どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

女子サッカー優勝!

2011-07-19 20:13:45 | インポート
めでたい事だ。すばらしい事だ。JFAにしても2015年ワールドカップ優勝が目標だったのを、4年前倒しで実現した。
しかしだ。私は女子サッカーの試合を見た事も無いし、過去に実際の選手を見たのは数人。練習をしているのは一度だけ。存在は知っているが、競技人口が少ないのは確かだ。
そこでJFAサイトで確認をしてみた。なんと日本での女子がサッカーしているのは、36683人!うち小学生と中学生が21290人で58%を占める。残りの15000人からなでしこジャパンが選抜されている。
とはいえ、この数字も少し違うと思う。女子フットサルチームのデータも含んでいるようだ。フルグランドでのサッカーだともっと少なくなるだろう。
もの凄く層が薄いのだ。ちなみにアメリカの女子サッカーはなかなかの人気で、選手層は167万人いるようだ。100倍層が違う。
更に、クラブがないとか地域的な問題もある。そのせいか小学生の68%中学生の20%は、男子と混じって練習している。高校生以上はさすがに女子チームに移籍するが、高校生以上の111人が男子と混じって練習している。これは過酷だと思う。また女子チームがあったとしても女子チームは少ない。練習相手が男子も多いだろう。
残念な事に発表されているデータから、サッカーを継続する率が読めないのだが、高校に入ってはじめる子がいるので人口が維持されているが辞める割合はかなり高そうだ。
競技人口が少なくとも実績のあるスポーツはある。例えば女子体操や水泳・フィギアスケートだ。これらは個人競技だ。なんとかなる。しかし11人そろえるとなると話しは違う。女子サッカーより競技人口の多いバスケットやバレーボールでもかなり苦しんでいる。団体競技は層が薄いと成立しないのだ。
それでは世界の女子サッカーのレベルは高いのか?これは私には言えない事だが、歴史的な経緯で男子のように地域差が出来るほどのレベル差はないかもしれない。これは黎明期に女子サッカーが否定されたからだ。1971年にFIFAが公認するまで、女のやるもんじゃないとされていたからだ。女子のスポーツは確かに新しいものだが、女子サッカーはその中でも新しい方だと言えるかもしれない。偏見もあり普及するまでの時間があったため、まだ成熟していない可能性はある。
アメリカで女子サッカーが人気なのは、アメリカン・フットボールがあり女子が入れなかった事があるかもしれない。
なでしこジャパンが今後どうなるのかだが、JFAの努力にかかるだろう。JFAは2015年まで女子サッカー人口を30万人にすると言っている。先の資料は2009年なのだがかなりお寒い状況になっている。今後高校女子サッカー部を作ろうという動きは増えると思うが、かなり難しいだろう。層が薄いという事は、今後が不安定になる事をさす。そして私の見る限り日本の女子スポーツ参加率は、少子化もあるのだが、全体で減ってきている。特に大学での女子スポーツはかなり危ない状況にあると思う。
私は今回の優勝はすごい事だと思う。そして彼女らの奇跡が、どんな努力で培われたものかを考えると恐ろしくも思う。だから次のロンドンオリンピックで優勝出来なかったとしても、次のワールドカップで予選落ちしても非難しない。スポーツの世界でこの層の薄さの意味を知っていれば、絶対出来ない。