サニテラの仲間達

退職を機に、自分は残りの人生で何をしたいのか心の声に耳をかたむけ山小屋生活を楽しみ、世界を歩く夢を実現したいと考えてます

第二の人生 年金の支給額が低すぎる件について

2023-09-05 07:00:00 | 人生について
最近、日本の年金の支給額が海外と比べてみても安いと思っていたので、娘たちや孫たちの時代に今よりも良くなっているのか調べてみました。

きっかけは、YouTubeで見たタロサクさんの外人への英語インタビュー。普段は若い人へのインタビューが多いのですが、その時は、壮年の海外旅行者へのインタビュー。みんなかなりの年金を支給されててビックリ。日本も世界の中では高給の国だと思っていたのでその差額にショック受けてました。

次にショックだったのは、Mercer社が調査した「グローバル年金指数ランキング(2022年度)」を発表した世界の国の年金制度のランク付けを見た時。日本はなんと全体44ヵ国中の35位。すぐ下に中国、台湾、韓国と続き、日本よりも上には欧州はもとより、イスラエル、オーストラリア、チリ、コロンビア、サウジ等など。

日本は、なんでこんな国になったのか?現実を直視したいと調べてみました。少し前によく自分が納めた年金に対して支給される年金額が多いのか少ないのかとTVで言われていましたが、今では納入金額に対して将来も2倍の支給が行われると言うデータしか目にしません。

公的年金の支給の考え方は、自分の納めた年金を自分で受け取る方法では無く、自分が納めているお金は、今の年金受給者に支給する考え方となっています。以前は地上波でよく1人の年金受給者を4人も5人もで支えていたけど、これからは2人で、更に将来は1.2人で支える時代が来るから大変だ。だから年金改革で年金納付額を増やして100年安心プランを作る必要があるとニュースで盛んにやってましたが、今考えてみると本当にあの頃のニュースは、彼等がちゃんと考えてニュース配信していたんだろうかと不信感が頭によぎります。

それではと私が考える「自分で納めた金額が、年金として受け取れる本当の実力」とはいくらなのかを考えてみました。

納付金額のトータルは、国民年金の保険料は16610円/月で20歳から60歳までの40年間480ヶ月納付で16610*480=約800万円。

厚生年金は18.3%(会社と折半)なので、平均年収500万円の場合91.5万円で91.5*40=3660万円(自己負担1830万円)
国民年金と厚生年金のトータルで800+3660=4460万円(自己負担2630万円)

これに運用益を計算してみました。すると、厚生労働省の「令和3年度年金積立運用実績」から2022年単年度で5.17%、年金積立金の自主運用開始の平成13年からの平均収益率は3.71%となっていますので、この運用率を使って計算してみると、運用年数は日本の男性平均寿命82歳(厚生労働省「令和2年簡易生命表」の81.64歳より)なので20歳の納付開始から62年間として、その運用益の計算式は4460万円*3.71%*62年÷2=5129万円で、納付金額と合算して9589万円。よって支給額を計算すると65歳から82歳までの18年間(216ヶ月)では、9589万円÷216=44万円以上の月間支給額で、海外との差はまだあるものの、その差はかなり小さくなってきます。
*実際は運用益は複利で増えていくのでこれ以上の益があり、上記計算は最低ラインとも言えます。
つまり、自分の掛けた保険金で運用して計算すれば年金は44万円/月はあった筈です。因みに国民年金のみの場合の運用益は800*3.71%*62÷2=920万円で、月間支給額は(800+920)÷216=7.9万円となります。尚、女性の場合は平均寿命が男性よりも少し長いので計算上の支給額は少し減ることになりますね。

*現在の年金基金が言う「年収別年金受給額」で生涯平均年収が500万円の場合の年金は15万6140円/月となっています。
よって、これをベースに計算してみると15.6×216=3369万円となり自分負担で納付した2630万円と比較すると支給額は1.28倍にはなりますが、年金基金が徴取した企業分も含めば4460万円で大赤字、更に全く運用益も計算されてなく参考にはならない考え方だと思います。

本来、生涯年収平均500万の人は上記の計算で考えれば44万円/月は年金があっても全く問題なく国は年金運営をまかなえる筈なのに、現実の年金との差額約28.5万円/月(年間だと342万円/人)はどこにいったんだろうと、色々勘ぐってしまいます。


この差は、年金受給者と年金の納付者との人口比率の差だと説明されて終わりだと思いますが、私達の子供が年金受給者の年齢になった時、更には孫の世代が受給者になった時にはどうなっているのでしょうか。

日本の年齢別人口構成から考えてみます。
因みに総務省の人口推計2022年の人口ピラミッドでは、日本の総人口は12454万人で、0歳から19歳までが1977万人、65歳以上は3623万人で総人口に占める割合が徐々に増えて22年8月では29%になっています。よって20歳から64歳までは6854万人で55%。つまり現役1.89人で1人を支えている計算になります。その1.89人で1人を支えるという考え方を、自分で貯めたお金で自分の年金をまかなうと言う考えに変えるだけで、年金は十分に運用できる筈だと思うんですがね。

また、第一次ベビーブームの世代は現在73~75歳で平均寿命まであと10年ほどの年齢ですが、第2次ベビーブームの世代が48~51歳で15年程で65歳となります。

将来の日本の人口推移予測では、内閣府が将来推計人口でみる50年後の日本というデータが比較的にわかりやすくまとめてありましたが、寿命は延びて出生率が落ちると言う、どのデータも国民が妙に納得せざるを得ないような前提で作られており、そのデータをベースに、年金設計を考えると掛け率アップか、支給率ダウンしか解決策は見えないことになります。でも本当にそうでしょうか。

私は、日本人の平均寿命もこれからはほぼ横ばいでそんなに寿命が延びる訳もなく、出生数も80万人から大幅に減るような事もなく逆に国の政策が良くなれば増える可能性すら有ると思います。そして第2次ベビーブームの現在50歳前後の人達が鬼籍に入るであろう40年後くらいの2063年、今の25歳前後の人が65歳になる頃には、日本の人口ピラミッドも今のいびつな逆三角形から正三角形や悪くても長方形に近い形に変化していると思います。。。なので今の年金の運用よりも財務面では健全に、また国民には今の諸外国並みに支給金額も増やしていても問題なく、私の子供達や孫たちが65歳になる頃には、今の様な状況よりも随分と良くなっている筈だと思うのですが、それを私が確認取ることは年齢的に無理かなと残念ではあります。

今の若者には、「将来の自分の為に年金はきちんと納付して、政治にも興味をもち今より年金額を多くもらえるように選挙にも行って、日本を今より強く立派な国にして欲しい」と言いたいですね。
唯一心配なのは、政府が人口減は好ましくないと考え、下手を打って日本の為にはあまりならないレベルの高くない外国人移民を招き入れ、その結果彼等やその子孫が仕事も出来ず外国人生活保護受給者が極端に増えるなどの税金無駄遣いがおこり、年金基金のお金がその補填に使われる事がないか、将来の日本にマイナスにならないかとそれだけが心配です。