KISSYのひとりごと

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大飯原発「巨大地震の可能性ある」(気象庁長官)~共産・井上議員「新しい安全神話」と政府に詰め寄る

2012-07-10 21:20:56 | 原発問題

 今日、参議院で行なわれた予算委員会の集中審議で、大飯原発の安全性に大きな問題があることが改めて浮き彫りになりました。質問に立ったのは井上哲士議員(共産党)。

 井上氏は、国会の事故調査委員会の「福島で安全上重要な機器の地震による損傷がないとは確定的にはいえない」という報告をとりあげ、「大飯原発の再稼動の根拠は崩れた」と指摘。答弁に立った枝野経産相は、「地震による損傷がないという認識ではない」「地震によって損傷があったか確定的なことはいえないが安全上問題なかったと判断している」とし、3.11以後も原発の基準地震度を見直していないことを認めました。

 さらに井上氏は、2007年7月16日に発生した中越沖地震(M6.8、柏崎市・刈羽村は震度6強)のとき、柏崎刈羽原発では基準地震度450ガルの4倍の揺れ(1699ガル)を観測し、3700件を超える事故や故障が発生したとし、「3.11の数千分の一でも震源によるとこれだけ大きな揺れになる」と指摘しました。

 羽鳥光彦・気象庁長官によると、平成13年~22年の間に日本周辺で起こったM6~M7.9クラスの地震は年平均20回、昨年は3.11の余震と周辺地域の地震活動の活発化により116回発生しているとのこと(井上議員への答弁)。

 井上議員「日本ではこの場所は絶対に地震がおきないという場所はあるか」

 羽鳥長官「小さな地震を含めれば一般論としては全国どこでも地震が発生する」

 井上議員「この場所は大きな地震は絶対ありません、ということは言えるか」

 羽鳥長官「そのようなことをいうのは科学技術的に難しい。日本の場合はどこで発生しても(おかしくない)」

 日本のどこでも大きな地震が発生する可能性がある。「そういうなかで原発の安全をどう考えるのか」と切り出した井上議員。ストレステスト提出済みの原発のすべてが、過去に原発で観測された最大加速度(柏崎刈羽原発の1699ガル)を受けると「炉心溶融にいたる限界点を超える」「大飯原発3・4号機だと柏崎刈羽1号機が受けた4分の3の揺れで限界点を超える。大飯原発でこういう地震がないと言えるのか」と迫りました。

 答弁に立った枝野経産相は大飯原発と柏崎刈羽の地下構造は違い大飯原発は地震に耐えられると答弁、井上氏は「中越沖地震のときも地震のあと断層があったとか過小評価だということがわかった。全国の原発直下の活断層が次々と明らかになっている。日本海側の研究は来年度からだ。そういうもとでなぜ大飯ではそういうことが起こらないといえるのか。これは新しい『安全神話』だ」と詰め寄りました。野田首相は「新たな知見があればそれをふまえて対応していきたい」と答弁するにとどまりました。 

 大飯原発直下を走る断層についても、「原発建設当時には活断層ではないという評価だった。新しい知見がでてきたわけではない」(枝野経産相)。「なぜ再調査しないのか」と質す井上議員に「公開の意見聴取会で議論する」としたものの調査については言及しませんでした。

 「新しい知見」は、調査してこそ出てくるものではないでしょうか。それとも柏崎刈羽のときのように、地震が起こって「新しい知見」が出てきたら対処するとでも言うつもりなのでしょうか。安全性が担保されない原発は、再稼動すべきではないと痛感しました。

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