クワガタ~スズメバチ等の覚書

Photo & Text byこよみ / Xジジック

キンキコルリ・9-前記事の続きと、際どい稜線K

2024-11-12 23:02:34 | キンキコルリ(兵庫県中部)

前回何も見つからなかった Jエリアに上部の林道からアプローチし

 Jエリアの上の方と、Fエリアの稜線となるKエリアでコルリクワガタを探してきました。

兵庫県でのキンキコルリとニシコルリの分布境界調査について

中部地方周辺で発見したコルリクワガタは

便宜上「キンキコルリ」のカテゴリーで覚書しています。

カテゴリー「キンキコルリ」から入ると一連の調査につながります。

 

Jエリアの上のほう

今回は前回行ったJエリアの二次林最高標高部(800m前後)に的を絞りました。

↓ 前記事Jエリア

 

キンキコルリ・8-分布境界はどこにある?〜Jエリアへ - クワガタ~スズメバチ等の覚書

はじめに兵庫県でのキンキコルリとニシコルリの分布境界調査について中部地方周辺で発見したコルリクワガタ種群は便宜上「キンキコルリ」のカテゴリーで覚書しています。カ...

goo blog

 

↓ 各エリアの位置関係略図

日時:2024年11月10日10:00〜11:30

天候:晴れ  気温:19度前後

標高:800m前後

↓ 植林の間を下っていくとJエリアの上部に辿り着く

↓ 主に栗・ミズナラなどで構成される林

目的地にたどり着くと、いつものように林床にある朽ち木を探します。

落ち葉もかき分け探しますが、香ばしそうな朽ち木がなかなか見つかりません。

やはり、Jエリア上部の林床にも栗のイガが多く散乱しており

落ちている小枝も栗の木が多いのではないかと思いました。

↓ Jエリアの林床は栗のイガだらけ

栗の木は、よく湿気に耐え、腐りにくいことも関係しているのか

コルリクワガタに好適と思えるような朽ち木は相対的に少なく感じ

仮に見つけても(・)はありませんでした。

もちろん、それらの材は中味も確認しましたが、コルリクワガタは出てきませんでした。

ここでの調査は一時間半、結局なにも見つけられませんでした。

↓ このレベルの朽ち木でも産卵マーク(・)は見つからなかった

Kエリア

日時:2024年11月10日12:40〜14:20

天候:晴れ  気温:19度前後

標高:約950前後

Kエリアは、ニシコルリがいたFエリアの稜線を100mくらい登ったあたりです。

実質、Fエリアと細い稜線で繋がってはいるのですが

結構際どい場所なので、ここではFエリアと分け、Kエリアとして考えました。

つまり、ニシコルリ、キンキコルリ、どちらがいてもおかしくない場所なのです。

Kエリアの結果は、一時間半ほど探しましたが何も見つけることができませんでした。

Jエリアに次ぐこの結果に、少し自信を失いそうで・・・

気分を変え、Fエリアに戻って感覚を試してみたところ

10分ほどで産卵マーク(・)を見つけることができ、ホットしました。

↓ Fエリアでは案外すんなり(・)が見つかった

今回はJエリア・Kエリアともにコルリクワガタの発見はありませんでしたが

「いない」と断言するものではありません。

もっとよく探せば分布を確認できるのかもしれません。

林道を歩いたり、山を登って見る景色には、人の暮らしが深く入り込んでおり

これに大きく影響を受けた生物は、少なくないと改めて感じました。

↓ 植林による分布の分断は歪めない


キンキコルリ・8-分布境界はどこにある?〜Jエリアへ

2024-10-27 21:14:56 | キンキコルリ(兵庫県中部)

はじめに

兵庫県でのキンキコルリとニシコルリの分布境界調査について

中部地方周辺で発見したコルリクワガタ種群は

便宜上「キンキコルリ」のカテゴリーで覚書しています。

カテゴリー「キンキコルリ」から入ると一連の調査につながります。

 

HとⅠエリアのコルリクワガタ

前記事のHとⅠエリアのコルリクワガタは

Hがキンキコルリで、Iがニシコルリであることがわかりました。

瓢箪坊主さん、今回もありがとうございました。

↓ Ⅰエリアはニシコルリの特徴(画像提供:瓢箪坊主さん)

 

分布境界はどこにある? Jエリアへ

日時:2024年10月27日13:50〜15.20

天候:曇り  気温:20度前後

場所:Fエリアから南東方向へ直線で約2.2㎞

   Hエリアから北東に直線で約860ⅿ

標高:約750〜780m

↓ 背景青色=ニシコルリ 背景緑色=キンキコルリ 

上図の通り、Fエリアはニシコルリ、Hエリアはキンキコルリです。

この二つのエリアの間は外せない場所です。

Gエリアは昨年一度探しましたが発見できませんでした。

今日は単独でJエリアに行ってみました。

↓ よく手入れされた林地帯を抜ける

現地は、二次林がある程度まとまって上の方まで広がっており

林床もほどよく湿度が保たれていたので期待しましたが

いざ探してみると、コルリクワガタが好んで産卵しそうな朽ち木がなかなか見つからず

仮に見つけても産卵の痕跡(・)はどれにもありませんでした。

もちろん怪しい朽ち木は崩して確認もしました。

↓ やたら栗の木が多く、林床はイガだらけ

↓ 落ち葉の層が薄く、すぐ土にあたる

↓ 適合材に産卵痕(・)はない

↓ ミヤマクワガタはみつかる

今日は、単独で1時間半ほどの調査なので結論できませんが

もし、コルリクワガタが分布していたら

「産卵痕(・)くらいは発見できた」と思うため

Jエリアは「発見できず」ということで図に背景色無しで文字を追加しました。

ただ、この林は上部の林道にまでつながっていることが現地の標識でわかったので

次の機会には上部林道から周辺を探してみます。


キンキコルリ・7-更に西のコルリクワガタ

2024-10-20 22:36:29 | キンキコルリ(兵庫県中部)

はじめに

兵庫県でのキンキコルリとニシコルリの分布境界調査について

中部地方周辺で発見したコルリクワガタ種群は

便宜上「キンキコルリ」のカテゴリーで覚書しています。

カテゴリー「キンキコルリ」から入ると一連の調査につながります。

 

Hエリアのコルリが羽化

今年の5月にHエリアから持ち帰った材から新成虫が得られました。

↓ Hエリア調査記事

 

キンキコルリ・6-発生時期について - クワガタ~スズメバチ等の覚書

はじめに兵庫県でのキンキコルリとニシコルリの分布境界調査について中部地方で発見したコルリクワガタ種群は便宜上「キンキコルリ」のカテゴリーで覚書しています。カテゴ...

goo blog

 

↓ 羽化したHエリアのコルリクワガタ

 

更に西へ 、I エリアの調査

日時:2024年10月20日10:45〜15.20

天候:曇り  気温:11度前後

場所:Dエリアから西方向へ直線で約16㎞

標高:約640〜680m

Iエリアは、神戸のSさんと入山しました。

下図は調査した場所の簡略図です。

青色=ニシコルリ 緑色=キンキコルリ 灰色=未検 背景色無し=発見できず 

鶯色の三角形は、大まかな位置関係図。

↓ ある程度まとまった原生林がある

↓ (・)はあるが、ほとんどハズレ

↓ やっと終齢幼虫が出た!

↓ なんとか新成虫のオスが採れた!

↓ 自宅にて撮影

このIポイントでは結構苦戦しましたが、なんとかオスの新成虫を見つけることができ

コルリクワガタが分布している事実はつかめたので、帰りの足取りは軽かったです。

そして、今日はいくら動いても汗をかくことはありませんでした。

ちょっと寒い中、Sさんお疲れ様でした。

↓ 深山では初秋

おまけ

↓ 直径25cmほどの浮き倒木でこんな(・)を見つけたが何も出てこなかった


オレゴンルリクワガタ・4-幼虫期間について

2024-10-17 22:17:18 | オレゴンルリクワガタ(CA)

幼虫期間について

前記事のオレゴンルリクワガタ「飼育に見る生涯」では

幼虫期間を10〜12ヶ月くらいと書きましたが

今年の5月に産卵セットした容器で10月に新成虫が出てきたため

環境・産卵時期等によっては

産卵から5ヶ月くらいで羽化し、材から出てくることもわかりました。

さしずめ日本のルリクワガタ属ならそのまま越冬して翌春に出てくるものが

「オレゴンルリは当年に出てきた」といったところです。

↓ 結構立派なSize 

↓ 前記事「飼育に見る生涯」

 

オレゴンルリクワガタ・3-飼育に見る生涯 - クワガタ~スズメバチ等の覚書

飼育に見るオレゴンルリクワガタの生涯これは、15ヶ月の飼育に見たオレゴンルリクワガタplatycerusoregonensiscoerulescensの幼虫〜蛹〜羽化〜産卵までの大筋を「生涯」とし...

goo blog

 

成虫の寿命が1ヶ月前後のオレゴンルリ

今回のような半年1化を現地発生時期(5〜11月)に重ねてみると

発生後期の個体は、発生初期の子供なのかもしれません。

↓ 2024年5月19日に産卵セット 

 

新成虫発見の様子

セットから5ヶ月ほど経過した10月14日

材に空いた穴を見つけ、材を取り出してみるとマットからオスの新成虫が出てきました。

↓ 脱出口 

↓ マットから出てきた新成虫

↓ 材を少し崩してみると食痕の先にもオスが

10月の14日から毎日1~2頭ずつ材から新成虫が出てきてるので

今が蛹室から出て活動する時期にあることは間違いないと思います。

因みに小屋の温度はエアコン管理の21度前後です。

↓ 次の産卵セットに2ペアを投入

↓ 実際の色は深い「青墨色」で、もっともっときれい

↓ 産卵木は柔らかめで低水分・マットは産卵一番加水無し

↓ 母虫が材表面を歩けるよう少し浮かし気味(青色マーカー部)

4月セットの材の量と感触から

ここしばらくは、毎日新成虫が出てくるものと確信しています。

いっそうのこと、材割をしてみたくなりますが、ここは、我慢・我慢。


ルリクワガタ・4-材採集の始まり

2024-10-13 00:19:31 | ルリクワガタ

恐ろしく暑かった季節が終わりました。

これからしばらくの間はルリクワガタ属の材採集がしやすい季節になります。

日時:2024年10月12日 14:30〜16:40 

天候:晴れ  気温:15度前後

標高:県内北西部ブナ帯1050m前後

↓ 林床は落ち葉が増えてきた

↓ おっと、(・)これはコルリの産卵マーク(中にはいませんでした)

日当たり、風通しのよさそうな斜面にあった立ち枯れや倒木から

ルリクワガタと思われる産卵マークがいくつも見つかりました。

期待を込めて削ってみましたが食痕のないものが多く

最終的に得られたのは終齢幼虫2頭だけでした。

やはり、マークはあっても実際に出てくるのはほんのわずかです。

↓ 大きな立ち枯れに(・)あり

↓ 立ち枯れの浮いた樹皮下にルリの(・)あり

↓ 右下にある大きな(・)は、たどるとアカアシクワガタの出現率が高い

↓ これはルリらしい終齢幼虫

↓ ここでも浮いた樹皮の隙間に入り込み産卵している

10月の連休、今年もにルリクワガタ(と思われる幼虫)を見つけることができました。

そして、今回も(・)は樹皮の剥がれた面だけでなく

浮いた樹皮の隙間からも発見できました。

また、倒木の場合、やや側面に(・)は多くありました。

↓ 湿度のある部分から終齢幼虫

↓ 自宅にて

残念ながら今回は新成虫を見つけることはできませんでしたが

得られた幼虫は、採集環境・状況からしてルリクワガタで間違いないと思います。 

↓ ルリクワガタは、コルリより気性が荒い?ので単独飼育