道の駅おふく

「道の駅」って、潜在的に待ち望まれていた需要を、よくも顕在化したと
感心し、またネーミングも的を射ていて、官製の発想としては超例外的に
優れていると思うのですが、一つだけ失敗があります。

それはレストランです。そのレストランのメニュー、どの「道の駅」も
高い！のです。
「道の駅」は農業や漁業の第一次産業の真っ只中にあり、その物産の
流通経費が押さえられて、安価で購入できるのが魅力で、客は集まっている
のです。

あらあら、この大根100円だわ！　安い！　家の近くのスーパーでは150円は
するのにここのは安い！　っと思って購入した後にね、おなかがすいたので
昼食をと思って入ったレストランでね、「きつねうどん」が500円！　「チャ
ンポン」が750円！って世界はないんじゃないのと思うのです。

「道の駅」にはレストランより、フードコートの方がふさわしいと思います。
それで、「チャンポンお頼みの37番の方」なんて厨房のオバチャンに呼ばれたらね、
450円で買った食券の半券を持っていってね、カウンターでチャンポンを受け
とんのよ。そういうセルフサービスのフードコートが、毎日がバザーみたいな
「道の駅」にはぴったりだと思うのです。


だから、僕達は「道の駅」隣の農協の直売所で、お弁当を買いました。
これは「おにぎり弁当」で280円でした。


これが、ふぐなんだかヒラメなんだかよく憶えていない「チラシ弁当」
でした。これは380円でした。


売り切れるかもしれないからと早めに弁当を確保して、ぶらぶらしていると
「道の駅」に隣接した所に、「ブルーべリー園」ができていたのです。


その一画に「ブルーベリーハウス」なる建物ができていてね、そこには
「サビエルカンパーナ」がパン＆レストランをやっている、しかも
バイキングと出ているのです。「サビエルカンパーナ」は山口市と
下関市にパン屋とレストランを出しているところで、そこそこ美味しい
店なんです。

たちまち僕に非難の目が向けられました。弁当を早めに買っておこうよ
と提案したのが僕だったからです。僕自身も早めに弁当を買ったことを
後悔しました。「ええわい！お前らの弁当、俺が買い取ったるからな、
バイキングで昼食にしようや」なんて言いながら、この「ブルーベリー
ハウス」に入りました。

感じのいい店でした。コンセプト間違いなしです。センスいいと思いました。
でも一つだけ致命的な間違いがありました。売価です。
昼食のバイキングが1,580円でした。その値段が皆に分かった瞬間、
先に弁当を買っておこうよと提案した僕への非難の声は、一気に引きました。

六十歳を越えたジジイどもに、どんなに美味しくても、お得なバイキング
料理はないのです。馬鹿食いする若者のために、なんで僕らが奉仕せんと
いかんのじゃと思うのです。
許容できる値段は昼食では、1.200円までがせいぜいぜよ。

で、結局さ、事前に買っていた「おにぎり弁当」や「ちらし弁当」を
温泉の休憩所で開いてね、楽しく過ごしました。


帰りに再び「ブルーベリーハウス」に寄ってね、ブルーベリーを
買って帰りました。これも高い！ぜよ。僕らが買ったのはちょっと
安めの方だったんだけど、それでも100グラム500円でした。

おいおい、ブルーベリーって、フィンランドでは野イチゴみたいな
もんで、なんぼでも自生してんだろう？　健康にいいったってさ、
そんなんで高く売れる時期ってしれてるんじゃない？

なんてね、色々なことを思ったんだけど、僕は正直言って、ブルー
ベリーを生で食ったのが、今回が初めてでね、評価が書けないんです。
冷凍物とジャムしか食べていないので、考えてみると本来のブルー
ベリーがどんな味か知らないんですよね。

で、今回初めて食べてみて、美味しいようで頼りないようでみたいな
感じでしたね。でもこの量、物珍しさで売っている間は通るかも、
しれないけど、現実はせいぜい250円か300円が適当じゃないのでしょうか。


そうそう、帰る時この山が気になったのですが、地図で確認すると
「天竺」という名の山のようですね。
読みは「てんじく」でいいんでしょうね。
by K