古河に赴任してすぐに雀神社に参拝しました。九月に入ってすぐの頃です。渡良瀬遊水地の東側、茨城県最西端にあります。
社伝によれば、崇神天皇の御代豊城入彦命が東国鎮守のために勧請した『鎮社』に起源するとの説と、清和天皇の貞観年間、出雲大社の分霊を祀ったとの伝承もあるといいます。代々の古河公方の崇敬を受けてきました。
弘治二年(1556)足利晴氏の正室芳春院(御台様)が鰐口を寄進しています。また足利義氏の娘、氏姫は土地を寄進しているようです。江戸期に入り古河城主からの崇敬も受け、現在の社殿は慶長十年((1605)松平康長が造営したと伝えられ、指定文化財となっています。
御祭神は大己貴命、少彦名命、事代主命。出雲系の国津神です。北武蔵の久伊豆神社と同じですが,勧請の経緯が異なります。
境内入口にある御神木は『夫婦欅』と呼ばれる大欅で2本が結合しています。こちらも市の天然記念物に指定されています。
鎮めが転じて雀となった神社。穏やかな渡良瀬のほとりに静かにたたずんでいます。
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