見上げることはもうない。憧れの男は未来の自分。そうする事でしか、生きられないから。

「あれ!?」

不思議そうな顔をして、Y君がちらっと見ている。オレか、似た他人なのか咄嗟に判断ができないのだろう。それだけオレが変わってしまったということだ。嬉しい反面、少し哀しかった。もう、あの頃の自分はいなくなってしまった気がしたから。

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