Re

Re=response=応答、感応=物事に触れて心が動くこと。小田和正さんの大好きな曲からいただきました。

第2話 「決別の河」

2006-01-16 | 功名が辻

見どころやや減、突っ込みどころやや増? 今回ちょっと微妙な感想かも。

ナレーションが多すぎないかなあ。
ドラマが始まったばかりで、いろいろ人物や背景を解説しておきたいのは
わかるのだけれど、ドラマ自体の流れが突然止まって、解説そのまんまが
挿入されると・・それがたった42分の間に何度も起こると・・
気分がそがれるというか、途切れる、乗り切れなくなる。
登場人物の誰かの会話のなかで、それとなくその話に触れるとか、
回想させるとか(これも多すぎると逆効果だが)ならないかなあ。
極めつけは・・「話は遡るが」
これは初回限定だぞ!と、なんとか許していたけれど・・まさか再登場とは。
まあ司馬さんの小説は、こういう背景や人物の解説、薀蓄披露を、
そこかしこに挿入されるのが特徴で、小説を読む分にはそれも楽しいんだが。
その手法を取り入れているつもりかな。
でも・・いかがなもんなんでしょうかね。わたし的にはちょっと・・。

千代が河を渡って・・(いろいろあって)・・その河を挟んで対岸に、
何年かぶりに愛しい一豊の姿を見つける、というくだり。
なんだかものすごいはしょってるし、いろいろ無理がありすぎな気がして。
気分的にすっかり冷めて、突っ込みまくりの自分がいた(笑)

ここまで書いて、ものすごくマイナス気分に陥るので・・やめます。

見どころは、なんといっても母上(法秀尼)対一豊のシーンかと。
佐久間さんの醸し出す空気感が、素晴らしかった。
すべてを包み込むやわらかさと、ものごとを冷静に受け止め自らを律する
強さを兼ねて。一豊の心の根っこの部分に終生あり続けるだろう
母の尊大さ。説得力抜群。それに対する一豊の表情が、また見事に息子!
余計なことばも演出も一切無しに一瞬で感じられたたしかな親子の絆。
この母と亡き夫の家臣であったふたりの老臣との短い語らいも、いい味。
良くも悪くも一本気な性格の息子を案じ、譜代の老臣に行く末を託す母のこころ、
それを受けるふたりのこころ。見せてくれたなあ、とちょっと涙。
吉兵衛・新右衛門には、つい目が走る。表情とかしぐさとか。
なにかやってないかな~なんて(笑)

「かかさまに叱られた・・」とほくそ笑むふたりもツボ。
叱られて「なんで・・」な表情を隠れてちらと見せながら、ちゃんと従う
一豊くんがまたかわいい。
そのつもりはないのに、だんだんむきになって幼い千代と言いあいに
なってしまうのも、微笑ましくて。
そういえば、賢馬「バンフくん」が登場。名(迷)場面はカットされたそうだが、
「おっそいなあっ!・・・おお、やればできるではないか」
には、参りましたね。いいコンビかと(笑)

まあ・・見方によれば、けっこう楽しんでいたかも~(笑)
でも最後にやっぱりひとこと。
決別の河を挟んで、何年か(ガイドによれば10年?)ぶりに出会うふたり。
輝くばかりに美しく成長した千代に対して・・
一豊さま、いくら貧しいとはいえ、お着物があのときとまったく同じって・・・。