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エリナ先生とセリスさん。 2016.海の日。

2016年07月18日 17時34分22秒 | -ためぞう の ぼうけん。『番外編。』-
  『エリナ先生とセリスさん。』


エリナ先生「↑↑、←←、→↓←、↑↑、B、Aッ!!


      『グレート・シャイニング・サマータイム・

       ギルティ・タイムシフト・アタァァァクッ!!!』。」


エリスねーさん「え、なにっ!?」


 エリスねーさんは、格ゲーに敗れた・・・。


 どうやら、何かマジカルな感じで、

 現代に戻って来れたようです。


 ・・・そこは、ためぞうが出会いを求め、

 足繁く通いまくる、

 ともだち兼、恩師の亀吉老人所有の、

 長崎ドラゴン港名物のゲームセンター。


 『ネクサス・サンクチュアリビル1F

   - KAMEゲームス。

         ドラゴン長崎タウン、本店。-』


 1Fは、オンライン対戦ゲーム機に、各種キャッチャー類。

 小さなレディから、大きなお姉さんまで満足の、

 プリクラコーナー、アイドルゲームコーナーに、

 ファミリー向けの、ミニミニ四駆サーキット九州予選会場を擁し、


 2Fの方は、カラオケ店と多目的フロアーで構成され、


 (ボウリングや温泉施設、

  マッサージコーナー、(ファーストクラス席、ビシネスクラス席、

  腰ベルト式も完備などなど。)、

  カードゲームエリア等、様々なご要望に答え、

  増築可能なスペースもあります。)


 遠方の方向けの簡易宿泊施設まで、完備されています。


 3Fは、ネクサスイノベーション的な、

 スーパー6DXVR方式の、

 裸眼立体視の新式シネマが7つと、

 昭和レトロのロマン映画劇場が3つで構成された、


 大型のカラオケ&ゲームセンター+シアターになります。 


 長崎ドラゴン港の新スポットとして、

 本日朝10時、新筐体入荷の、

 リニューアルオープンです。


 店舗ごと、亀吉ヒルズのナウなビルに移転した為、

 ためぞうは、この場所はまだ知りません。


 たぶん、辿り着けないでしょう・・・。


ためぞー「番外編から、居場所取らないでw」


 幻聴が聞こえましたが、

 4F~51Fまでは、貸しビルとして、

 主に商社や飲食店、IT関連企業など、

 様々な業種が、入っています。


 52F~70Fまでは、高級マンションとして、

 亀吉老人の会社の役員達と、

 その友人らが暮らしています。


 ビルのリニューアルセレモニーも、

 先日終えたばかりで、


 新たな町のランドマークとして、

 ギャラクシー&ユニバース的な、

 新名所となっています。


 20F~からの、オープンオーシャンビューは、

 朝焼けから、水平線のサンセットまで楽しめるので、


 展望レストランから一望出来るその光景は、

 大切な方と、見たりしたいものです。


 1F~2Fのバイトとして、

 懸命に働くピュアな女子高生、

 吉川 リナさんは、若きその衝動で、

 こう叫びますっ。


リナさん「い、いつの間に、

     こんな事になっているんですかッ!!


     というか、場所も名前もエヴォリュ-ションしてますよねっ!?」


 ナチュラルなブラウンヘアーの髪と、

 健全すこやか、青く瑞々しい香りの漂う美少女さん。


 まるで、何処かのお殿様の姫君のようにも見えますが、

 それを感じさせないフレッシュさで、

 健康的な小麦色に肌を染め、夏の訪れを感じさせます。


 容姿端麗で、元気な女の子さんです。


リナさん「・・・褒めても、何も出ませんよっ!

     (も、もちろん、素直にうれしいですが・・・。)


     あ!? エリスさんだっ。」


 エリスねーさんが、謎の挑戦者に惨敗を続ける、

 そのゲームコーナーの方に、

 リナさんが早速向かうと、

 ねーさんに速攻、両替を頼まれます。


エリスねーさん「これ、おねがいっ!!」


リナさん「えーっ、万金ですかっ!?

     ・・・そんなに、入れちゃだめですよ。」


エリスねーさん「せめて、1R取らせてw」


 1ゲーム2R先取、1プレイ100円の、

 オンライン格闘ゲームになります。


 最大対戦人数は6人で、チーム戦も可能です。


 対戦側の席には、

 髪をピンクに染めている、エリナ先生が座っています。


エリナ先生「こんにちは、

      何処かの毛利家のお姫様のリナさん。」


リナさん「おおぉー・・・、


     年始にいきなり現れ、

     瞬く間に、ハイランカーの仲間入りを果たした、


     ゲーム界の『バトルシップ・エンプレス!!』


     現在、全国ランク2位の

     《デストロイヤー@えりな》さんだっ!!!」


 全国大会決勝大会、

 福岡天神「めんたいコア」会場で行われた、


 『九州、冬の陣』と呼ばれた頂上決戦で、


 ダントツのポイントを誇る、

 NO、1の王座《ギャラクティカ=・・・略》さんを、

 急な腹痛で欠く中(疑惑の腹痛。)、


 四天王決戦で、

 あの三位《紅の大佐》さんと引き分け、

 二位の《サードGTR☆みすとれうす》さんを、蹴散らし、

 女帝の名を欲しいままにした、エリナ先生。


 彼女の通った道には、

 魂(ソウル)を砕かれし猛者たちが倒れ、

 ぺんぺん草以外は、何も残らななかったと云われる、

 ブリザードの吹き荒れた冬の乱・・・。


リナさん「・・・サ、サインくださいッ!!」


エリスねーさん「えっ、寝返るのっ!?」


エリナ先生「いえ、エリスさん、

      これは、『ティーン』の問題なので。」


エリスねーさん「意味わかんねーよッ!!」


 リナさんの取り出したマイゲームパッドに、

 すらすら~っと、マジックでサインしたエリナ先生。


 すると可愛い女子高生の笑顔が弾けますっ。


エリナ先生「ティーンとか、JKの問題ですから。


      ちなみに私たちは、

      ティーン向けの読者モデルでもあります。」


エリスねーさん「23歳OLは、もうダメなの?


        ・・・年齢詐称でも、仲間に入れないの?」


 するとその場に、

 通りすがりのA氏とB氏が現れます。


トルネードA氏「エリスねーさん様は、

        貴重な、大人な感じのお方ナリィ!!


        これほどに美人で、

        ナイスバディーな保健の先生なら、

        我が校にも、熱望したい所でござるョォオ!!!


        イッツ、転職ッ! 大歓迎と見たりィ!!」


ハリケーンB氏「なんだな。


        女医さんでも、ENJOYさんでも、

        OLさんでも、需要は有りまくるんだな。


        ギャルゲーには、そういう隠し要素も、

        大切なコンプリート条件なんだなっ!!


        攻略難度、悶絶で、

        さ、最高なんだなッ!!!」


エリスねーさん「あ、ありがとぅ!!」


 っと、

 A氏とB氏とエリスねーさんは、

 ガッツリと円陣を組んで意気投合します!!


 言ってる意味はわかりませんでしたが、

 彼らは確かに、ナカマでした。


エリナ先生「私も先生ですが、

      攻略対象ですよ?」


 その純真な笑みは、

 どっから持って来たの?と、

 突っ込まずにはいられない、学園の天使の微笑ですが、


 その威力はバツグンですッ!!!


A氏+B氏「コ、コンプリーーーートッ!!!」


 全てを吸い込むエリナ先生は、

 まさにあらゆる老若男女、全てを惹き付ける、

 長崎ブラックホール女子です。


 その神々しいまでの魅力と、最高の女子力。


 そして、絶対的なその安定感は、

 人々の心に平穏を招き入れ、


 熱心な彼らの、心からの差し入れにより、

 エリナ先生の食生活は、

 とても豊かなものとなります。


エリナ先生「メロンとかスイカとか、

      ブルーハワイとかも、大好きですよ。」


エリスねーさん「セ、セバリオス、

        今日はおっせーなぁ~。


        ひゅ~るるる~~ぅ♪」


 いつもなら、ためぞうの友人を口実に、

 強引にでも横に分け入って来る、

 セレブで、イケメンなセバリオスさんですが、


 あの横道にそれまくった、

 第二話の中から、

 エリナ先生が、現代へとワープさせたのは、

 先生自身と、エリスねーさんだけです。


ためぞう「うぉう!?


     見つけるまでに、様々な試練を乗り越えてきたが、

     新装開店というレベルじゃねーなw


     ・・・スーパーハードモード並みの、

     高層タワーに、移店していたとは。


     ってか、最近までヒルズもビルも無かったでしょ!?


     鈴木さんと佐藤さんの、

     (+ネコ船長とワンダ艦長。)科学力?


     ドでかい宇宙船を、漁船に偽装させて、

     言い張ってるくらい、

     未来な方々だからな。


     一階の雰囲気は、そのままで一安心だが、


     (そう、ここはサフィリアさんとの出会いの場。

      ・・・コホン、もちろん、

      バイトのリナさんとも出会っているぞっ。)


     オレ、メール会員だし、

     ダイレクトメールくらい、頼むよ。


     あ、番外編で、電波届いてないの?

     ・・・便利だよな、番外編ってのはよぅ。


     おーーーッ!?

     よう、ねーさん、久しぶりっ!」


エリスねーさん「おおぉ、ためぞ~~~~っ!!」


 ロングロング、バケーション的な再会です。

 互いに以前、いつ会ったのかも覚えていませんでした。


 でも、ためぞうは、まだ高校生です。

 リンカさんも、まだ中学生です。


リンカさん「同級生です! 女子高生ですッ!!」


 リンカさんの魂のシャウト的なものが、

 聞こえたような気がしましたが、

 それは、エリナ先生の声マネでした。


ためぞう「すげーーーっ!!

     いろいろ出来るんですか!?」


エリナ先生「はい、歌って踊れる声優志望の、

      フレッシュ新任先生なので。」


セバリオスさん(マネ)「やあ、ためぞう君。

            エリスが、いつもお世話になってるね。」


ホーネル(マネ)「やあ、ためさん!


         ついに、次のラスボス(ギャルゲー内)の、

         挑戦権を得たんだッ!!」


 それは、まさにコピーされたかのような、

 完璧な口真似でした。


エリナ先生「これを使えば、誰でも出来ますよ。」


 と、取り出されたボイスレコーダーは、

 ハイレゾと記された、ナウな商品でした。


ためぞう「口パクだったのか。


     ・・・無線のやり取りとかに、

     暇つぶしに割り込まれんように、注意せねばいかんな。」


 ためぞうの、

 その用心深い危機探知能力に、

 エリスねーさん、素直に感心してます。


エリスねーさん「いつの間にか、

        すげー成長してんのなっ!!


        デキる偵察(スカウト)と一緒に居るくらい、

        ワナ避けれそうな気がすっぞ。」


 そんな中、新たな人影が現れ、

 澄んだ声が、ゲームコーナーに響きます。


レオクスさん「おおおっ、

       エリスさんじゃないですかッ!!」


エリスねーさん「フフッ、

        もう騙されんぞ、ニセモノめ。」


 その時、周囲が一斉に声の方へと振り返り、

 場が凍り付きます。


 ニセモノの烙印を押された、

 アメジストの髪の王子様、

 レオクスさんへの悲哀の眼差しです。


エリナ先生「おろおろおろ・・・。」


ためぞう「ほ、本物だってっ!!」


エリスねーさん「ま、まじかーっ!?」


 当のレオクスさんは、

 大型のゲームの筐体の裏へと、

 消えるように、フェードアウトしています・・・。



 ・ エリスねーさんは、貴重な戦力を失った!

   それも全球団、ドラフト一位指名の名手だゾッ!!



ためぞう「レオクス師匠ッ!!


     ねーさんはただ、

     エリナ先生の策(ワナ)にはまっただけですっ。


     ねーさんが、これからも掛かり続けて、

     師匠は、それでも大丈夫なんですかっ!?」


レオクスさん「ほっ・・・。

       なんだ、計略だったのネ。


       ハッハッハッ、驚かさないでよ。」


 今や、ためぞうにさえ、

 便利に使いこなされてる、『ワナ』という言葉です。

 ということで、


 ◇ 策にかかりにくい人、リスト。<無効化率>

   (計略を仕掛ける際の成功率にも影響します。)



   ・ アリス会長さん  ほぼほぼ、100%


   ・ アリサ副会長   100%に迫る99%


   ・ セバリオスさん  結構、100%(現在、審議中。)


   ・ レオクスさん   うっかり100%(かかり掛けたりはする。)


   ・ 3年J組

     教諭のセリスさん 98% (98、999、999、999%の

                       +9回抽選で、まず無効化。)


   ・ ためぞー      3% (そのちっちゃい確立を、

                   神業のように引き続け、なおも更新中。)



 ◇ 逆にかかりやすい人、リスト。<計略成功率等も、上記同。>


   ・ お花屋ファルさん 30%(かつての威光に翳りが・・・。)


ファルさん「えっ!? そうなのー!!

      ここは是非、ためぞうさんを、

      引き入れないと。」



   ・ 古蔵さん     10%



古蔵さん「ネコのマスクの宅急便、

     ネコさん大好き、

     JKの鈴木さんに憧れてる、古蔵です。


     自分、新たに生まれ変わり中なので、

     そんなもんですかなぁ・・・。


     鈴木さん、学園のご卒業、

     ぜひお待ちしてますよ。」


ゆるふわ系美少女、佐藤さん「良かったですね、玉の輿。」


ナチュラル美少女、鈴木さん「・・・古蔵さんの素顔は、超イケメン。

              実家の資産規模は、ギャラクシー級・・・。


              あ、いえ、

              好意がただ、嬉しいだけですよっ!」


佐藤さん「あーでも、それって、

     エリスさんの、義理の妹になりますよね。


     いいなぁ・・・。」


鈴木さん「面白くしようとしてるでしょ!


     ネコ船長さんが泣いちゃいますよッ!!!」



   ・ 鈴木さんと佐藤さん。     1%



鈴木さん+佐藤さん「うぉう!?


          た、ためぞうさんも、いいですよネ?」


エリスねーさん「リストやめーぃ!


        どーせ、わたしは、0%って言いたいんだろぅ。」



   ・ エリスねーさん  『国2・数1・体5・理1・社2・英1。』


                      ◇ もう少し頑張りましょう。



エリスねーさん「人の通知表、

        勝手に、暴露してんじゃねーよっ!!」


 こうしてエリスねーさんが、

 エリナ先生に弄ばれている内に、

 結構な数のお友達が、集まって来ました。


古蔵さん「よう、姐さん。

     いまさら、アドベンチャー?」


鈴木さん+佐藤さん「お、お泊りしたいですっ!(パジャマ持参)」


ファルさん「ためぞうさん、お帰りなさい。

      番外地でも、全然かまわないので。^^」


チャイナドレスの金髪美少女、

ラウエルさん「ボスが感激あるよ、

       よかったアルね。」


 エリスねーさんの取引先の社長、会長さん、

 会社の愉快な仲間たちさん、などなど。


 そんな中、エリナ先生は、

 適度にエリスねーさんをいじり終えたのか、

 ちょっと用事を思い出したと、こう言います。


エリナ先生「ちょっと、私用がありますので、

      みなさんで、楽しんでいて下さいね。」


 その言葉を残して、光の速さでいなくなりました。


 この時、古蔵さんも姿が消えています。


ためぞう「み、見えんかったぞ!!」


レオクスさん「光で見ては、だめですよ。

       極限に練られた気迫を感じるんです。」


       (毎度、・・・父がご迷惑おかけしております。

        ああ、でも夏号のグラビアは期待しています!!)」


 複雑な表情で、物思いに耽る、

 長身でプリンスな美青年に、

 世の女性たちはすっかり虜です。


 バーゲンセールに群れるオバサマ並の速度で、

 一気に取り囲まれています。


佐藤さん「いいなぁ・・・、

     リアル王子様ですよ、鈴木さん。


     あ、鈴木さんには、古・・・。」


鈴木さん「な、何をいっているんですか。

     妄想だけなら、自由なはずです。」


 その後すぐに、

 エリスねーさんが帰って来たという噂が、

 町内に流れ始めます。


 それは、虚ろな目をしたネコのマスクの宅配便の、

 古蔵さんにより、迅速に広められたものでした。


 すると噂を聞きつけた、

 煌びやかに飾られた白の法衣を纏い、

 セバリオスさんの秘書さんを務める、


 女教皇のアセリ・・さん、もとい、

 セリスさんがやってきます。


ためぞー+レオクスさん(噂の黒幕はこの方なのっ?


            それともエリナ先生なの? 一体、どっち!?)


 ためぞうとレオクスさんは、

 過去のほろ苦いイベントのせいで、

 白のローブのセリスさんに、少しビビっています。


セリスさん「エリスさま、お久しぶりです~。

      コスプレイベント会場から、

      走って駆けつけてきましたーっ!」


エリスねーさん「自前で衣装持ってるのは、いいよな。


        うーん、

        コスプレもいつか挑戦してみたいなぁ。


        留守番ありがとねー。」


 セリスさんは、いつものハイテンションで、

 エリスねーさんに絡んでいますが、


 その神々しき気高さが、

 周囲のA氏やB氏、鈴木さん佐藤さんまでをも、

 圧倒しています。


 何故か、奥のシューティングゲームコーナーから、

 ミリタリーな感じの漂う、軍曹さんっぽいJ氏が現れました。


英雄勲章を5個持つ、

特務軍曹のJ氏「こいつぁ、熱い戦いが期待出来そうだなっ!


        最新鋭のバトルシップ・エンプレスVS

        パワーゲームの覇者、黒薔薇の女教皇様と来たぜ。


        こいつを見逃しちゃー、

        想い出メモリーのコンプリートなんて、

        坊やの戯言になっちまうなッ、

        ハッハッハッ!!」


 J氏で見えませんでしたが、

 その影には、サフィリアさんのお供のネコx2さんもいます。


ネコさんⅠ(ワン)「まずは、我らがエリナ先生に、

          チャレンジしちゃうんだニャーーーッ!!!」


ネコさんマークⅡ < 「こちらーブラボーⅢ、

            攻略データのダウンロードを要請する。」


軌道ネコジャラクシー < 「ブラボーⅢ、

              現在、君たちのフィンガースピリッツでは、

              かのアルテメットな、

              超弩級戦艦を相手にするのは不可能だ。


              諦めて、偵察任務へと移行し、

              僅かでもデータの収集に当たってもらいたい。


              これは、大口のスポンサーである

              《サードさん》陛下の、ご意向でもある。


              支援として、

              エージェントY氏に、協力要請を打診しておこう。」


ネコさんx2 < 「感謝しますニャ。」


 エリスねーさんをボコボコにしまくっている、エリナ先生に、

 今、まさに反攻の狼煙が上がろうとします。


セリスさん「エリナ先生は、仲良しさんですが、

      皆さんで、やっつけちゃってくださいーっ。」


 そのセリスさんの観戦発言に、

 事情通の一同は、ポカンと口を開きます。


 「それは、アナタの役目でしょ!!」っと、


 思いっきり突っ込みたくなりましたが、


 恐るべき策にはまる代償として、

 それを口にする勇気は、誰も持てませんでした。


ためぞう「無理だって、

     オレじゃ勝てねえし、


     勝てるんなら、もっとキラメキな冒険だって、

     進んでるだろー。」


レオクスさん「父がご迷惑をおかけしている方に、

       私が何かをするような真似は出来ません。


       やっても、確実に負けちゃいますが・・・。」


エリスねーさん「そんなに、ハンパないんですかっ!?

        エリナ先生って。」


 エリスねーさんは、憧れのレオクス王子様の前では、

 慣れない乙女を演じています。


 好意を持たれてるのに、

 それに気付かないレオクスさんも、

 かなり微妙なのですが。


 (セバリオスさんのいない間に、

  抜け駆けするような事は、

  分かっていてもやらない。)


  器用貧乏のレオクスさんです。


レオクスさん「ハハハ・・・、

       心のナレーションありがとう、

       セリスさん。」


セリスさん「いえいえ~、

      私はエリス様が幸せであれば、

      別にどなたでもかまいませんので。


      当たりを引いたときは、

      オマケで私も混ぜてくださいネっ。」


 このやり取りは、

 ためぞうがマブダチのマイオストから貰った、


 どんだけ喋ってても、

 持ってないと聞こえない、

 便利なマナーモード付き、

 トランシーバーで行われています。


 なので、ためぞうと、

 レオクスさんとセリスさん以外には、

 聞こえてはいません。


 セリスさんは、セバリオスさんの物を使っています。


 三人が、エリナ先生が帰ってくる前に、

 対策を練ろうと意見交換しますが、

 セリスさんの一言で、

 あっという間に有効策がまとまりました。


セリスさん「ネコさんマークⅡ(カネツグさん?)が、

      山田さんを呼んでいるらしいので。」


ためぞう「おお、『大佐』の山田さんなら、

     かなり頼りになるなあ。」


 ためぞうと山田さんは、クレープ仲間です。

 デパート裏の公園で、よく休憩時間を共にしている仲でした。


ためぞう「でも、それだと、

     決着するのに、相当かかるんじゃないっすか?」


セリスさん「そうなれば、いいですねっ。


      エリス様の横に、ずっとくっ付いていられますので♪」


 何処までも操られそうな、

 ためぞうとレオクスさんでした・・・。


 それはそうと、

 ためぞうは、ネコさんたちに、


 艶やかな銀髪で、抜群のプロポーションをお持ちな、

 麗しの美少女同級生の、

 サフィリアさんの所在を尋ねます。


ネコx2さん「姫様は今、弟君の剣真(けんしん)公に、

       会いに、越後に帰っておられますニャ。


       姫様がお嫁さんに行くには、

       家督を弟君に譲らなくてはなりませんですニャ。


       いいネタになったかニャ?」


ためぞう+レオクスさん+

A氏+B氏+J氏+山田さん「グッジョブッ!!」


 ためぞうの親父さんのグラサンをかけ、

 家電量販店の制服姿の、

 山田さんが、ちょうど付いた所でした。


エリスねーさん「・・・レオクスさんはやっぱり、

        あんな風に、おしとやかな感じの、

        綺麗な子が好きなのかぁ。


        (婚期、遠くなるよなぁ・・・。)」


 レオクスさんの自滅を、

 微笑んで見守る、セリスさんです。


セリスさん「まあ、私はエリス様なら、

      選り好みさえしなければ、すぐゴールイン出来ると、

      信じていますので~。


      (別に、永遠に独り身であられても構いません。


       ウフフッ・・・。

       ワタクシは、何処までもお慕いしておりますワ。)」


レオクスさん(セリスさん、助けてw)


セリスさん(おや、


      それは、取り引きでしょうか?

      レオクス様。)


 ゴクリと息を飲むレオクスさんですが、

 冷や汗を流しながらも、根性見せますっ!!


レオクスさん(いいでしょう、・・・とにかくお願いします。


       我が領地の半分くらいお譲りしますのでッ!!)


セリスさん(あらまあ、


      そこまでの覚悟を見せていただいては、

      お代を頂くのも、気が引けてしまいますワ。


      一夜の甘美な享楽でも、よろしいのですよ。

      ウフッ・・・。


      今後ともよしなに。)



   ◇ レオクスさんは、セリスさんに借りが出来ましたっ!



レオクスさん「後悔はしません、

       だって、それは私の一番の望みなのですから。」


 セリスさんがエリスねーさんの耳元で囁くと、

 一瞬だけエリスねーさんは虚ろな感じになり、

 ハッと、我に返ります。


エリスねーさん「えーっと、


        エリナ先生に、ぎゃふんだったのよね?」


 早く古蔵さんの事も、

 どうにかしてあげてと思う、ためぞうでした。


山田さん「・・・美人秘書さん、

     ツワモノだなぁ。」


J氏「オレが五度もの危機から帰還出来たのは、

   あの御方のおかげなんだ・・・。


   最高の参謀殿のミッションを遂行出来るのは、

   実に名誉な事だぜッ!!」


 その最強クラスの参謀さんは、

 ためぞうの親父さん並のスピードを備えた山田さんと、

 あと一人くらいの猛者を探しているようです。


セリスさん「3オン3でやれば、

      エリス様も少しは、有利になりますよねっ。


      (さて、麗しきエリス様を輝かせたまま、

       あのしたたかな女狐に、

       敗北という辱めを与えられば、それでよいのです。


       腕利きさんは、もういらっしゃらないでしょうか?

       ワタクシは、思考に手先が追いつきませんので、

       たいしたお役に立てませぬが、


       サングラスのエージェント程度の駒が、

       あと一つは欲しい所ではありますワ。)」


エリスねーさん「セリスはいい事を言うなぁ。


        山田さんいれば、

        下手なあたしでも、何だかやれそうな気がしてきたな。」


 実質、2対3ですが、


 エリナ先生のチームには、

 気合と根性だけは溢れている、

 A氏とB氏が選ばれるでしょう。


セリスさん「OKですかぁ~?」


 二人の特攻野郎を見つめるセリスさんのその瞳は、

 まるで寝覚めの悪い、氷の女王のようです。


 絶対零度の凍てつく眼差しに、

 その真夏の熱さは瞬く間に吹き飛ばされ、

 半袖姿でガクプルします。


J氏「装備がなってねぇぜ!


   怠った時点で、補給部隊の到着は期待出来んぞ。

   フルシーズンに備えておかなくちゃな。


   ホットテックの肌着は、ほんわりほかほかだ。


   あと、バターピーナッツや、

   ジンジャードリンクが、寒い日にはお勧めだがなっ。


   (・・・ふぅ、危ねぇぜっ、

    あんなの喰らったら、即ゲームオーバーだろッ。)」


 A氏とB氏は、セリスさんが持ち込んでいた、

 小さなクーラーボックスから、

 当たり付きのアイスのメロンバーを貰います。


 メロン大好きなセリスさんから、

 そのアイスを頂けるという事は、

 ある意味、勲章並みの価値のあるものです。


 その逸話さえあれば、

 A氏もB氏も、セリスさんのホーム地で、

 VIP待遇です。


 もちろん、二本とも当たってます。


A氏「それがしのような者に、

   これほどの栄誉を賜ろうとワッ!


   身命をとして、

   そのお役目、お受けしたナリィ!!」


B氏「たぶん、夏の間中、当たり続けるんだな。

   も、もちろん、頑張ってみるんだなっ!!」


 J氏はうっかり、

 選ばれても良かったのかなっと、

 不思議な顔になっています。


セリスさん「大丈夫ですよ、J氏さんっ。


      勇敢な方は、いくらいても、

      助かりますので~。」


 ホッっと、胸を撫で下ろすJ氏でした。


 山田さん以外のプレイヤーを見つけるまでは、

 対戦台で、特訓です。


 エリスねーさんは、勝ちまくって、

 ご満悦ですが、


 全て、山田さんの功績です。


 A氏とB氏も、エリナ先生ががっかりしないよう、

 気合で、腕を上げています。


A氏「これは、絶好の好機ナリョォォオ!!


   拙者のランキングでは、まず会えない相手と、

   こうも拳を交えられるとはァ!!!」


B氏「おお、負けても、

   めきめきランキングポイントが、入り続けてるんだな。


   う、美味いんだな!!」


 かやの外のためぞうは、

 自分も混ざりたいと、コインを握り締めていますが、

 セリスさんに選ばれなければ、参加は不可能です。


 それは、もじもじとしている、

 レオクスさんも同じです。


レオクスさん(ああ、エリスさんの笑顔に癒されるなぁ。


       セ、セバリオスさんがいないんですし、

       今は、観戦モードで十分です・・・。


       後で、少しでも練習しておかなくちゃ。)


 そこで、A氏とB氏とJ氏は、

 どうして、こんなチャンスに、

 ゲーム大好き少女、リンカさんがいないのかを、

 疑問に思います。


J氏「あの夏空の下に咲くひまわりのような笑顔が、

   今日も見れないのは残念だぜ!」


セリスさん(当然、あのエリナ先生が、

      リンカさんに無条件で、

      甘い汁を吸わせるハズもありません。


      自身の需要にお気付きになった、

      サマーなこの季節。


      リンカサンは、きっと今頃、

      全てのクローゼットが、

      名前入りの白のスクール水着で、

      埋め尽くされたその一室、


      出るに出れない破廉恥な遊びを、

      羞恥心と期待の中で葛藤し、

      そして見知らぬ悦へと至るや、


      線の細いその身は、次第にほてり始め、

      早熟の果実のような、青い香りの湿気をおびるや、

      雫となって、その肢体を艶めかせる事でしょう。


      やり場のない、淡くも強い想いに、

      恍惚として喘ぐその表情が、

      目に浮かんでなりませんワよ。


      エリナ先生とは、

      これからも、良き仲でありたいものです。


      ウフフフフッ・・・。)


 そうしている内に、幻惑の解けた古蔵さんは、

 結構真面目に続いている、

 宅配便のバイトに戻ります。


 古蔵さんの宣伝効果で、

 外野は賑やかになってきました。


 リナさんは、観客席を増やすのに忙しそうです。


リナさん「いい汗、かいてますっ。」


 これはおいしいと、

 鈴木さんと佐藤さんが、

 加わります。


 小麦色の健康的な肌に夏の訪れを感じさせる、

 バイトの乙女さんの言葉に、

 わさわさと集まった若者やおっさん達も、

 会場設置を率先して手伝い始めました。


 鈴木さんも、佐藤さんも、なかなかの人気です。


 何だか、軽く大会のイベント会場みたいに仕上がっちゃいます。


リナさん「ありがとうございますっ!!」


野郎ども「こちらこそ、

     いい汗かかせていただきましたっ!!」


 その光景を店舗の窓ガラス越しに見つめる、

 気配すら感じさせない、コンクリートジャングルの影の主。


 UVカットクリーム100%の光学迷彩装備の、

 美白のホッパン金髪美少女、レミーアさんです。


レミーアさん(ホットパンツとか、

       そんな勇気はないっすよッ!!


       夏を感じる水色のワンピースです。


       危険を感じたので、今はステルス状態ですが、

       あの激動の3年J組担任代行、

       セリス先生がいるっす・・・。


       入りたいのに、入れない!

       いやぁ・・・ひと夏の淡い恋(希望)を、

       取りこぼすのは、避けたいのでw


       セリスさんの恐ろしさを味わうのは、

       夏休みの登校日以外には、避けたいので。


       サフィリアさんは、虚ろな目をして、

       実家に帰っていきました。


       ・・・ひえぇ。)


 レミーアさんは、店内のゲーム画面を、

 スマホのLIVE配信で見てはいますが、


 やはりその頂を目指す者の一人である、

 レミーアさんは、その目で山田さんのスティックさばきを、

 見てみたいのです。


 それからしばらく店内は、

 決勝戦待ちのカウントダウンイベントのような、

 妙な盛り上がりを見せていました。


 店内、なかなか美女、美少女率高いです。

 なんだか、キラキラしています。


 レミーアさんは、メロン味のかき氷を買ってきて、

 隠密モードで、その賑やかな店内を見つめています。


 デパートで選びに選び抜いた、愛らしいワンピース姿も、

 お披露目出来なくて残念ですね。


 レミーアさん(行けって、煽ってますねっ!?


        ・・・ちなみに私のトラブル回避率だけ、

        聞かせてもらえますか?)



  ・ レミーアさんは、1%未満です。



 レミーアさん(・・・ですよねーっ、

        伏兵踏んで、即蒸発ですよねー!!


        嗚呼、サヨナラ、今日の日の青春。)


 諦めて、かき氷を食べようとしたその時ですっ!


   パクッ。


 ステルスしてないかき氷を、

 エリナ先生が自前のスプーンで、パクリといっちゃってます。


 レミーアさん「・・・見えてましたよね?

        かき氷以外も。」


 エリナ先生「あらまあ、


       ためぞう君とレオクス王子を、

       天秤にかけ青春している、セレブなお嬢様、

       レミーアさんではありませんか。」


 レミーアさん「て、天秤になんか掛けてませんっ!


        ま、まぁ・・・、

        どちらも、恋愛ゲーム的に言う、

        好感度は、100になってはいますが。」


 もじもじしているレミーアさんを横に、

 いつの間にか、カップを残してメロン味のかき氷は、

 消えちゃいました。


エリナ先生「一宿一飯の恩です、

      レミーアさんの回避率を一時的に、

      完璧にしますので、


      ためぞう君でも、レオクスさんでも、

      告っちゃって下さいな。


      必ず願いは叶いますよっ。」


レミーアさん「!? ・・・一宿のとこだけ、

       勘弁して欲しいっす。


       何か別の花園へと誘われてしまいそうなのでw」


エリナ先生「ほら、完璧でしょ?」


レミーアさん「はっ!?」


 レミーアさんは、

 エリナ先生のオモチャになる定めを避けました!


レミーアさん「おおぅ、なんというスペック・・・。


       これなら、代打のセリス先生に遭遇しても、

       無事な気がして来ました。」


エリナ先生「さて、参りましょうか。」


レミーアさん「ハイっす、

       付いて行かせてください。」


 エリナ先生は、

 何気に使えるレミーアさんを従え、

 店内へと戻っていきます。


 エリスねーさんの代わりに、

 袋とじ付き、ビーチの女神たち特集号と、

 バイク雑誌のモデルの撮影を終え、

 今回の目的を果たしたエリナ先生は、


 エリスねーさんを連れ戻す前に、

 少し遊んで、歌って踊って帰ろうかと、

 ノリ軽いです。


 即興仕立てのバトルアリーナに現れた、

 最強のバトルシップ・エンプレス。


リナさん「赤コーナー、


     今年のランキング争いに、

     その壮絶な爆雷攻撃で風穴を空けた、

     沈まぬ対艦巨砲ッ!!

     
     《デストロイヤー@えりな》選手ゥウ!!}



   オオオオオゥーーーーー!!!


 先生の帰りを待つ観衆たちが、

 一斉に歓声を上げます。


J氏「流石だぜッ!


   恐るべき超弩級浮沈戦艦、バトルシップ・エンプレスは、

   あの上位ランカーの《白の王女・レミやん》氏を引き連れ、

   このリングに舞い戻って来るとはな。」


レミーアさん「そ、そんなネーム付けた事ないし、

       ちょっと、変えさせて下さいよっ!!」


リナさん「おおっと、


     ここで、セリス元帥閣下(先生代理)と、

     女帝エリナ先生の協議です!!」


 元々、大会やイベントに興味のあるバイトのリナさんは、

 これもお店の為と、元気にがんばっています。


 二人の強者の協議により、

 一度だけ、ネームの変更が許可されます。


レミーアさん「ほっ・・・。」


エリナ先生「元々、てきとーに付けたものですから。」


セリスさん「エリナ先生はお友達さんなので、

      全然、おっけーですよ~っ。」



  ◇ では、下記から選んでください。



    ・ 《喧嘩上等、特攻隊長☆レミ》

  
    ・ 《天上天下、唯我独尊☆れみ》
  

    ・ 《白の王女・レミやん》


    ・ 《脅威なる胸囲、レミ+パッド》


    ・ 《ストロング@天婦羅マークII》


    ・ 《キュートな小悪魔☆チェリーハンターREMI》


    ・ 《スーパー大関・ジャイアント☆ジャイGO》



レミーアさん「これ、元と変わりませんよね?


       自分では付けれないんすか?」


 おおっと、ここで『完璧』回避スキル発動ゥ!!!


 乱入したエストさんは、

 それを阻止しようとカバディの構え II !!


 エストさんは、星になった・・・。


レミーアさん「効果は凄いけど、

       後が怖すぎw


       うんと今回は普通に《レミーア中尉》でいいすか?」


エリナ先生「なるほど、


      なんとかヒロイン的な、

      女性パイロットのポジションで、

      落ち着きたいのですね。」


 メロン味の効果はバツグンです。

 元のネームで登録出来ました!


レミーアさん(えっと、・・・メロン味の何かを携帯しておけば、

       何とかなるのかな。)


セリスさん「何とかなりますよっ!!」


 っと、レミーアさんの肩を、

 軽くポンと叩いたセリスさんです。


レミーアさん(・・・読まれてるよなぁ。


       こういう極め系の方々は、地位や財や土地には、

       興味がないんだ。


       だから、アリス生徒会長同様、

       甘い物が有効なのネ。


       んっ!?

       何となく今の私って、冴えまくってるの?


       メロン味のかき氷、

       ・・・効果マジ、ハンパないっす。


       実家に連絡して、

       メロン的な物を、いろいろと仕送りしてもらおう。


       サフィリアさんにも、こっちの猛者たちに、

       銘菓とか送るように、後でメールしとかなきゃ。


       ・・・抜け駆けは、きっと良くない。


       このお二人への配達、

       しっかり頼みますよ。

       ネコのマスクの古蔵さん!!)


 レミーアさんは、出来るだけたくさんの知人に、

 ギフト関連の情報を送ります。


 お中元とかって、貰って嬉しいですよね。


 3対3の対戦格闘ゲーム筐体が、

 新たに観客席の中央へと設置され、


 熱気を帯び、戦場と化した格闘ゲームコーナーには、

 エリナ先生は、あまり興味がないようです。


 あの山田さんが相手では、

 戦いはタイムアップの繰り返しです。


 歌う予定だったカラオケも、

 荒行の事を考えると、

 割とどうでもよくなった、エリナ先生です。


エリナ先生「さて、エリスさん。


      もう、十分楽しめたと思いますので、

      さっさと、ほったらかしのあの場所へ戻りましょうか。」


レミーアさん「えっ!? エリナ先生、

       味方してくれないんすか!?」


ためぞう「あ、レミーアさん、

     こんにちはー。」


エリスねーさん「レミーアさんも、

        何とか言ってやってくれよぅ。」


 エリスねーさんは、ゲームにカラオケと、

 まだ遊び足らない様子です。


レオクスさん「お味方のエリナ先生を、

       何とか引き止めてもらえると、

       個人的には嬉しいです。」


 会場の視線を一気に集める、

 美白な美少女、レミーアさん。


 あのプリンスなレオクスさんにまで、

 おねだりされて、


 何だかそれを、モテ期のように感じて、

 照れてしまいます。


レミーアさん「えっと、もしよろしればなんすが、

       ちゃちゃっと、一戦、

       一緒にやってみませんか?


       お願いします、エリナ先生。」


 レミーアさんは、マッハで自販機から買ってきた、

 カップ入りのスイカアイスを、

 その水色のワンピースの後から、

 涼しげに取り出します。


エリナ先生「 - それは、ひと夏のビーチの煌めき。


         マリンブルーと砂浜の曲線が描き出す、

         美しい、マーメイドたちの楽園♪


         跳ねる飛沫に、レッツ、ジャンピング!!


         足を取られて、転んだ僕に、

         あの日の君は微笑んだね♪♪


         ほらっ、『スイカアイス』食べよっ!


           亀吉製菓・スイカアイス。


         底に当たりのマークがあれば、

         夏のチャンスは続いてるネッ!! - 」



 スイカアイスのCMを丸暗記している、

 エリナ先生の潤うルージュの唇が紡いだその歌に、

 自販機のスイカアイスは、速攻売り切れです。


 外に出れば買えますが、

 せっかく陣取った席を失います。


エリスねーさん「う、売り切れたの?」


ためぞう「オレ、買ってくるよ。」


 そんなためぞうの肩を、

 エリスねーさんは、がっちり掴んでこう言います。


エリスねーさん「せっかく会えたのに、離れちゃだめだッ!!


        なんだよ、ほら、・・・寂しいじゃん。

        アイスは別のでいいから、

        近くにいろよぅ。」


 アイスはつられて、全部完売です。


エリス「いいから、いてくれよぅ。」


 レオクスさんは、そんな風に頼られたいと、

 店を飛び出そうとしますが、

 親衛隊の女性たちに、取り囲まれて動けません。


 プリンス・レオクスさんを拘束しているオバ様たちの群れの中を、

 突如、稲妻のようにすり抜け、迫る謎の影ッ!!


 それは、迅速丁寧、

 ネコのマークの宅配便屋さんでバイトに励む、

 ネコのマスクのマスクマン、

 古蔵さんでした。


古蔵さん「はい、ねーさん、スイカアイス。


     あと、セリスさんとエリナ先生の分も、

     持って来たっす。」


セリスさん「きゃー、嬉しいです~!」


エリナ先生「実に、素晴らしいと思います。」



   ◇ 古蔵さんに、惚れ吹き矢命中率100%の付与ッ!! (効果 約30分。)



佐藤さん「鈴木さん、早く隠れてッ!!」


鈴木さん「えーっ、


     古蔵さんは、吹き矢3連射出来るんですから、

     佐藤さんも、当たりにいけば、

     いいじゃないですかー。」


佐藤さん「私は、レオクスさん(もしくは、シオン殿下)、

     狙いですのでw」


 古蔵さんは、珍しく震えています。


 エメラルドグリーンのビーチで、

 初代エスト王妃とバカンス中の、

 ウィルハルト一世さんは、

 いまだに手を握るのにも一苦労していますが、

 現在、とってもご満悦です。


 1本10億ゴールドを超える、

 惚れ吹き矢の10本や、20本、

 無駄撃ちしても、ポケットマネーで何とかしてくれるでしょう。


 古蔵さんは、そのちっちゃい男気を、

 フルスロットルさせ、

 惚れ吹き矢を封印しましたッ!


古蔵さん「プルプル・・・、


     自分、まだ勤務中なんで、

     次の配達、行って来ます。


     今夜の晩酌のワンカップ、

     大吟醸に代えてもいいっすよね?


     あとは、スルメがあれば・・・。」


エリスねーさん「お前、もうマスク外してもいいんじゃね?


        立派になったよ、うんうん。」


 そんな弟分の成長を素直に喜ぶ、

 エリスねーさんに、

 古蔵さんは、その背中で語ります。



  「自分、今はネコを本気で愛しているもんで。」、と。



 古蔵さんの勇姿に、鈴木さんも佐藤さんも、

 その胸の奥に、ちょっぴりズキュンです。


 その素顔は、ギャラクシー級のイケメンで、

 天下で最大の勢力を誇る、現役覇王さんです。


鈴木さん「私たち、もしかして青春してますか!?」


佐藤さん「ええ、(鈴木さん押しのネコ船長には、お気の毒ですが。)、

     青春させられましたね・・・。」


 アイス二段重ねの威力は、

 エリナ先生を足止めするには、十分でした。



エリナ先生「では、お相手いたしましょう。」


 こうして、エリスねーさんとべたべたしていたい、

 セリスさんの策に、

 エリナ先生は、乗ってあげる事にしたのです。


 何といっても、

 二人は、大の仲良しさんですから。


セリスさん「ウフフ・・・。」


エリナ先生「フフフフフ、


      ウッ!? 今、キーンって来ました。

      ああっ、甘い誘惑漂う、

      夏の日、今日のこの頃・・・。」




エストさん「ついでに、

      私も、復活させてYO!!!」



              続く、かも知れません。

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