ほしちゃんの「続・なるようにしか、ならん」。

安くてウマいもんと料理と旅行と音楽と競馬が好きなサラリーマンの暮らしを、ありのままに綴ります。

「半分、青い。」の時代設定が、何かと問題な件。

2018-05-31 20:00:00 | エンタメ

2018上期・東京制作のNHK朝ドラ「半分、青い。」が好評だ。岐阜の架空の街・東美濃市に生まれ育ったヒロイン・楡野鈴愛(永野芽郁)が漫画家を目指して上京し、秋風羽織(豊川悦司)のもとで目下漫画修行中なのだが、先週末あたりから恋愛にすっかりうつつを抜かしている。

星野源の主題歌「アイデア」も一度聴くと頭の中をグルグル回るほどに印象深く、秋風が「真実の味だ!」と絶賛した五平餅が週末になると岐阜県内の道の駅やSA・PAでは売り切れ続出となる、とも報じられている。
鈴愛や秋風が時として言う
「…やってまった…」
は、「そだねー」に次ぐ流行語の候補になる可能性がある。
(『ふぎょぎょ』は、おそらく流行らないだろう…)

トレンディドラマの脚本家としては第一人者の北川悦吏子の脚本とあって、話はまどろっこしくなくスムーズに流れていくのだが、唯一引っかかるのがその時代設定に異議を唱えたくなる場面がヒジョーに多いのだ。

これは番組開始当初から云われていた事だが、まず鈴愛が幼なじみの律を呼び出す時に笛を吹くのが「マグマ大使」の影響なのだとか。
私は1968(昭和43)年生まれで、マグマ大使は再放送で少し観た程度であり、ほぼ馴染みはない。まして私より3歳若い設定の鈴愛が「マグマ大使」のマネをするとは、極めて考えにくい。
当時東海地区では「マグマ大使」が盛んに再放送されていたというのであれば話は別だが、ネットのクチコミなどを見る限りそのような事実を伝えるコメントは見当たらない。

そして少年期を過ぎ、話は1989年に進む。鈴愛と律は高3になり、進路を決めなければならない。
6月頃の設定だが、鈴愛の母・晴(松雪泰子)が居間でラジオを聴いていると牛若丸三郎太の「勇気のしるし」が流れるのだが、この曲は当時栄養ドリンク「リゲイン」のCMソングとして大反響となり、秋にフルサイズの曲となりヒットした。
従って1989年6月には、「勇気のしるし」フルサイズは存在しなかった。

舞台となる東美濃市の架空の街・梟(ふくろう)町に「岐阜サンバランド」が出来る話が持ち上がり、街は色めき立つのだが結局計画は頓挫。
この時にサンバ隊の衣装を発注した見積書の書体をご覧いただきたい。

コレはどう見ても、マイクロソフトのフォントだ。
1989年当時このようなフォントは存在せず、パソコンそのものも全く普及していなかった。
存在したのは「書院」「ルポ」など24ドット、ヘタすりゃ16ドットのワープロ専用機で、それでも20万円近くしたため持っている人は少なかった。
この程度の見積書は、みな手書きであったはずだ。

明けて1990年、鈴愛は秋風に誘われて漫画家修行(最初は『炭水化物要員』だったが)、律は西北大学に進学のため上京する。
ところが律の服の着こなしがシャツアウトで、イマドキすぎるのだ。
当時はトレンディ俳優の吉田栄作がヘインズのTシャツをジーンズにインしていたように、アウトで着る事は考えられなかった。私などは寒くなるとカーディガンまでもジーンズにインしていたが、当時はそれが普通だったのだ。

鈴愛は律と同じマンションに住む北海道出身の朝井正人に恋をするのだが、その印象的なシーンでは「東京ラブストーリー」のテーマ曲として大ヒットした小田和正の「ラブストーリーは突然に」のパロディBGMが決まって流れる。
我々はリアルタイムだったためすぐに反応してしまうのだが、あのドラマと曲がヒットしたのは1991年前半だ。
よって1990年の恋愛シーンに流すのは、適切ではない。

今朝も鈴愛が正人に電話をしようか逡巡するシーンでは、鈴愛がオフコースの「Yes-No」を口ずさんでいた。
しかし「ラブストーリー」のヒット以前で言えばオフコースやチューリップのファンは我々の世代が下限であり、我々以下の世代が「ラブストーリー」のヒットで小田和正(オフコース)を知る前にそれを唄うというのも、ヒジョーに考えにくい。

…ま、そうやってディテールにツッコミを入れるというのはそれだけ真剣に観てハマッている、という事なのだが(笑)…

電話会社は、なぜユーザーにメールする事も、携帯にかける事もしないのか?

2018-05-30 20:00:00 | 思うこと
名誉毀損の恐れがあるため社名は伏せるが、ある電話会社とのやり取りで本当にアタマに来たので記す。

ある用件があり、電話会社は私にコンタクトを取りたかったようだがよりによって自宅の固定電話にかけて来た。
電話を取ったのは妻。
「もしもし、○○(私の本名)様でいらっしゃいますか?」
「違います(→妻なので当然。)」
「今、○○様はご在宅でいらっしゃいますか?」
ハァ?私の個人情報はあらかた届けてあり、会社員である事も電話会社は知っている。
まして、携帯の番号もちゃんと届けてある。
この電話をしたスタッフはマニュアル通りの仕事をしたのだろうが、ならばこのマニュアルを作成した会社は
「大半の会社員は、平日昼間には出勤しており自宅に居ない」
という事が、わかっていないのか?

呆れた電話を取った妻から私にメールがあり、コールバック。
すると例の自動音声案内から始まり、オペレーターが出て本人確認の生年月日やら住所やら誕生日やらを全て言わされる。
そのうえで用件確認のため、本題に入るまで10分以上かかってしまった。

私はそのオペレーターに
「会社員の私に、昼間の自宅にかけても意味がない。携帯の番号も伝えているのだから、携帯にかけてほしい」
と、ごく普通の事を言った。
するとこのオペレーター、
「社内規定で、お客様のご登録番号にまずかける事になっております。もしよろしければ、マイページにログインしていただきご登録番号を携帯に打ち替えて下さい」
と。
こちらは
「携帯しか持っていないと、社会的信用が得られないかもしれない」
と、敢えて固定電話を書いているだけだ。

用件は伝わり、一件落着かと思われたのだがしばらく経って今度はそのサポートセンターから携帯に着信。
移動中だったためコールバックすると、なんと先程と全く同じ本人確認作業のため、10分近くを要してしまった。
結局用件は向こうから伝え忘れがあっただけなのだが、そのために計30分ほど無駄な時間を過ごしてしまった。

ネットで買い物をした時などは大概
「日中最もつながりやすい番号」
を記入する欄がある。
我々サラリーマンは、まず間違いなく携帯、もしくはオフィスの固定電話の番号を書く。
なぜ電話会社のくせに、それを個人情報として登録させないのか?

また、以前
「電話でなくてもよい件でも電話してくる、いわゆる電話野郎が鬱陶しい」
という話を書いたが、今回の件こそまさに文字で済む話であった。
電話会社は私のメアドを知っているはずだし、最悪SMSという手もある。
数字などメモを取る必要がある件なら、なおの事メールの方がよい。

固定電話と携帯電話の使い分け、および音声通話と文字会話の使い分けを最も分かっていないのが電話会社だ、という事が今日わかってしまった。
大変残念であり、もしこのブログを電話会社の社員の皆さんがご覧になったのであれば、ユーザーボイスとして是非会議で発表していただきたいものである…

サービスランチ500円で驚きのクオリティ・難波「てんびんぼう」。

2018-05-29 20:00:00 | うまいもん
難波をほっつき歩いていると、こんな居酒屋が。

「海鮮居酒屋 てんびんぼう」と云う。
いかにも勢いのある、ウマそうな居酒屋だ。

店の前には、ランチメニュウを掲げるこんな立て看板が。

定食が680〜780円で並んでいるが、貼り紙に隠れて見えない
「サービスランチ 500円」
を私は見逃さなかった。

貼り紙があるという事は、今は有りませんと言う事なのか?
いや、コレは一期一会だ。ないならないで、他の定食にしよう…

おもむろに席に陣取る。
卓上には、海鮮居酒屋らしいグランドメニュウの数々。

うっ、禁酒を解くまであと1ヶ月以上ある私には、あまりにも悩ましい…
と思わせるほどに、そそるメニュウがズラリと並ぶ。
実は、居酒屋が赤字覚悟で安いランチを出すのは、このようにグランドメニュウを見せるためのエサなのだ。
はて、どんなサービスランチなのか…

ついに、そのサービスランチ500円が姿を現す。

おぉ、コレはなかなかスゴいではないか。 
私も数々のワンコインランチを食べて来たが、コレはおそらく最強レベルだ。

せっかくなので、おかずをアップで。

大きな鶏の唐揚げ2ケ、焼き鯖、サラダも2つに分けてキャベツ、ハム、トマト、きゅうり、ゆで卵が添えられている。
そしてこの刻みキャベツが、弁当の「高さの演出」に見事に貢献している。
会席料理の基本は「山水盛り」すなわち向こうを高く、手前を低くと高低差を付けて盛るのだが、キャベツが山水盛りを演じつつ栄養のバランスにも貢献している。
そして手前左には、イカ下足の煮付け。
コレだけでも、夜に来れば付き出しで300円取られてもおかしくない。

さらに、しじみがたっぷり入った味噌汁まで。

コレは、前の日に飲み過ぎた人には最高だ。

味はもちろん、非の打ち所がない。
唐揚げは揚げたて、鯖は焼き立て。どちらも仮に昨夜の残り物であったとしても、直前に火が入っているので全く問題ない。

そして嬉しいのは、いわゆるチェーン感、セントラルキッチン感が全くない事だ。
「全てこの店で作りました」
というのがよく分かるのである。
安く食べられるチェーン店は、味噌汁なんて味噌を湯で溶いたところにカットねぎを入れただけ。焼き魚も焼かれて冷凍されたのを温めただけ、というのがわかってしまう事もしばしばあり、哀しくなるのだがここは一切それがない。

安いのに、隅々まで手の入った素晴らしいランチであった。
酒解禁のあかつきには必ず夜に来る事を心の中で誓いつつ、店を後にしたのであった…

心房細動の再発がなく順調なので、クスリが減る。

2018-05-28 20:18:06 | 日々の健康
1/18にカテーテルアブレーションを受け、術後3ヶ月のうちになんと8回も再発しては1発2万円の電気ショックを受けたという話はさんざん書いたが、術後3ヶ月を過ぎるとウソのように再発しなくなった。
その3ヶ月を「blanking period」というそうだが、言い得て妙である。
今日は1ヶ月半ぶりの診察と検査だったが、まずこの綺麗な心電図をご覧いただきたい。

続いて血液検査。
断酒を3ヶ月半以上続けているため、こんな感じである。

ガンマGTPは28、尿酸値も4.9と我ながら惚れ惚れする数値である。
心臓的にはあまり関係ないかもしれないが、私が最も注目しているのがこの2つだ。
もっとも、コレが出来ているのは私が術後の断酒中であるにもかかわらず私を飲み会のメンバーに加えて下さった皆様のおかげである。
普通は、飲めないヤツがメンバーに1人居ると気を使って酔えなくなったりするものだが、私の周りはみな優しい人ばかりで本当にありがたい。

で、診察では主治医も
「順調ですね。断酒されているのも大きいと思います。
もうクスリを減らしてもいいでしょう」
との事だった。

かくして、抗凝固薬のプラザキサが1日4→2カプセル。
抗不整脈薬のべプリコールも1日4→2錠に減らす事が出来た。
あとの抗不整脈薬・アスペノンと、胃薬のネキシウムは今まで通り。

次の診察は2ヶ月後なので、クスリも2ヶ月ぶん処方されたのだが、診察と薬局を合わせると、

18,580円…あんまり安くなってない(泣)…
まぁクスリを減らしてもらえなければもっと高くついた、と思うとコレで済んでヨシとせねば…

今年も、ダービーを淀でパブリックビューイング。

2018-05-27 22:28:00 | 競馬
今年も、さすがに東京まではダービー観戦に行けないがせめて雰囲気だけでも味わおうと、淀の京都競馬場へ出向いた。

さすがに天皇賞・春や菊花賞ほどではないにせよ、やはりダービーの日は競馬場全体が華やいでいるように思える。

宣言通り、本線の馬券はダノンプレミアムの単複。

15:40、生ファンファーレが鳴り響くと淀も大歓声に包まれる。

さてレースは、人気薄で皐月賞を勝ったエポカドーロがハナに立つ展開。
本命ダノンプレミアムは4番手あたりで折り合う。

ところが最後の直線、ダノンがあまり伸びない。
一方でエポカドーロは粘り込み、逃げ切り態勢。
そこに外から襲いかかる、ピンクの帽子にディープインパクトでおなじみ黄・青・黒の金子オーナーの勝負服。

「ユーイチや!」

そう、福永祐一のワグネリアンが先頭に立つ。
もうダノンは諦め、ユーイチのダービー初制覇を祈るように

「ユーイチ!ユーイチ!」

と、気が付けば声を出していた。

福永祐一、19回目の挑戦にして念願のダービー制覇である。
しかも父である名手・福永洋一ですらもなし得なかった偉業達成の瞬間だ。

ウイニングランから引き上げてくるワグネリアンとユーイチが大写しになると、淀のお客さんからも大きな拍手が沸き起こる。

府中の大観衆から贈られる祝福に、ユーイチがゴーグル越しに涙を流しているのがターフビジョンからもハッキリ分かった。

実は私も、いつかユーイチに勝ってほしいと単勝をこっそり買っていたのである(笑)。

もう四半世紀ほど前になるが、柴田政人騎手は
「ダービーを勝てたら、騎手をやめてもいい」
とまで口にし、見事にウイニングチケットで勝利したあと静かにムチを置いた。
そのもっと昔、マルゼンスキーというとんでもなく強い馬がいた。
当時は持ち込み馬(海外で受胎して日本で生まれた馬)にはダービー出走権がなかったため、中野渡騎手は
「1着賞金は要らない。他の馬の邪魔はしない。大外枠でいいから、ダービーに出してほしい」
と嘆願したが、叶わなかった。
それほどまでに、全てのホースマンにとってダービーを勝つというのは夢なのである。

ユーイチとダービーを語るうえで欠かせないのが、初出走となった1998年、キングヘイローだろう。
ユーイチは緊張のあまり一睡も出来ず、TVの画面越しにも顔面蒼白ぶりがよく判るほどだった。
逃げると思われていた皐月賞馬セイウンスカイが百戦錬磨の横山典の作戦で控える形になり、ユーイチのキングヘイローが逃される形になってしまった。
案の定、ユーイチとキングヘイローは直線で馬群に沈んだ。

それから15年。
エピファネイアを駆って直線で先頭に躍り出たユーイチは、ゴールのほんの手前で武豊のキズナに差され2着。
どこまでユーイチは、運がないのか…

競馬ファンは、みなそうやってユーイチの苦闘を覚えている。
今日贈られた祝福には、20年ぶんの思いが込められているのである。
馬券を当てた人も、ハズした人も一緒になって勝者を称える。
これが競馬だ。これがダービーだ。

今夜はユーイチの戴冠の喜びに酔い、明日からは2019年のダービー馬探しが始まる…