KISSYのひとりごと

日々感じたこと、ドライブ日記やDVDのレビューなど…徒然なるままに綴っています。

原発ゼロまで あと2基

2012-02-20 19:04:52 | 原発問題

 関西電力高浜原発3号機が定期点検のため運転を停止しました。これにより現在運転中の原発は、東京電力柏崎刈羽原発6号機(3月26日運転停止予定)と北海道電力泊原発3号機(4月末運転停止予定)の2基となりました。

 報道によると、原発の全基停止は「前代未聞の事態」(ロイター)とのこと。「goo辞書」をみると、「前代未聞」とは「これまでに聞いたこともないような珍しく変わったこと。また、たいへんな出来事」とあります。おそらく記者氏は「たいへんな出来事」の意味で用いたのでしょう。

 配信されている記事をみると、今年夏には電力の供給不足が生じる、原発が稼動しなければ代替エネルギーのコストがかさむ、実質GDPを押し下げる可能性があると、「たいへんな出来事」なのだという印象もうけます。さらには民主党国会議員の「政府は需要に見合う供給態勢を確立する責任を負っている」という声を紹介し「再稼動は必要とする声も聞かれる」としています。

 政府が再稼動の根拠にしているのが「ストレステスト」。記事でも政府と電力会社が行なう「ストレステスト」に「根強い批判」があるとしていますが、「再稼動は予断を許さない状況だ」と「再稼動先にありき」の感を受けます。

 そもそも「ストレステスト」は、過酷事故が起こるまでにどのくらい余裕があるかを推定するもので、万が一事故が起こっても安全だという保証ではありません。もちろん、政府が「需要に見合う供給体制を確立する責任」を負っているのは事実でしょう。しかし、それと同時に国民の生命と財産を守る責任を負っていることも疑いのない事実だと思います。両者を天秤にかけることはできないのかもしれませんが、どちらに「重き」を置くかで政府の資質が決まるような気がします。

 さて、この記事が配信されるおよそ4時間前。「毎日新聞」(電子版)が、福島第一原発の事故を契機として「原発からの撤退」を決意したドイツが、国内17基の原発のうち約半数にあたる8基を停止したにもかかわらず、電力輸入量よりも輸出量が多い輸出超過になっていたことを報じています。

 もちろんドイツの場合、「原発ゼロ」が実現したわけではありませんが、「昨年のドイツの発電量に占める原発の割合は約22%から18%弱程度に低下する一方、再生可能エネルギーは約20%に上昇した」点には日本も学ぶ点があると思います。「毎日」の記事では、「日本では再生可能エネルギーによる発電量(10年度)は全体の約10%にとどまり、太陽光や風力など水力以外の新しいエネルギーは約1%に過ぎない」ことが指摘されています。原発依存の体質が、再生可能な自然エネルギーの研究・開発を阻害しているのではないでしょうか。

なぜ原発依存から抜け出せないのか・・・「毎日新聞」の特集は一見の価値ありです。日本の原発政策が、世界からみても「異常」だということが分かります。

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