+3Kの牛の如く

前に向かってひたすら歩く。
感動し、希望を胸に、明るく楽しく元気に。
大地を踏みしめて歩く。牛の如く。

霧立越を縦走(復路)

2010年08月30日 | 脊梁山系
扇山山小屋での贅沢な夜を送り、目が覚めたのは漸く空が白くなりそうな5時過ぎであった。
「さて」と起き出して窓の外を見ると朝焼けの空と雲海が広がっていた。

6時20分、バタバタと朝食を済ませ、部屋の片付けをして、リュックを置いたまま扇山へ向け出発した。
小屋の玄関前が登山口となっていて、600mと表記してあった。
坂を上ると直ぐになだらかな尾根道になり、あっという間に山頂に立った。

山頂から南側を見ると雲海が広がっていた。

山頂からの帰り道、くっきりと判る鹿の蹄の跡を見つけた。


7時に小屋に戻り、
『これほどに綺麗に、大切に使われている山小屋を私が散らかしては申し訳ない。』
との思いで『掃除の不備はないか』確認をした。
『お世話になりました』とお礼を言って後にした。

昨日来た道を戻り始めた。昨日と違うのは、青空が広がり、鳥のさえずりや蝉の声が賑やかということ。
昨日重い足取りで歩いた道が今日は軽やかである。昨日は見えなかった向霧立の山々が雲海越に見える。


縦走路には日差しが溢れ、樹木が一段と輝いて見える。『気持ちがいい』

1時間余り歩いた所に大きな岩があり、それを巻いて登ると岩の上に通じる道があった。
昨日と違い余裕があったので大岩に上ってみた。
そこは決して広くはないが絶好の展望台で、向う霧立ちの山々が一望出来た。


暫く歩いていると8人連れ、更には2人連れと出会った。今日は日曜日で縦走する人が多いのかとも思った。
9時15分、水場分岐に戻った。
意外にハイペースである。決して急いだ訳ではないがこの分だとあと1時間ほどで登山口である。
写真の道は『水場』への道で、水場では『ちょろちょろ』と管から水が出ていた。


帰りは、白岩山山頂を巻く道を通った。


10時、白岩峠について、関所の届けを済ました。
今日の気温は21℃。昨日より気温は高いが、晴れている分清々しい。
10時20分、ゴボウ畑の車にリュックを置いて、五ヶ瀬川源流に行った。
早速、冷たい水で喉を潤し、頭から水を被り、汗を流した。
さっぱりしてスキー場まで戻り、靴を履き替え、荷物をまとめて帰路に着いた。

今回は、『キレンゲショウマに出会い』『霧立越を縦走』『扇山山小屋の貸切宿泊』と
欲張りな計画であったが、幸い全ての目標を達成できた。
平家ブナに代表される大木が残る縦走路、多くの先人達が行き交った縦走路。
霧立ちの縦走路には歴史がある。



『人はどんな思いで歩いたのか?』『大木達はどんな人間模様を見てきたのか?』
そんな場所に自分がいる。
時代の波に曝されながらも大木を育む自然、『自然の懐は大きいなぁ』と感じながら、
心地よさを与えて貰った。
『また会いに来よう』と思いが湧いてきた。

8月21日から22日の霧立越縦走で、古新聞になってしまったが、私的には再び感動に浸っている。

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