ネブトクワガタ属にはたくさんの種類がおり
マルバネクワガタ属と並んで分類が難しといわれています。
また、ネブトクワガタは全体的に小さいイメージがありますが
中には体長が50㎜を超える種も含まれます。
例えばプラティオドンネブトやクーランネブト
ヒペルプンクタートゥスネブト・パラレルスネブトなどがそれにあたる大型種です。
そして、フィリピンに分布するグランディスネブトに至っては最大で70㎜を超えます。
一方、日本産ネブトにはそこまで大きな種がおらず
アマミネブトの36㎜台が最大とされています。
↓ パラレルスネブト
↑ アンプルスと似るが、大あごはより湾曲的(♂)
↓ プラティオドン
↓ クロサワネブト 別名:コウザンネブト・コガシラネブト(小頭)
↑ 台湾の高山帯に分布し、赤枯れ内で見つかる
↓ 本土ネブト(兵庫県産)
ラビリスネブトクワガタ
Aegus labilis Westwood,1864
体長:オス37.0~52.0㎜ メス26㎜
分布:インド北東部、ミャンマー北部
先日、関東からラビリスネブトが届きました。
大きいものでは50㎜を超える大型ネブトです。
届いた個体は飼育個体でオスメスともに大きくはありませんが
ラビリスはオスの大あごの変異が大きく大型では第2内歯が前方を向き
オオクワガタのような大歯型になります。
このような大きな変異が見られる種はネブトクワガタ属では多くありません。
↓ 小さいけどそれなりの風貌(インド・ナガランド州ナガヒル産)
↓ 頭循の切れ込みは深い
↓ 頭部前方の突起は内歯の役割もしている
↓ メス前胸背板のくぼみは結構深い
↓ メスは羽化から3か月前後で後食を始めた
↓ 喧嘩中。後食しても性成熟はまだか?
↑ オスは羽化後2か月もすれば後食開始
ラビリスネブトの飼育に関して検索してみると少ない情報ながらも
「ブリードはさほど難しくないらしい」ということはわかりましたが
過去のパラレルスやアンプルスでは良い結果を出せていませんので(野外個体)
今回はマルバネが産卵するレベルのマットで準備万端整えました。
↓ 底部は硬詰め
↓ 小ケースで2セット
参考文献:藤田宏.2010.世界のクワガタムシ大図鑑6.むし社.
ラビリスの大きいやつを見たくて飼育を始めました。
これまでネブト飼育ではほぼ撃沈していますので今回は飼育品、しかもメス2頭で挑みます。
うまく産卵してくれればいいのですが・・・
年の瀬も迫り、何かとあわただしくなりますが、良い年末年始をお過ごしください。