姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

症状や現象を≪問題≫ととらえると、うまくいかない

2024年07月03日 | 波動脳科学/主体的人生のリテラシー

(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
桑原朱美です。

 

今日のテーマは
「症状や現象を≪問題≫ととらえると、うまくいかない」です。
 

全国で養護教諭の先生方の研修をさせていただく中で
「○○という子どもがいるのですがどうしたらいいでしょう」
あるいは
「○○という問題が起きているのですがどうしたらいいでしょう」
という質問をいただくことがあります。

 

目の前でいろいろなことが起きていると
どうしても、そこに焦点が当たってしまいますよね。
たくさんの業務をこなしていらっしゃる先生方
本当に頑張っていらっしゃるなぁと感じます。

 

ただ、このような問題が出ている時
「症状」と「問題」が混同されているのではないか・・・と感じるのです。

 

つまり、多くが症状(現象)であって
問題の本質ではないことが多いのです。

 

極端な例ですが
「歯が痛いので、この痛みを消してほしい」
と、保健室に来られても、どうしようもないですよね。
その痛みは、本当の問題の「結果」として生じた
症状(現象)の一つに過ぎないのです。

 

どうして痛みが起きるのかを理解していれば
痛みだけを取るという対処療法をしても
問題の根本的な解決にはならないことはわかりますよね。

 

先ほどの質問は、それと同じだと思っています。
目の前で何かの症状(現象)が起きると
それを問題だととらえて対応しようとしているということなのです。

 

そして、
その症状(現象)を消すことが目的になって
そのための方法を求めてしまっているということです。

 

これでは、問題の本質を取り逃してしまいます。
火事であれば
目の前で燃えている火を消すだけで
火元に目を向けていない・・・といえるかもしれません

 

目の前で燃えているものを消しても
いつまた、発火するかわからない原因となっているものを観ていないとしたら
再度、何かのきっかけで発火してしまいます。

 

病気で考える場合、解決すべき問題が
「痛み」という症状への対応をしながらも
本質的な問題は別のところにある、ということが理解できるのに・・・・
なぜか、自分の目の前で起きていることには
その区別がつかなくなってしまいます。

 

では、どうして、歯の痛みに関しては
症状と問題が別であることがわかるのでしょう?
それは、歯科保健や歯の健康に関しての
体系的知識があるからですよね。

 

しかし、自分の現場で起きている「症状」に関しては
体系的な知識ではなく、断片的知識のままで
現象を消そうとしているのではないでしょうか?

 

誰かから聞きかじったスキルや
「私はこうやったらうまくいったよ」という対応法は
確かにそれで、いったんうまくいきますが、
火元が放置されているので、再び発火してしまいます。

 

桑原も、現職中に同じような悩みのパターンで来室する生徒たちに
どうして繰り返すのか?をはっきり理解できずにいました。

 

わからないと、勝手に解釈して一般化します。
「この子はネガティブな子」「この子は愛情不足」
「この子は頑張りがきかない子」「この子は発達に課題があるから」

・・・・でも、それは、
問題の本質を理解するための思考法を知らないがための言い訳でした。
自分が思考停止していたのです。
NLPや脳科学を学んで、それがわかりました。
 

脳科学を学んで分かったのは、
目の前で起きている子どもと同じ感情や悩みや価値観の箱の中に入ることなく
常に、彼らの問題を外側から見る視点(ニュートラル・中庸の立場)
相手の悲しさや怒りなどの感情に取り込まれることなく
相手の脳の中で何が起きているかを知るための
丁寧な確認質問
この2つがあって、初めて様々なスキルが機能します。


体系的な知識と理解がないと
その時その時の対応だったり、どこかで聞きかじったやり方で
乗り切ろうとしてしまいます。
 

そうすると「この問題(実は症状/現象)にぴったりくる正解がほしい」
と考えてしまうのではないでしょうか?
 

現実の現場では、対処療法的に対応しなければならない場合も
多々あると思います。
だからと言って、「こんな子がいるけれどどうしたらいいですか」という質問に

その対応の例をお伝えしたとしても
それがそのまま、その人の事例に役立つとも言えないのです。
 

まれに、その方法でうまくいったとしても
次のその人の事例にうまくいくとは限らないのです。
すると、また同じように
誰かに「どうしたらいいか」という正解を求めることになります
 

やり方(HOW)とやること(WHAT)を求めている限り
うまくいかないのです。

ギルバート・ケイス・チェスタトーンのことばに
『解決策がわからないのではなく、問題がわかっていないのだ』
という名言があります。

答えを探す前に、
まず問題を理解しなければならないということなのです。

症状としての問題を通して、
自分でその問題は何かを突き止めるだけの
体系的な人間理解や視点を持つことが必要なのです。


保健室コーチングベーシックコースでは
スキルを学ぶのではなく、問題の本質を理解し
柔軟に対応するための思考法そのものを学ぶことができます。
 

たくさんの情報があふれる今
ネットを検索すれば「情報」を得ることができます。
しかし、それは「知っている」「知識がある」にとどまります。
 

そこから、体験講座等に参加された方は
その考え方ややり方の一部を体験していただくことができます。
そして、本コースで、仲間とともに学び合い気づき合うことで
体系的に人間を理解し、症状を理解し対応を組み立てるための考え方や
具体的なスキルが身につきます。

受講された方々は「自分自身が生きるのが楽になった」とおっしゃっています。

それは、自分自身の「症状」を引き越していた問題の本質が理解できて
その対応が自分でできるようになったから!
 

さらに、受講後のコミュニティでは
継続的に全国の仲間との実践交流や会員限定のイベントなどに参加することで
確かな実践力とプロとしての資質を深めることができます。
 

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それでは、今日も素敵な1日を!

 
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