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試行錯誤

2014-04-27 08:44:30 | Weblog
只今仕事の合間に新作に取り掛かっています。それも複数の種類の技法を色々と試している段階で、私自身も自分の絵がどういった風になっていくのか予測できず大変ですが面白味を感じている段階です。これが出来上がったら、また皆さんに驚きを感じていただけるのではと思っています。

先日、歌手の石川さゆりさんと日本画家の千住博さんが対談する番組を見ました。音楽と絵、という違うジャンルですが、モノづくりという事についてお二人のお話には多くの共通点があることが分かります。(同い年、ということで同じ時代を感じながら生きてきたお二人ならではの共通点もあったと思います。)私が興味深かったのは一方がお話されると「あ、その気持ち分かる」というようなリアクションを取られる所。絵を描く、歌を歌う、という違う作業をしているのに作品を作るとか一本の曲を作る際には同じような感覚を持つものなんだと思ってとても面白かったです。
千住博さんの滝の絵がどうやって描かれているのかを実際に石川さんに見てもらう場面があり、絵の具を垂らしたり自然の流れに身を任せるような技法に思わず納得してしまいました。私の水彩画もある意味「偶然が織り成す自然に任せた技法」とも言えるので、千住さんのおっしゃっていることがとてもよく分かりました。それと、絵を描くときは「どうやって自分を無くすか」という言葉も実感としてよく分かります。「自分を出そうとするとうまくいかない」、「自分は平凡な人間だから、その自分が見ていいな、と思える作品はきっとみんなにも届くだろう」という気持ちも共感する所がありました。きっと何かモノづくりをしている人には分かる部分なのかもしれません。

後半で石川さんが東北の皆さんと東北の民謡を歌う活動が紹介され、震災後の東北での活動についてお話されているのには心を動かされました。歌の持つ力、人々の心を励ましたり癒したりする力を目の当たりにして石川さんは「歌ってこういうものなのか!」と思ったそうです。何十年と歌手生活されてきた中で色々な経験をされてきた方が、この震災によって新たな境地を見出したりする、これこそ運命というか天命というものなんでしょうか。

きっと世の中には色々な才能を持った人が日々色んな活動をされて、その中で絵かきなら「なぜ描くのか」歌手なら「なぜ歌うのか」と自分自身に問いかけながら物を生み出している人もいると思います(私もその一人です)。番組を見ていて、その答えのヒントはやはり自分の中のえも言われない遺伝子の欲する懐かしさであったり、または人々との交流であったり、自分が生み出す物によって自分自身や周りの人々が勇気づけられることによる相乗効果である気がしてなりません。

お二人のように私も年齢を重ねてもモノづくりに情熱的なアーティストになりたいなあと思いました(*´∀`*)