どうでもいいこと

M野の日々と52文字以上

更に凄くなるPM2.5

2014-02-28 01:56:53 | インポート
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今日は更にPM2.5の濃度が高くなりました。この撮影の時点で64μg/?ですが、11時には71μg/?を記録しました。黄砂は特に観測されていないようなので、これはほとんどPM2.5です。
順光でモヤ感を撮影するのは意外と難しいとわかった。いつもはモヤっとしているのをはっきり撮影するテクばっかり磨いて来たのがよくわかる。



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逆光だと簡単なんですが。



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PM2.5のせいかどうかはわかりませんが、毛繕いをする鳥が目立ちます。



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仕上げに水にくぐって汚れを取るのでしょうが、高松の池だとかえって汚しているように思います。



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一応役所は外での運動は控えるようにと言っていますが、練習メニューは急には変えられない。走っています。
とはいえ九州とか大都市だとPM2.5の高い日が多いので、それもどうなんでしょうかと思います。皇居ランナーなんてかなりキツイものがあると思うのですが。


まあスポーツは健康には悪いですから。




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トンビがパンをゲットして、空中で食べています。




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で、カラスに追いかけられる。




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ガツンと撮れました。オナガガモ。


さてPM2.5の原因と言えば中国ですが、「想像を絶していた!中国鉄鋼の過剰生産」ニューズウイークですね。




しかも、河北省では古い施設を閉鎖する2倍のペースで新規施設の増設が続いていると、中国最大の鉄鋼企業である河北鋼鉄集団のマーケティング責任者は明かす。「生産能力の削減目標が年間1500万トンなのに対し、新規設備の生産能力は3000万トン。つまり、閉鎖のスピードは十分でない」と、この人物は言う。




PM2.5を出す原因になる老朽化した高炉を廃止しても、最新設備とはいえ倍の生産量の高炉を作っても、結果は同じような気がしますが。その前に中国国内で過剰生産で互いにダンピングしあっているのが現状。鉄鋼業界の余剰生産能力は3億トン、昨年のEUの生産量の2倍近くと言うのだからどうなのだろうか。とりあえず品質の安定性には難がありそうだ。





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日本画のように撮ると言うのが今回のテーマだったのですが、なんとかうまくいったでしょうか。




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4時近くなのでカラスが集まって来ています。居場所を確保するために氷上のオナガガモを追い払う先兵のカラス。




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飛んでいるオナガガモはこんなにきれいなのに、あの餌をねだるオナガガモは何なのでしょうか。




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このころのPM2.5の濃度は62μg/?です。目がかゆいです。




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カワアイサ♀が立ち上がりました。




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パンをゲットしたカルガモが逃げます。



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そしてお約束の追っかけっこ。




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ミコアイサも追っかけっこ。




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二時間程度外にいたのですが、ちょっと具合が悪くなるほどです。やっぱり目に来ますね。

とはいえ最近ゴボウが安いので、キンピラとかゴボウの卯の花和えとか作って食べているのですが、屁が凄いんですね。そしてなぜか便秘気味です。とても臭いんです。一人暮らしで良かったと思う瞬間です。
室内は屁、外はPM2.5ということで、どこにいても健康に悪そうです。とはいえPM2.5は午後9時の時点で80μg/?というオソロシイ値になってしまいました。
今は雨が降っているので、PM2.5は急速に下がってきました。


盛岡でPM2.5

2014-02-27 03:06:04 | お天気
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盛岡でPM2.5が35μg/?以上観測された。天気はいいのだが、うすらぼんやりした一日になった。
盛岡市上田では最大PM2.5が61μg/?、水沢市で63μg/?を記録した。




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高松の池に行きます。



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高松の池に行ってカラスを撮ってくるひねくれ者です。こいつはけっこう可愛い。




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カメラバックを開けたら、早速飛んでくるオナガガモのメス。30センチも離れていないんですけど。




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PM2.5もものともせずに飛んでいます。ちなみに飛ぶ鳥の運動量を測定した学者がいまして、それによると鳥はかなり燃費のいい動物なのだそうだ。理由は空気抵抗しかないから。地面の摩擦とかの方がよほどエネルギーロスが多いと言う事です。ただ離陸する時に莫大なエネルギーを使うのが難点。




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キンクロハジロが毛繕いしています。このシーンが一番すきです。お風呂に浮かべたい…



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もうそろそろ旅立ちの頃なのか、飛行訓練をしているようです。
思えばこいつら高高度から低空まで自在に飛ぶんだよな。高高度で低酸素症になったりしないのかな?





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どうもなのですが、スナップ写真やスポーツ写真のためのトレーニングメニューで野鳥を撮ると言う考えは、誰も考えた事がないようで、なんか恥ずかしくなりました。




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今日は黄砂も降っているので、肌がガサガサしてきます。



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氷上にカルガモがまとまっています。足の赤がきれいです。




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そろそろ春の光になってきました。




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カモ達によって地面が踏みしめられています。




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カラスがじゃれあって飛んでいます。飛んでいるカラスと言うのはけっこう撮影がめんどくさいです。急降下からキリモミをして急上昇、空中でエアブレーキをかけたり予測のつかない動きをします。それが二羽のじゃれあいになるともう大変。フィギアのペア並の動きです。



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さて盛岡市のPM2.5はこんな具合に推移しました。環境省のそらまめ君にはこんな機能もあったのですね。初めて知りました。グラフを引き出すタブが小さくてわかりにくいのが欠点です。
このPM2.5ですが、中国由来と言われてきましたが、どうもそうでも無さそうで、よくわからないようです。都会だとその街由来で起きるようですし、風の強さでも変わるようです。
でも今回は大気中の黄砂の分布から、中国から来たな、と感じています。盛岡だと街由来は考えにくいからです。




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20年ほど前だったでしょうか、どこかの国際機関が世界中に住む人がアメリカ人と同じ生活をして、地球が持続可能である人口は、2億人といった数字が出ていました。そしてその頃、中国がこのまま経済発展した場合の環境汚染がどうなるのかという議論もあったと思います。結論はオソロシイ事になると言うものでしたが、今現在そうなっているようです。




あと最近マジマジと考えたのですが、アジアの人口密度のすごさです。韓国に5000万人人が住んでいるのです。中国も思いっきり広そうですが、大都市圏に人口が集中しています。その大都市圏と言うのがまた巨大なわけで、そこから出てくる汚染物質を考えただけでもクラクラします。

日本の人口密度と中国の人口密度は、大雑把に日本が倍高いです。アメリカと比較すると中国が10倍高いわけで、そこから考えれば中国は、アメリカの環境基準の10倍以上高い基準で環境を守らないといけないと言うことになります。
人口密度で考えれば、東京が6070人/?、ニューヨークが10630人/?、北京は多分この数字でいいと思うのだが、何やら怪しい気がする1201人/?。ウイキから出した数字です。北京は総面積から出したのですが。以外と人口密度が低いです。



でもここは突っ込みどころです。北京でPM2.5が400と言う時に、東京都の文京区で53です。大雑把に8倍高いわけです。人口密度は北京対東京が1対5です。PM2.5は北京対東京が大雑把に8対1です。そうすると人口密度当たりのPM2.5はこれまた大雑把に、北京対東京が40対1になります。


あ!これ以上は考えたくない。インドで何が起きているのかも考えたくない。





桁が違いすぎます。





日記破壊事件後編

2014-02-26 03:51:27 | インポート
横浜でも発見された。この広がりがどこまで行くのだろうか。



以前戦中の情報統制と戦後の情報ビックバン状態について書いたと思うが、少し改めて書く。


戦中の情報統制だが、実際はかなり巧妙なものだった。昭和に入ってから出版業界はかなり儲かるようになっていた。識字率の向上とエンタメの少なさがあった訳だが、日中戦争が始まる頃からは雑誌等がかなり売れるようになっていた。だが戦争が激しくなると物資が足りなくなり統制経済になる。軍が紙を押さえてしまったのだ。すると当然売れるのに紙が無いから雑誌は作れないし本も作れない。そこで出版社は最初っから検閲で通るように、更には軍の受けを狙った記事を書くようになる。紙欲しさに、ペンをねじ曲げた出版社がとても多かった。


まあここで有名なのは鈴木倉三だが、彼になるとかなり巧妙。検閲でダメとか言うのではなくて論破しちゃう人。おまけに軍が記事を企画する、あの著名作家に満州見聞録を書かせるとか戦争取材させるとか、軍丸丸お抱えで大名旅行させて書かせて、出版社は取材費タダのオイシイ話しだったりする。あと娯楽記事を重要視していたようだ。世知辛い世の中だからと、ガス抜きを計った。


この情報統制だが、さすがに一部のエリート達は解っていた。だが一般大衆は全然解らなかった。徹底していたからだ。さすがに終戦前にはウスウスわかっていただろうが、憶測程度だった。
それが戦後一気に溢れかえる。しかも衝撃的な話ししか出てこない。南京事件もそうだが、本土の日本人が知らない事はいっぱいあった。いや上海の日本人でも知らないひとはいただろう。
ナチスのユダヤ人迫害はさすがに聞こえて来ていただろう。だがアウシュビッツまでは大衆は知らなかったと思う。


しかし生活に追われる当時の日本人は、当時の情報を精査する余裕は無かった。生活が一番で、多少の娯楽、そして民主主義と言う新しい体制への期待と疑念、ひたすらにこなしてゆくしかなかった時代がある。


戦争ではないと言う事だけで、もう十分だった。ただ情報だけがカオスのように残ってしまった。
そのカオスは今のアニメやら何やら見れば、まあいっぱいあります。ガンダムなんてどうするのよ。



アウシュビッツの悪と言うものがどういったものなのか、真に理解できた日本人は少ないのではないのかと思う。例えば小さいが、死刑制度はどうなのかと言う問題がある。人の自由を奪い更に死を与えると言う権限は人にあるのかどうか。ホロコーストはそれを国家として、機械的に事務的に徹底して行った。しかもその罪状は、ユダヤ人だったり共産主義社だったり同性愛者だったりロマだったり、そして精神異常者や先天性疾患を持つものだったりした。


日本人にはそこがよくわからないと思う。自由が無くなる事、それはいつもの事で社会から常に規制されている。そのガチガチの中での自由は満喫していても、真の自由は誰もが知らない。




さて本論に戻ろう。「アンネの日記」は日本人にとってどのように読まれているものなのだろうか。問題はここなのだ。「かわいそうな少女の日記」として読まれていたのではないのか。もちろんホロコーストの凄まじさもあるが、そこを外して読まれていた事が多かったのではないのだろうか。

実際ホロコーストで死んだ事を忘れてしまえば、あの淡々とした緊迫感のある、それでいてほのぼのとした日記はドラマティックではない。


もちろん感動した人もいるだろうし、戦争を憎む人もいるだろう。だが違和感を持つ人は必ずいる。
アンネはそれでも両親から愛を受けているのだ。




さて最終段階になった。3つ気になっている事があります。


まずはサイモン・ヴィーゼンタールセンターが動いたと言う事です。ホロコーストに関する間違った報道や記述に関しては徹底抗戦する団体、いやほとんど勝てない団体です。
マルコポーロ事件も、この団体が動いただけで、一気に廃刊になりました。(当然ですね)でもこの事件は後味が悪いものになりました。それは日本国憲法の表現の自由の規定です。全く野放図な規定で、戦中の情報統制の反省から全部自由というのが建前です。まあそこから先には日本人特有の空気を読んだり(今この時点で浅田真央批判が無いのはどういったこと?する意味も無いのだが)、忖度するものがあります。しかし原則は原則です。名誉毀損で訴えたとしても、その記事内容を自己立証しなければいけないほど訴える側に厳しいものでした。最近は少しは緩和されています。

ただ元々日本の言論状況はカオスだった。その中で出てしまった間違いなのだが、表現の自由が認められている国で、それでいいのか?と言う議論もありました。間違っていたら間違っている旨を次ぎの雑誌に大きく出す事も可能ですし、サイモン・ヴィーゼンタールセンターからの反論を次に掲載する事も可能でした。


でも文芸春秋社は廃刊を決めた訳です。そこで弱腰だとか当然だとか言う議論も起きる訳で、逆にユダヤ人に対する不信感を招いた所があります。


今回もそうならなければいいのかと思います。マルコポーロ事件は逆に日本人にとって、ユダヤ人に対する偏見を強めただけだったのかもしれません。特にマルコポーロへの広告を出す企業に圧力をかけた事が、大きかったです。
ユダヤ資本主義、そう言った陰謀を感じさせてしまったというのはあります。





二番目に、中国や韓国にこのネタが使われるんだろうな~ということです。中国は以前日本をナチスと比較した事があると思うのですが(欧米人から見ると日本のあの狂信とナチスはどうも変わらないようだ)、安倍相違がダボス会議で第一次世界大戦の状況と日中を比較したような発言とか、NHKの経営委員の問題とか、何いってんだと言う発言や、安倍総理側近の発言等でどうすりゃいいのよと言う所があります。



基本的に、これらの発言と日記の破壊で、日本は欧米と価値観が一致していないと見なされるでしょう。それらがどうなるのかは解りません。ただ救われるのは、昔っからそう言った事をする狂人がいるのだと納得させられればいいのですが。




三番目ですが、サイモン・ヴィーゼンタールセンターはマルコポーロ事件で日本の出版状況やら言論状況を把握していると思います。その上で今回の調査でカオスを見て強行に出てゆくのか、どうなのかです。


ネット上ではトンデモ発言がいっぱいあります。それをサイモン・ヴィーゼンタールセンターは全部見るのか?です。警察も動いていますが、確実に犯人は捕まらないでしょう。理由は、実際ネトウヨ程度かどうかも解らないのです。紙には指紋が残りますが、そこから先は誰かを特定できない状態になります。図書館の本ですから不特定多数過ぎます。どうするのか、もしかすると冤罪を生み出す可能性もあります。
そしてこの破壊がブームになる可能性すらあります。そう報道による自殺の急増、それと同じです。そこが心配です。
サイモン・ヴィーゼンタールセンターはマルコポーロ事件の時に、結果曖昧な幕引きをしました。今回は基本的に器物破損罪です。本に込められた心までは賠償できない法体系にあります。


そこで「アウシュビッツの嘘」(ドイツ法)法案を日本に持ち込むかどうかになりますが、中国・韓国との懸案がある日本にこれを要求したら、まあどうなるのか。無理でしょう。



私の末尾はいつも最後ですがというパターンばかりですが、エリ・ヴィーゼルの「夜明け」引用します。


ぼくはその一片の夜を見つめた。すると、恐怖がぼくの喉もとを押さえつけていた。ぼろぼろの影のはしきれを綴って出来た、その黒い一片は、一つの顔を持っていた。怖いわけがわかった。その顔、それはぼくの顔だった。


190億ドル

2014-02-25 15:58:11 | インポート
CNNの記事に面白いものがあった。「フェイスブックがワッツアップ買収、190億ドルで他に買えたもの」



この中で、2)と4)と7)がなんともアメリカらしい。

2 国連の人道援助予算1年分強
2014年の予算は史上最多の約130億ドル。半分はシリア向けだ



130億ドルもあるのか!と驚くのは早い。これしか無いと驚くべきだ。シリア問題は確かに大きいが、あの一国だけで半分使ってしまうほどしかない。国連は意外と無力なのだ。



そうそうIAEA・国際原子力機関ですが、以前日本が核リサイクルシステムを作ると言った時に、彼らは日本も原子爆弾を作るんじゃないのかと疑った訳です。当然ですね。それだけの科学技術がありますから。そして過去にもそう言った政治家がいたのですから疑われても仕方がありません。
このとき日本は「それじゃ全部見せる」と言い切った訳です。それで、IAEAは何年もかけて日本を徹底的に審査した訳です。予算の半分以上使ってしまい、人手も足りなくなって北朝鮮とイランに隙を与えてしまった。そう言ったオチが着いてしまいました。






4 ウクライナの借金肩代わり
ウクライナ政府は昨年、ロシアから150億ドルの緊急融資を受けると発表、反政府運動のきっかけを作った




ウクライナには同情せざるを得ない。そもそもロシアからの借金は、エネルギー会社のガスブロムの独占体制にあった。価格操作しやすい立場だ。それでいながら他からガスを輸入しようにも、パイプライン計画のほとんどをロシアに潰されていった。そして金が払えないならと、二度もガスの供給を止めた。しかも真冬にだ。



これではたまったものではない。所が前政権は汚職まみれで事態を放置して来た。その上ロシアに150億ドルの借金を棒引きさせて、代わりに同盟関係を維持するとした。ヤヌコビッチ大統領とプーチン大統領はウインウインの妥協をした訳だ。


しかし大衆から見れば、ロシアがまた契約を反古にするかもしれない。それだったらEUのほうがマシだと考えていた。それを裏切ったヤヌコビッチ大統領が追い出されたのは当然だろう。
だがしかし、今度の政権に対してロシアが前政権との約束で、現政権は認められないから借金チャラはナシ!と言い出したらどうなるのだろうか。いや多分言い出すだろう。

そのときどこが150億ドル出すのだろうか。EUも経済が落ち着いたとはいえ、難しいのではないのだろうか。それに政治的にオイソレとは出せない所もある。ウクライナの国庫は現在空だそうだ。とりあえず国連の人道支援資金を…70億ドルシリアに使って今後も増大の見通し。






7 フィリピンの復興資金3回分
昨年、フィリピンは台風直撃で大きな被害を受けた。復興には60億ドルかかるといわれる






フィリピンの台風被害がいかに大きいか。シリアへの人道支援と同額ですね。とするとシリア復興にはどの程度の金額が必要になるのでしょうか。


ワッツアップの社員数は解りませんが、100人にも満たない企業でしょう。それとこれらと価値が同じとは、やはりおかしいような気がします。


日記破壊事件前編

2014-02-25 02:41:03 | インポート
これは困ったことが起きた。朝日新聞から。



警視庁は24日、器物損壊容疑で捜査本部を設置した。同日までに305冊の被害を確認したという。

捜査1課によると、被害に遭ったのは新宿、中野、杉並、豊島、練馬の5区と武蔵野、東久留米、西東京の3市にある計38の図書館。豊島区では昨年2月に被害が判明したが、杉並区では今月上旬に破られた可能性が高いという。同課は防犯カメラの解析などを進める。

新宿区内では、3館で計40冊が被害を受けた。区立中央図書館の藤牧功太郎館長は「強い動機と計画性のある犯行だと思う」。東久留米市立図書館では約5センチの厚みのあるアンネ研究本が100ページ以上破られた。




さてぼかして書いて来たがアンネの日記の事件だ。ちょっと中2病のこじらせたやつがやったんじゃネ~のと考えていたが、どうも様相が変だ。


BBCの映像が詳しい。破られ方とかに恣意的なものを感じる。


さてこの中2病のこじらせたやつが陥りやすい状況と言うのはいくらでもある。ネットどころではない。リアル書籍で「ユダヤの陰謀」で捜すといくらでもある。かの有名な「マルコポーロ事件」だが、この時に載った記事はなんと私が高校生だった頃に既に別の雑誌に載っていた(1982年頃?)ものだ。そしてこの記事は後に否定された。だからマルコポーロ事件は、編集者が裏も取らずに載せたオバカな事件だとも言える。


経済絡みだと、リーマンショックはユダヤの陰謀説もありますね。現代でロスチャイルドの名前を出す人の気がしれないのですが…。ヒットラーの「我が闘争」がまだ出版されている国です。ナチスかぶれか?と言えばまたけっこう違う訳で。


私の頃の年代だと、中学校か高校の時にヒットラーの「我が闘争」とかニーチェの「ツアラトストラ」なんかイキガって読んでいたもんです。カッチョエ~とかいいながら読んでいるんですが、後半まで読み進むとだんだんウンザリしてくるのですよ。特に「我が闘争」で、日本人がバカにされていたりあんまりもの人種差別に辟易としてくるものでした。「ツアラトストラ」に至っては、後半ムリ・これムリ・どうすりゃ超人になるのさ?なったところでどうなるの?となってきます。今だと「嫌われる勇気」のほうがよっぽどためになります。アドラー心理学の応用編の本です。けっこういけます。
まあ大抵一時的なもので終わってしまうのです。大体原著の暑苦しさと言ったら、フツーは読めません。


所がネットだと、断片的ですよね。いい所だけ切り出せば都合良く並べる事が出来る訳です。いや出版された本でもたまにそんなものが出てきます。渡辺望著「蒋介石の密使・辻政信」を最近読んだのですが、南京大逆殺の下りで、有名な研究者を別人と取り違えていたり、南京大逆殺プロパガンダ説の中でも有名な研究者は「虐殺はあった」と言う立場なのに「なかった」に入れたりしています。なおかなりオブラートにくるんで書いています。

あ、この本はフィクションだとして読むともの凄く面白いです。辻政信がフィクションを超えていますから。こうなったら武藤章も書いて欲しいな。


この類いの取り違えはネットではかなり頻繁にある。なので、原著に当たらないと解らない事がいっぱいあるのに読まない人が多くなって、それがネトウヨとかになるのかと思う。



でも世界的に見ても、こういった被害妄想と言うのは多い、ユダヤ陰謀説なんかの多くは海外文献の引用が多いからだ。自分が貧乏なのはユダヤの陰謀だ!という人はいる。たま~に、日本はアメリカに搾取されておりそれはユダヤの陰謀だと言う説も出てくる。


こうなってようやくネトウヨに辿り着くのだ。南京大虐殺も中国国民党プロパガンダ説から陰謀説にすり替わってゆき、浅田真央が金メダルを取れないのは韓国の陰謀だとかそう言った説が流布する。


陰謀説に簡単に辿り着くというのは、痴的であると思う。



話しをアンネの日記に戻そう。偽書説が10年前くらいにあったと思う。さすがにそれはすぐに取り消されたが、まだネット上では生き残っているかもしれない。もちろん日本に紹介されているのは、父親が編集したものだが、本文が残っているので、文献的には確認されているものだ。偽書と言うのはあんまりだ。



だが次のニュースはもっと別な次元を見せる。おたぼるだ。



「『アンネの日記』が、破損される事件は今に始まったことではありません。私が図書館に就職した1980年代には、そういったことはよく起こると、関係者の間では話されていました」

この関係者によれば『アンネの日記』とヴィクトール・E・フランクルの『夜と霧』は、図書館関係者の間では、昔から破られる被害の多い本だという。

「やはり、“ナチズム”や“ホロコースト”は特定の精神的構造を持った人を引きつける要素が強いんじゃないかと思います。私も過去に、図書館内でホロコースト関連の本を破っている人を見つけたことがありますが、その人物は刑事事件の責任能力がない人でした」





こうなってくると話しはかなり変わってくる。昔っから教科書の顔写真にイタズラをする人はいるが、よりいっそう病的にポスターの顔の目に、画鋲を打つ人とか実際いる。
有名な作品なので、特に破壊衝動を起こさせる何かがあるのかもしれない。ただ『夜と霧』を壊す衝動がよくわからない。だが解る所はある。日本人の弱さだ。衝撃の大きさに逃げてしまうのだ。


アウシュビッツのそのトレンチと、中国の万人抗とどこがどう違うのか?規模は違ったとしてもすぐにいい訳を考えてしまう。そして相対化させてしまおうとしてしまう弱さがある。



「アンネの日記」は日本人にはよくわからない生活が詰まっている。何か豊かな感じがする人もいるだろう。家の中でのゴタゴタもファミリードラマとして受け止める人もいると思う。それって私と変わんないよ?そう思う人もいると思う。そして私の方が悲惨だ!と言う人もいるだろう。日本の閉塞した環境では、そう言った読み方も出来る。
だが日記の背後が解らないのではないのか。あまりにも他人事だからだ。



日本が犯した戦争犯罪の多くは、外地で行った事だった。国内では逆に総動員で一致団結になった(1944年当たりからほころびがあるように感じる)。そのギャップが戦争に対する認識を分散化させている。
真面目に本土決戦があった方が、そのギャップを生じさせずに済んだのかと思う。




多分なのだが、アンネの日記破壊事件は全国に飛び火するだろう。東京のような大都市では顕在化しやすいが、地方でもあるのではないのだろうか。多分今頃各都市の図書館は調査をしていると思う。集計されれば驚く結果が出ると思う。特に過去に遡ってゆけば考えにくい事が出てくるだろう。


アンネをねたむ人がいる。そう言った事実だ。


一旦切って、後編を書こうと思う。