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暴落の東電株に186億円投資 買ったのは誰だ?

2011年04月01日 06時40分03秒 | 経済
2011年3月28日から3日連続のストップ安で大暴落した東京電力株を、一気に「買い」に出た投資家が現れた。東電株は3月30日の終値で466円まで下落。同日の大引け間際に、ひとりで約4万株、186億円をツッ込んだ。

それもあってか、3月31日の東電株は朝から買い注文が相次いで、一時は前日比58円高の524円に急騰。その後も500円前後で推移した。ところが、後場には逆に年初来安値の461円にまで落ち込むなど、大きく乱高下。終値は前日比と変わらず466円で引けた。

「ヘッジファンド」説も
なにしろ200億円近い金額が、暴落した東電株を「買い」に入ったのだから、ネット上の投資サイトを見ていた個人投資家や、市場関係者らのあいだでは30日夜から「いったい、誰が買ったのか」と、話題となった。

東電株の発行済み株式は約16億株。買った約4万株は2.5%を占めるので、年度末にあたる3月31日に保有していれば、大株主にその名を連ねることがあるかもしれない。

とはいえ、国際アナリストの枝川二郎氏は「おそらく買った投資家は、短期売買を狙った投機筋でしょうから、一気に売らないまでも早めに手放してしまうでしょうね」と話す。

暴落のきっかけは、未曾有の大震災による電力不足と福島原発事故の補償問題などを背景にした「国有化」説をめぐる政府関係者の発言やマスコミ報道にある。

震災前に2000円を超えていた東電株は、わずか2週間でみるみるうちに下落。もともと優良株として注目度が高かったこともあり、激しい株価の動きに仕手筋や投機筋が目をつけないわけがない。

前出の枝川氏は「東電株は、いまや世界中の投機筋が注目しているはずです。30日は円安に動いていたので外資系ファンドは(日本市場に)投資しやすい環境でもありました。今回の投資は金額も大きいですし、ヘッジファンドでしょう」と推測する。

高値で売っていれば23億円の儲け
それにしても、東電株を買った投資家は「してやったり」なのだろう――。2011年3月30日に466円で買った東電株は、31日の高値で524円まで上昇した。
仮にこの時点で利益を確定するため全額売却したとしたら、約23億円が儲かるのだ。
震災後のマーケットは値動きが激しい。株式もそうだが、先物や為替にも外資系のヘッジファンドなど、投機筋の短期資金が流れ込んでいる。震災明けの3月14日~18日の東京証券取引所(第1部)の出来高(売買代金)は2兆円を連日のように超えていた。

日経平均株価をみても、一時8000円台に下落したが3月31日には9700円台まで急回復。大量の売りがあった半面、それらを買いに回った投資家が間違いなくいるということだ。 ある証券会社の関係者は「東電株に限らず、相場が投機筋、プロ向けになっている」と話し、個人投資家に警鐘を鳴らす。

一方、国際アナリストの枝川二郎氏は、「国有化のシナリオが消えたわけではないし、東電株はまだ紆余曲折がありそう」という。

東電株の乱高下に乗じて、おそらくは世界中のヘッジファンドが虎視眈々、ひと儲けを狙っているのだろう。


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