天気は悪いし寒いしイライラする条件は揃っている。ただそれ以上に、仕事がうまく行かない。なんだろうか。毎年秋はそうなのだ。確実にこなしているのだが、手ごたえだけがない。すべてがうまく行かないような気になってくる。ちょっとしたところ、シャッターチャンスの待ち方やその心構えがバラバラになってしまってゆくような気がする。
夏が過ぎたら、ただ一人世界から取り残されたような、そんな焦りだ。秋だからそうなのかもしれないが、行動障害者特有のというべきかもしれない、あの疎外感がどうも起きてしまうのだ。無理やり中心に立とうとしたり、逃げてしまったり、ほどよい距離がうまくつかめない。
イライラはまだ続く。
仕事の上で、今年の紅葉の悪さがイライラの原因にもなっている。春が早すぎて、成長期の初夏が暑すぎて雨も少なく、8月はフツーで、9月は最低気温が高く雨も少なく、10月になって寒くなったとはいえ、疲れた木と元気な木のバランスが極端で、疲れた木は葉を落とし始めて、元気な木は紅葉する気配すらない。
今日人と話して、この数年まともな紅葉を見ていないという。こう言ってくれる人がいるとありがたい。だが取引先が仙台なので、あちらの感覚から行けば、このショボイ紅葉も「見事な紅葉」となってしまうのだ。この落差があると解っているから、なおも慎重になる。こちらが何かをいえば言い訳と捉えられる。それだけは避けなければいけない。
だが私の知る盛岡の紅葉は、こんなんじゃない。そこに近づけるように努力はするのだが、全くうまくはいかない。こんな部分でいいと言われても困る。
岩手山に随分雪が降ったようだ。紅葉がイマイチとボヤいているのに、冬ばかりが近ずいている。
そう、それ以上に大きいのは3万円のオーディオアンプだ。ものすごくいい。だが様々なトラブルがあって、それも克服しつつある。そうなってくると、弊害も起きてくる。家から出たくなくなるのだ。ずっと音楽を聴いていたくなる。古い音源も、新鮮に聴こえる。そしてソースはかなりある。
ただもっとイライラするのは、いい音なのだが録音の質をものすごく出しすぎるのだ。オマケになんというか、アンプが良すぎてスピーカーが縛られている感覚があるのだ。なんというかSMプレイにしか思えないのだ。デスマーチ進行中の職場というべきかもしれない。その労使環境をどうするのかということで試行錯誤するほどデスマーチがさらにひどくなるのだ。ということで優秀な新人を迎えた。アンプ氏となかなかうまく折り合いがついている。とても優秀なやつだ。だがその価格が2万6千円なのだ。
リストラしたやつは、定価4万のところ2万だったやつだ。それなりに働いてくれたのだが上司にカルロス・ゴーン級を迎えてしまったため、疲れ果ててしまったのだ。これは経営者責任としか言いようがない。相性が悪かったのだ。
ただ2万をリストラして、2万6千円を1年で迎えたというこのムダ使い感がたまらない。これがイライラの最大だ。2万5千円のネットワークCDレシーバー部長の仕事が多すぎるから、すっごいアンプ課長を3万6千円で引き抜いてきたのだが、ものすごく仕事ができるがジャジャ馬でアースラインを引いたり環境整備に1万2千円を使うと、かなり神経を使った。それでも課長はブーブー言う。8000円だがなかなか気の利いたファンヒーター事務員をどかせというのだ。まあその中でティアック係長が疲れ果ててしまったのだ。
つまりたった3万6千円のために、どんだけ苦労してしまったのかということだ。それでいながら、いい仕事をしてくれる。だから私は音楽を聴きたくてさらに引きこもるわけだ。ただ今はこの徒労感が凄まじい。これでも課長が凄まじいのだ。いい部下を手に入れて、さらに暴れている。
ムダ金を積んでしまったのだ。我が社のような零細企業ではあまりにも大きな損失だ。なお課長は部長との間に美人秘書が欲しいと言い始めている。全くこのバカめが。お前の言うプリアンプ美人秘書は、12万800円するのだぞ。身の程をわきまえろ。とおもって調べたらプリアンプ、もしくはラインアンプ秘書は相場が高騰している。志願者がいないらしい。だから売り手市場すぎて話にならない。それではラインアンプ部署を創設してしまおうと考えた。以外と基盤は安い。右と左で用意してもとても安い。最初っから電源は金がかかるとは思っていたがそれなりにリクルート出来そうだ。だがボリューム氏が異常に高い。電源氏並みに高い。3000円だ。その上この組織を組み立てられる自信は全くない。いや新規事業だから失敗はあるだろう。だがわかっているのはカッコ悪いものしかできないということだ。それに1万円以上は投資できない。いやそれ以上にだが、プリアンプ基盤もバランス出力基盤も、DC電源をバランス化する基盤も世の中にはある。今家には使えそうなケースもある。ないのは業務用の3芯のRCAコネクターの受けだけなのだ。あるはずのものが探せないでいる。その上ボリューム氏がえらい壁になってしまった。ボリュームをあんだけいっぱいつけた美人秘書って以外と安いな、そんな錯覚になる数字だ。ただ僕が欲しいのはそんな多機能な美人ではないのだ。あの課長をコントロールしてくれるだけでいいのだ。ところがただその一つだけでも人材がいないという現実に驚いている。
新規事業のような不細工なものを、あの課長が許すだろうか。オンキョー部長はどうでもいいんだろうがね。
なお新たに迎えた係長はB・I・C DV62si、アメリカ企業のメイドインチャイナだ。ホームシアター用のスピーカーとかを作っている会社のように思える。安く最先端という方針のようだ。アメリカアマゾンで確認したが、かなり評価はいい。確かにいい。ものすごく当たり前の音だ。以外とそんな音はない。課長がドイツ企業のメイドインチャイナのthomann S-150mk2だ。こいつは未だもって制御できていない。このイライラがとんでもない。
我が社は最高の人材を手に入れたにもかかわらず、社長の方針がイマイチである。今後社内の風通しを適正化するべく、スピーカーケーブルを一番安いので最適化しなければ我が社は破綻する。
その上ティアック元係長とブレヒトの組み合わせが最強すぎて、リストラしきれない。こんなにも適材適所というのがあるのだろうか。トーマン課長との組み合わせでの、凶暴さといったらない。能率の低いスピーカーならではのいい仕事なのだ。
どうもやっぱり時代遅れなようだ。