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ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

前澤友作の「100人に100万円」バラまきに思う。

2019-01-08 20:00:00 | 思うこと

(写真は、スポニチより)
ZOZOTOWNの経営者であり、女優・剛力彩芽との交際でも話題の前澤友作氏が、自身のツイッターをフォローしリツイートしてくれた人の中から抽選で100人に100万円、計1億円をプレゼントするという派手なパフォーマンスを行い注目された。
幸い私のツイッターは100ちょっとしかフォローしておらずしかもいわゆる鍵アカであり、また賢明な人が多かったのもあり私の元にはそのリツイートは転がってきていない。
しかし私の友人は、
「以前から親しく、信頼していたのに前澤のをリツイートしてきて失望した…」
とこぼしていた。お見舞い申し上げる。

コレに群がりリツイートした人は、私に言わせれば物乞いとそんなに違わない。

私はギャンブルの類は、競馬しかしない。が、私のIPATの口座にはいつも数千円しかそもそも入れていない。
額に汗して稼いだカネを、ガチのギャンブルに注ぎ込む事は私には到底出来ない。
せいぜい、一度飲みに行ったら使うぐらいの額でしか買わない。

宝くじも買わない。競馬と違い、予想する楽しみがない。
パチンコは20年以上前にやめた。タバコ臭いうえ、あの儲けがどこにどう流れているのかよく分からない。
大阪にカジノも来るらしいが、違う世界の話なのでハナから興味がない。
株も全く興味なし。儲けた人は、その瞬間儲けただけであり長い目で見れば損した人がほとんど。

それらギャンブルは、投資すなわちリスクを伴う。
リスクを冒した人は、そのリターンがあって然るべきだ。
しかしこの前澤氏の1億円は、カネ持ちが飲み屋で札をばら撒いてそれにたかるのとそんなに違わない。
100万円ほしさにリツイートした人は、リスクを背負っていないからだ。

ツイッターというのは、ものすごく便利なツールだ。
とにかく情報が、アッという間に拡散する。
トランプ大統領の発言もまたたく間に地球の裏側まで届くし、
「プリン30個注文したのが、間違って300個届いてしまいました。助けて〜!」
などというツイートも瞬時に転がり、フォロワーがそのブリンを買い取りに続々と来店したなどという話も聞く。

リツイートという行為は、意見や考えに共感した人が自分の意志で行うものだ。
ところが前澤氏の場合は、
「私のツイートをリツイートしてくれた人」
なら誰でもよい。すなわちそこには前澤氏の意見への共感という過程が完全に抜け落ちており、リツイートが自己目的化している。
カネで稼いだリツイートは、意見に共感した結果のリツイートとは似て非なるものではないか。

また、運良く100万円を手にした人は、その100万円を誇れるのか。
確認だが、今回の前澤氏の行動はいわゆる景品表示法には違反しない。
景表法の文言の
『自己の供給する商品・サービスの取引に付随して』
ではないためだ。
従ってバラまいた前澤氏もそれに群がった人達も、法的には問題ない。
もらった人は、堂々とそれを取得し、貯めるなり使うなりすればよいのだ。

しかし、申し訳ないがZOZOTOWNというのは非正規雇用ばかりで人件費を究極まで安く上げ、安い服を作って売る会社だ。
前澤氏は時代の寵児には違いないが、彼の考えによって発展したZOZOTOWNという会社に勤める人達は、果たして幸せなのだろうか。
日本中がZOZOTOWNみたいな会社ばかりになってしまったら…と想像すると、空恐ろしいものがある。
私は前澤氏のビジネスには共感出来ないし、彼の発信したメッセージを他の人に広めようとは思わない。
彼が描く経済に、魅力を感じないのだ。

私は、カネは人をダメにする事はあっても人を立派にする事はないと思っている。
元々立派な人にカネが付いてきたという事はあっても、カネがなかった人に大金が転がり込んできてもそれでその人が立派だとは、とても思えない。
仮に100万円が当たり、それを私の心房細動の治療費に充てたとしても
「私の心臓は、前澤さんに治してもらった」
とは思いたくないのだ。
なので、そういう100万円なら要らない。

カネで人が動くと思っている人は、カネで動く人しか動かせない。
私は、動かない。ただそれだけだ…