白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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アマ本因坊戦

2019年08月18日 23時59分59秒 | 囲碁界ニュース等

<本日の一言>
電子書籍の普及はまだまだですが、じわじわと進んでいっているように思います。
私の印象としては、漫画などは読みやすく、小説などは紙の本との差を感じてしまいます。
囲碁の本は比較的相性の良い部類ではないでしょうか。
「やさしく語る 碁の大局観」も、いつの間にかkindle unlimitedの対象になっていました。


皆様こんばんは。
昨日は帰宅後に仮眠を取ろうとしたはずが、気が付いたら朝でした。
10時間ぐらい寝たでしょうか・・・。

さて、本日はアマ本因坊戦の決勝をご紹介したいと思います。
対局者は栗田佳樹さん(20)と大関稔さん(24)です。
アマ名人戦に続いての対決ですね。

1図(実戦)
栗田さんの黒番です。
黒△と伸びましたが、この手では一路上の星にハネるのが捌きの手筋で、強い人はまずそこから考えます。
しかし、栗田さんはその上であえて筋の悪そうな伸びを選びました。
筋や形を必ずしも信用しない、実戦的な棋風が伺えますね。
地にもからく、まるで趙治勲名誉名人のようです。



2図(実戦)
対する大関さんは、非常にじっくりした打ち回しですね。
大局観で打つ碁という印象があります。
学生時代よりさらに落ち着いているかもしれません。



3図(実戦)
これから寄せに入ろうかという場面で、このツケが鋭かったですね。
白AとBを見合いにしており、いかにも手筋です。



4図(実戦)
下辺の黒地を破り、ここで勝負を決めましたね。
大関さんがアマ名人戦に続いてタイトルを獲得しました。


最近は若い人がとにかく強いですね。
大関さんや栗田さんと勝負できる人も少なくないようです。
地方予選のレベルも相当上がっているでしょう。

 


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