いい女よりもいい男の数は少ない

男の恋愛ブログです。
過去の記事は随時掲載していきます。
以前読んで下さっていた方、ありがとうございます。

0か100か

2016-12-31 19:34:46 | 日記
0か100かみたいな恋愛をやめたのが大きかった。恋愛したい、好きな人と過ごしたい。その気持ちに迷いはないが、それが幸せかと言えば別だ。一緒にトレーニングしたり家でゴロゴロしてカフェでダラダラ過ごしたいオレみたいな人間もいれば、会うなら映画なり旅行なり計画しておいてと要求してくる相手もいる。これだけ色々な人間がいてくっつくワケだから、最初いいなと思っても、付き合ってみたら段々話が合わなくなってくることもあるのではないだろうか。じゃあそこでさっさと別れていたのが20代の頃の自分だとしたら、そんな簡単に別れる別れないという極端な判断に至らないのが今だろう。なかなか別れない、しがみついている、という意味ではもちろんない。

好きになって付き合うまでの期間に終わりを予定するのだ。盛り上がってそのまま付き合うのではなく、これが終わるとしたらどういった状況だろうかと1人でカフェででも1度落ち着いてみるのである。彼が好き。では、その彼と上手くいって付き合えたら
どんなに幸せだろう。そんな彼と今から破局するとしたら、どういった場合なのかをよく考えるのだ。彼と別れることについてゆっくり考えると言ったらいいだろうか。

取り返しのつかないような失言をしてしまった場合だろうか。話が盛り上がらなくてつまらない相手だと思われたらだろうか。いや、SEXが合わなくて他の男がいいやと思われてしまった場合だろうか。

別れたくてネガティブな考察をしているのではない。付き合いたいから終わりを想定してみるのだ。それはやがて彼への思いやりに繋がっていくことに気が付くだろう。プレゼントをしたり彼のご機嫌を伺って尽くすことが最善ではない。彼が嫌がる事、ストレスに感じることをどこまで軽減できるかが大切なのだ。終わりを知ることで、迂闊なスタートを切る事は減る。明日終わると分かっていたら今日はベストを尽くすものだ。自分が相手を深く傷つけ失望させてしまったら確実に関係は終わる。そうならないようにしようと思えたら、相手への心遣いの第一歩を踏み出せた気がする。

本年度は大変お世話になりました。
不定期ではありますが、ブログを続けていきたいと思っています。
来年もまた、どうぞよろしくお願い申し上げます。

ゲイのカップル

2016-12-24 22:24:40 | 日記
インスタグラムを重用している。仕事用のアカウントしか持っていないが、ゲイのカップルや海外のモデルなどの画像をよく見ている。他にはフェイスブックでは有名ブランドをお気に入りに入れていて、随時飛んでくる新しい広告写真を結構見ている。

あまり旅行には行かないので景色や風景などを観に行くことがなく、どうしても近場のカフェやデパートのディスプレイ、都内のちょっとした景観が自分のインスピレーションの元になっている。綺麗なもの、美しいものだけを見て生きていきたいという想いがある。

インスタグラムに話が戻るが、ゲイのカップルの写真は、よっぽどじゃないと見ていられないものになりやすい。カッコイイかカッコ悪いかというよりも、関係性というか距離感が難しい。はっきり言えば、ゲイだと分からない2人の距離感が良い。ゲイ丸出しの容姿の2人であってもちょっと距離感をもって歩いている後ろ姿とかコーヒーを飲んで笑っている姿とかそういうショットが美しい。両方撮ればいいのだ。自己満足のベタベタした写真と、インスタ用のショットと。見せるのであれば万人受けする画像の方が良い。その方がコメントも付くし、いいねも稼ぎやすい。自己満足の写真は2人だけで共有すればいいのだ。


競技者

2016-12-23 20:54:45 | 日記
その男はとある競技を高校・大学と続けていた。部活に明け暮れる毎日。チームメイトと四六時中一緒に生活しているような毎日だったが兄弟がいたせいかあまり苦ではなかった。1人になりたいと思うことはなく、休日は常に誰かとどこかに行く約束で埋まっていた。マッチョ、イケメン、アスリート、と全てが揃っているかのような彼だが恋愛経験はあまりなかった。

「好きな人とか、いるんすか?」

東京で1人暮らしを始めた。就職したからだ。初めての東京生活は戸惑う事ばかりだったが、1人で休日を過ごすことがこんなにも寂しいのだと知った。スーツのままジムに寄り、帰宅するだけの生活。夏は帰省して海に行ったし、会社の同僚を誘ってはあちこちに出掛けた。恋愛には興味があったが、自分にはしっくりこない気がした。だって恋人ができたらその人としか会わなくなるんでしょ?だったら友達と集まって騒いでいる方が気が楽でいい気がした。

「何でw?いないよ。」

恋愛はしたい。好きな人と一緒に部屋でいちゃいちゃするのとか憧れる。でも恋愛は面倒くさい。恋人探しも面倒くさいし、恋愛して色々拘束されたり制限されることを思うと気が重くなる。だったら、いいかな。そんな想いが、「彼氏はいずれいい人が見つかったらってことで。」という自己紹介文によく表れている。いずれとはいつなのか。それがもし今だったら準備はできているのか。本人は遠い未来のことの様に考えているのかもしれないが、恋愛においての出会いは常に目の前にあるのだ。

「オレとかじゃダメっすか?いや、何でもないです。」

彼とお茶をした。そして帰りに告白された。



マクドナルド

2016-12-14 23:41:30 | 日記
「転勤ばかりしてました」

真夜中のマックで目の前の男が話してくれた。

「だから恋愛はしてないんです」

コーヒーを飲みながら、彼から目を逸らして窓の外を見つめた。早稲田駅前の道路を車が走り去っていった。

「そっか。」

自然とそう返事をしていた。

彼からよく足跡があった。メッセージを送ると近所だということで仕事帰りに待ち合わせた。彼は一旦帰宅すると言っていて、スウェット姿でやって来た。何であれデートであればきちんとした服装で来て欲しいという意見をよく聞くが、オレはそうは思わない。きちんとした服装のゲイを求めていないからかもしれない。ジャージやハーパンで気軽に来てくれた方がいい。別に作業着だったとしても構わない。

「手、冷たくない?」

そんな風に言って彼の手をテーブルの上で触ってみた。仕事頑張ってて偉いね、と伝えると彼は嬉しそうに微笑んだ。そのTシャツいいね、とも。こういう話でいいのだ。世間話など初対面でこそ自分はしない。あなたが好き、あなたに興味がある、そんな自分になれればいいのだ。そうなるためには、まずは自分の事が好きでなければだめだ。自分が好き、自分の笑顔が好き、笑顔の先にいる相手の事はもっと好き。

帰り道で、「すげえいいケツ」と言ってふざけてケツを触った。

「触り過ぎかな?」

「もっと触っていいっすよw」

彼のスウェットの前が膨らんでいるのを見ながら、なんかこういうのっていいなって思った。


いい日だった

2016-12-12 23:48:12 | 日記
「仕事で嫌な事ばっかりだったけど」

顔を出していない男性と待ち合わせた。仕事帰りに指定したカフェに来てくれるということだった。今から何分の電車に乗ります、と連絡をくれたので幸せな気分になった。初対面でこういうゲイはなかなかいない。


「会えたから何かよかった」

台湾のゴーゴーに似ている男性がスマホを見ながらこちらに向かってくるのが見えた。送ってくれた相手の服装そのままだったので、まさかと思いながらも手を挙げてみると、笑顔で走って来た。

若いのに、家庭の事情でいくつもの仕事をして生活していると話してくれた。だから恋愛もしてこなかったし、遊んでもいないんです、と微笑んでいた。世の中にはこんなに立派な人がいるんだな。一生懸命働いて、でも自分の幸せは最初から諦めている人が。彼の笑顔が好きだった。体はオレの為に鍛えると言ってくれたが、そんなものはいい。トレーニングなどしないで、ぜひゆっくり寝て欲しい。

「何で会ってくれたの?」

「何でだろうね」

この子は世間の誰が見てもカッコいい。そして、安易に体を売ったりせず休みなく働いている。家が遠くて、月に休みが何日あるのか分からないような生活だ。好きだとは思ったが、好きになる事は現実的ではなかった。彼がオレとデートした分、彼の収入が減る。彼を幸せにしたいと願っても、一体いつまでこちらもなかなか会えない関係に耐えられるだろう。世の中には好きなだけではどうにもならない事があるのだ。例えば今回の様に。

同情だとかそういう感情ではない。頑張っている彼の為に生きていきたいのだ。彼を思うと胸が締め付けられたが、恋焦がれてというより彼の健気さがいつか消えてなくなりそうで守ってあげたくて苦しいのだ。本当に愛しているというのは、こういう状態なのかもしれない。彼の事は好きだし大切にしたいと思ってはいるが、手を出すべきではない気もした。

彼を送った帰り道で彼からLINEのメッセージが届いた。

「今日はいい日だった」

と。