ちょっと深刻な話しです。なのでヌ~には任せられないと言う事でM野が出しゃばります。
野生動物のモニタリング調査の結果が10月26日に発表になっています。こちらから全体が見られます。
まず鳥類なのですが、9月に県南地域で調べられています。
なおこの数字なのですが、少し問題があります。捕獲された個体の推定年齢が無い事です。これがあるとかなり考え方が変わります。
つまりあの事故当時生まれた個体かどうかです。熊の場合本来の猟期ではない時期にデーターがとられているように思います。何らかの事故や、里にウロウロしているものからとられたもののように思います。なので若い個体だと思うのですが、野生動物の場合推定年齢を付けた方が解りやすいのは確かです。
キジやカルガモのような里鳥より、山に住むヤマドリの値がとても大きいのが特徴です。この理由はよくわかりませんが、山の方にホットスポットがあるのでは、特に谷に近い所とかあるのではないのかと考えられるんだけどどうなんだろうか。食性はキジとヤマドリではあんまり変わらない話しだと思うのだが。ただ汚染レベルが違います。
ただこれで岩手県のヤマドリは捕獲禁止になるようです。これはこれでいい事です。
大変空気を読まない事を言います。この期間でヤマドリを5羽捕獲したと言うのが実はとんでもないレベルの話しで、大陸間弾道弾をミサイルで迎撃できるのか、と言う議論がありますが、このヤマドリ捕獲と言うのは同じ話しです。木立の中を高速で飛び抜ける鳥ですから。飛び立つ瞬間を捉えなければいけないと言う鳥です。
とは言っても見た事の無い鳥です。
それではクマです。ツキノワグマです。一関の600Bq/kgのデーターは昨年度のものです。このデーターは昨年のデーターと並べていますので注意が必要です。
昨年度のデータの方が、冬眠あけの山菜などを食べる熊の習性から高くなるのは解るのですが、今年もかなり高いレベルの個体がいると言う事で、かなり心配な事です。
実は熊のデーターは関心があったのです。まず熊の行動半径が大きい事です。一日40キロ移動する事もあります。そういった動物なので実はこの程度のサンプルではその地域の汚染度がどうかと判断できないものです。おまけにかなりの雑食性なので、ある程度セシウムの蓄積はさけられるのかな?とも考えていました。岩手県県南部の汚染度が見える数字です。
シカのデーターです。岩手県県南部の沿岸地域に偏っていますが、これには理由があります。北限の鹿だった五葉山地域の鹿ですが、温暖化かオオカミや人がとらなくなったせいか、とても増えていまして、捕獲対象になっています。なので県南沿岸地域では、増えすぎているので捕獲しやすくなっている、これがサンプルの片よりになっています。
なお本当は盛岡あたりでも取れるハズなのですが、どうもいないはずだからとってはいけないみたいな感じになっているようです。でもかなり増えているようで、五葉山近辺は北限でもなんでもない状態でもあります。
シカの場合草食なので、この辺りの汚染度の指標になります。
しかし里では汚染度が低く、山では汚染度が高いと言うのはどうゆう事なのでしょうか。地形の問題のようです。この3月中旬の気候で、南風が吹いた場合単純に山を上って冷やされて雨に混じったり雪についたりしたようです。それがこの野生動物のデーターに表れているようです。
なお本来捕獲された猟区とセシウム値をマッピングした上で話しをするべきなのですが、大体の傾向としてこうなっていると言うアバウトな所が実は大切で、クマやシカのように移動距離の大きい動物の場合アバウトに考えるしかないのです。その行動履歴が解らないですから。逆に私のようなものが、マッピングしてブログに書くと、この地域が怪しいとかそういった話しになってしまいます。ただホットスポットらしき地域があるようです。
これらのデーターで起きる最大の問題なのですが、野生動物で人間に被害を与える動物の駆除をどうするのか。
大変に厄介な話しなのです。動物愛護団体からただでさえ目をつけられている、動物駆除(そういったいい方もどうかと思うがやっぱりこれが正しい)が今後成り立たなくなる可能性が出て来た。
どうゆう事かと言えば、岩手県南地区ではシカの被害がとても大きい。大体北限のシカではもう無くなっている。保護対象ではないのだが、それでもネームバリューが大きすぎる。被害は植林事業もままならなくなっているほどだ。自然と共有する農業?ホントできるの?というレベルだ。もしも疑問なら県南地域のホームセンターに行けば電気柵が兵器で売られているのを見る。優しい所で防除ネットもある。
盛岡近辺でもかなり増えて来ているらしい。なおイノシシの北限も上昇しているので今後イノシシも入るかもしれない。
次が岩手県の猟友会の高齢化だ。平均年齢62歳。そして散弾を撃てる人数は1700人前後。そして若返りを図りたくとも銃刀法の規定や、やっぱり動物を殺す事の罪悪感で若い人が入ってこない状況だ。
そして問題なのは、セシウム汚染にあるかもしれない動物を殺せるかどうかだ。日本人だから殺したものは、その命を頂くと言う考えがある。実際正しく始末すると、ホントおいしい。命を頂くと言うのは本当だと思うほどおいしい。
ただそれが自分を殺すかもしれないとなれば、だれも捕らなくなるだろう。これが5年も続けば鉄砲打ちは更に減るだろうし、新規参入者もいなくなるだろう。そしてシカが増え過ぎ、被害が増え続けるだろう。
そしてまた猟ができるようになった頃には、優秀な猟師も猟犬もいなくなっている。特に猟犬はその寿命からも、かなりな損失になるのではないのだろうか。初めにヤマドリを捕まえた人がいると書いたが、ヤマドリ猟にはヤマドリを打てる腕も必要だが、優秀な猟犬が必要だ。
問題はそれだけではない。現在猟区を定めて入山規制を行いつつ、入山料を取ってそのお金を近隣農家への防護策設置費用とかに充てて来たのだが、その財源が無くなる。この状態が何年続くかだ。
もう一つ不安材料がある。特に鹿の被害の多い五葉山猟区なのだが、これが廃止になるようだ。廃止になって禁漁区になる訳ではない。入山制限が無くなるだけのようだ。なので、もしかすると入山料がいらないからと、人が逆に入りすぎて、誤射やケンカとかが起きるのではないのかと、杞憂だと思うが、心配だ。
野生動物のセシウム値だが、遠野より南が高く北はさほど汚染されていないようです。多少の救いです。
最後に、今後野生動物の奇形が発見されたとかイロイロあると思いますが、多分多くは放射能とは関係ない物になると予想しております。野生では奇形児が生き残る確率がとても低いので見つからないだけで、現実には1000に一つとかの割合で存在しているのではと考えております。逆に良く調べればいつでも見つかるものと思います。
野生動物のモニタリング調査の結果が10月26日に発表になっています。こちらから全体が見られます。
まず鳥類なのですが、9月に県南地域で調べられています。
なおこの数字なのですが、少し問題があります。捕獲された個体の推定年齢が無い事です。これがあるとかなり考え方が変わります。
つまりあの事故当時生まれた個体かどうかです。熊の場合本来の猟期ではない時期にデーターがとられているように思います。何らかの事故や、里にウロウロしているものからとられたもののように思います。なので若い個体だと思うのですが、野生動物の場合推定年齢を付けた方が解りやすいのは確かです。
キジやカルガモのような里鳥より、山に住むヤマドリの値がとても大きいのが特徴です。この理由はよくわかりませんが、山の方にホットスポットがあるのでは、特に谷に近い所とかあるのではないのかと考えられるんだけどどうなんだろうか。食性はキジとヤマドリではあんまり変わらない話しだと思うのだが。ただ汚染レベルが違います。
ただこれで岩手県のヤマドリは捕獲禁止になるようです。これはこれでいい事です。
大変空気を読まない事を言います。この期間でヤマドリを5羽捕獲したと言うのが実はとんでもないレベルの話しで、大陸間弾道弾をミサイルで迎撃できるのか、と言う議論がありますが、このヤマドリ捕獲と言うのは同じ話しです。木立の中を高速で飛び抜ける鳥ですから。飛び立つ瞬間を捉えなければいけないと言う鳥です。
とは言っても見た事の無い鳥です。
それではクマです。ツキノワグマです。一関の600Bq/kgのデーターは昨年度のものです。このデーターは昨年のデーターと並べていますので注意が必要です。
昨年度のデータの方が、冬眠あけの山菜などを食べる熊の習性から高くなるのは解るのですが、今年もかなり高いレベルの個体がいると言う事で、かなり心配な事です。
実は熊のデーターは関心があったのです。まず熊の行動半径が大きい事です。一日40キロ移動する事もあります。そういった動物なので実はこの程度のサンプルではその地域の汚染度がどうかと判断できないものです。おまけにかなりの雑食性なので、ある程度セシウムの蓄積はさけられるのかな?とも考えていました。岩手県県南部の汚染度が見える数字です。
シカのデーターです。岩手県県南部の沿岸地域に偏っていますが、これには理由があります。北限の鹿だった五葉山地域の鹿ですが、温暖化かオオカミや人がとらなくなったせいか、とても増えていまして、捕獲対象になっています。なので県南沿岸地域では、増えすぎているので捕獲しやすくなっている、これがサンプルの片よりになっています。
なお本当は盛岡あたりでも取れるハズなのですが、どうもいないはずだからとってはいけないみたいな感じになっているようです。でもかなり増えているようで、五葉山近辺は北限でもなんでもない状態でもあります。
シカの場合草食なので、この辺りの汚染度の指標になります。
しかし里では汚染度が低く、山では汚染度が高いと言うのはどうゆう事なのでしょうか。地形の問題のようです。この3月中旬の気候で、南風が吹いた場合単純に山を上って冷やされて雨に混じったり雪についたりしたようです。それがこの野生動物のデーターに表れているようです。
なお本来捕獲された猟区とセシウム値をマッピングした上で話しをするべきなのですが、大体の傾向としてこうなっていると言うアバウトな所が実は大切で、クマやシカのように移動距離の大きい動物の場合アバウトに考えるしかないのです。その行動履歴が解らないですから。逆に私のようなものが、マッピングしてブログに書くと、この地域が怪しいとかそういった話しになってしまいます。ただホットスポットらしき地域があるようです。
これらのデーターで起きる最大の問題なのですが、野生動物で人間に被害を与える動物の駆除をどうするのか。
大変に厄介な話しなのです。動物愛護団体からただでさえ目をつけられている、動物駆除(そういったいい方もどうかと思うがやっぱりこれが正しい)が今後成り立たなくなる可能性が出て来た。
どうゆう事かと言えば、岩手県南地区ではシカの被害がとても大きい。大体北限のシカではもう無くなっている。保護対象ではないのだが、それでもネームバリューが大きすぎる。被害は植林事業もままならなくなっているほどだ。自然と共有する農業?ホントできるの?というレベルだ。もしも疑問なら県南地域のホームセンターに行けば電気柵が兵器で売られているのを見る。優しい所で防除ネットもある。
盛岡近辺でもかなり増えて来ているらしい。なおイノシシの北限も上昇しているので今後イノシシも入るかもしれない。
次が岩手県の猟友会の高齢化だ。平均年齢62歳。そして散弾を撃てる人数は1700人前後。そして若返りを図りたくとも銃刀法の規定や、やっぱり動物を殺す事の罪悪感で若い人が入ってこない状況だ。
そして問題なのは、セシウム汚染にあるかもしれない動物を殺せるかどうかだ。日本人だから殺したものは、その命を頂くと言う考えがある。実際正しく始末すると、ホントおいしい。命を頂くと言うのは本当だと思うほどおいしい。
ただそれが自分を殺すかもしれないとなれば、だれも捕らなくなるだろう。これが5年も続けば鉄砲打ちは更に減るだろうし、新規参入者もいなくなるだろう。そしてシカが増え過ぎ、被害が増え続けるだろう。
そしてまた猟ができるようになった頃には、優秀な猟師も猟犬もいなくなっている。特に猟犬はその寿命からも、かなりな損失になるのではないのだろうか。初めにヤマドリを捕まえた人がいると書いたが、ヤマドリ猟にはヤマドリを打てる腕も必要だが、優秀な猟犬が必要だ。
問題はそれだけではない。現在猟区を定めて入山規制を行いつつ、入山料を取ってそのお金を近隣農家への防護策設置費用とかに充てて来たのだが、その財源が無くなる。この状態が何年続くかだ。
もう一つ不安材料がある。特に鹿の被害の多い五葉山猟区なのだが、これが廃止になるようだ。廃止になって禁漁区になる訳ではない。入山制限が無くなるだけのようだ。なので、もしかすると入山料がいらないからと、人が逆に入りすぎて、誤射やケンカとかが起きるのではないのかと、杞憂だと思うが、心配だ。
野生動物のセシウム値だが、遠野より南が高く北はさほど汚染されていないようです。多少の救いです。
最後に、今後野生動物の奇形が発見されたとかイロイロあると思いますが、多分多くは放射能とは関係ない物になると予想しております。野生では奇形児が生き残る確率がとても低いので見つからないだけで、現実には1000に一つとかの割合で存在しているのではと考えております。逆に良く調べればいつでも見つかるものと思います。