アイデアリズム idealism daydream

営業妨害だ、帰れ! 只今のお仕事はデザイナー その7

前回から

2005/02/11

2005年2月8日----------

 休職中の私たち(プログラマーさんと私)でありましたが、取りあえず「源泉徴収票」をもらっておいて、もし払い過ぎている税金があったら調整しようということにしました。私は税金についてはよく分からないのですがそういう事が出来るそうです。
 そういうことで税務署に源泉徴収票をもらいにいきました。

「本当はねぇ、会社側が用意するモンなんだけれどねぇ・・・」
「うーん。私もこういうところに行った事もないし」

 本当は源泉徴収票は私とプログラマーさんの合計2通でOKなのですが、「書き損じがあっては困る」ということで6通もらいました。これだけあったらさすがに心配は無いですね。

 会社に着きました。経理の人に源泉徴収票を渡し、書いてもらうようお願いしました。本当は1ヶ月以上前にも給料明細発行と共にお願いしていたのですが、どうやらすっかり忘れていたようです。

「一体いつまでかかるのかなぁ」
「どうなんでしょうねぇ」

 この寒空の中、外で1時間以上待ちました。どうせ「弥生給料(Windows用ソフト)」を使っているのだし、10分くらいで出来そうな気がするのですが・・・。

「はい、これ」
「あ、どうもです・・・あれ、これ計算が間違ってません?」

 給料明細と照らし合わせて計算したところ、給料明細にも源泉徴収票にも不備がある事が判明。私は源泉徴収票自体がよく分からないのでひたすらその場は静観モード。

「もう一度書き直してください!! 正しいモノを頂けるまでは帰りませんから」

 それからというもの3時間くらい粘るハメになってしまった私たち。そうこうしているうちに、営業で出ている人から事務所に電話がかかってきました。

「君たちがやっている事は"営業妨害"なんだよ。経理の人がこれじゃ仕事出来ないでしょう? 直ぐに帰ってください。後日送りますからって労働基準監督署にも言ってあるし。」
「後日後日といつまで待たせるんですか? 1ヶ月以上待ちました。その場で適当に嘘をつくのは止めてください」
「君たちは12月24日で自主退社しているんだよ。もう会社の人間でも無いし、これはれっきとした営業妨害なんだよ!! こういう事は労働基準監督署を通してくれないかな。取りあえず、すぐに立ち去らねば警察を呼ぶぞ」
「だったらさっさと呼べば良いでしょう。だいたい、労働基準監督署に私たちが依頼したのです。私たちが"当事者本人"なんですよ!! 本人が直接請求して何が悪いんですか!!」

 プログラマーさんも営業の人もかなりの剣幕です。私はここでも静観モード。
 だけれど「辞めるとは一言も言ってないのに会社側では"自主退社扱い"にしている」ことと、「私が私財をなげうって作ってきたこの会社が手のひらを返したような扱いを私たちにした」ということに怒りを覚えました。

 しかし、結局両者の意見は食い違うばかりでしたし、あまりここでもめても無意味なためプログラマーさんと一緒に一旦引き下がる事にしました。

2005年2月9日----------

 私たちは再び税務署に訪れ、源泉徴収票と「源泉徴収票の書き方のパンフレット」をもらいました。昨日の不備についてはプログラマーさんがいろいろ質問していたようです。

 今回は昨日とは違い、スムーズに源泉徴収票を書いてもらえました。というか、プログラマーさんが経理の人に書き方を教えながら書かせていた・・・という感じ。

 最後に私は経理の人に聞きました。

「私たちは辞めるとは言っていないんですが、会社の見解は"12月24日で自主退社している"ということなのですか?」
「その通りです」
「そうなんですか・・・分かりました」

 私たちは気落ちして帰路につきました。私たちは「給料が支払われるまでお休みを頂きます」と言っていたため、会社の言い分は不当な解雇にあたります。本当ならば2004年12月25日から1ヶ月分の給料をまるまる請求出来ます。だけれど、そんな事はもうどうでもよくなりました。

2005年2月10日----------

 私は労働基準監督署に電話をかけました。私たちがいつもお世話になっている人につないでもらいました。

「あのー、この間お話しされていた"告訴"の方法を教えてもらえませんか」
「それはご自身の意思ですか?」
「はい、私の意思です」
「わかりました・・・。すみませんねぇ、今日はもう手一杯だし、明日は祝日ですので月曜日のPM1:00からでも」
「はい、よろしくお願いします」

 非常に残念な結果を私は選びました。出来れば違う選択肢のほうが良かったのですが、私自身が今後後悔しない為にもこちらを選びました。

「それにしても会社から珍しく電話がかかってきましたよ」
「はぁ・・・」
「お二人が居座って困るので何とかしてくださいって」
「そうなんですか。ちょっとこの間はもめてしまいまして・・・」
「いやはや。"まぁ、仕方ないでしょう。そちらは約束を破り続けているのですから、信じられないという主張は当たり前です"と言ってやりました」
「すみません、ご苦労おかけします」

 よりにもよって「労基署(労働基準監督署)にクレームをつける」とは、会社の人は何考えているんだか・・・。監督官の方は仲人さんじゃありませんし、私たちの保護者でもありません。公人なんですよ。まぁ、そのうち分かる日が来る事でしょう。

つづく

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