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『フツーの仕事がしたい』×『今、僕は』上映会

2010-02-06 | いってきました
 2月5日(金)19:00から行なわれた、第17回レインダンス映画祭 ベスト・ドキュメンタリー賞+第6回ドバイ国際映画祭 アジアアフリカ部門最優秀ドキュメンタリー賞 W受賞記念上映イベント『今、僕は』×『フツーの仕事がしたい』に、行ってきました。

 渋谷のアップリンクという映画館が方向音痴の私にはなかなかわからなくて、映画が始まっていました。
 
 土屋トカチ監督のドキュメンタリー映画「フツーの仕事がしたい」の主人公の皆倉信和さん(36歳)は、根っからの車好きで、高校卒業後、運送関係の仕事ばかりを転々とし、現在はセメント輸送運転手として働いています。

 しかし、月552時間にも及ぶ労働時間のために、家に帰れない日々が続き、心身ともにボロボロな状態なのに 「会社が赤字だから」と賃金も一方的に下がるのです。

 生活に限界を感じた皆倉さんは、藁にもすがる思いで、ユニオン(労働組合)の扉を叩きます。ところが彼を待っていたのは、会社ぐるみのユニオン脱退工作で、暴力まで振るわれます。生き残るための闘いが、始まりました。

  次に上映された映画は「今、僕は」です。
これは、幼なじみの引きこもりをきっかけに映画製作を始めた、まだ20代の竹馬靖具さんが製作、脚本、監督、主演をこなす社会派ドラマです。

  社会との接点を絶ち、ただ無気力に日々を送る20歳の悟を主人公に、彼を取り巻く現実の世界をリアルに追求した映画で、登場人物たちの心理が迫真の演技で表されています。

 今、すぐそこで進行中の、傷ついた若者の苦しみ、出口のない家族の悩みがそくそくと伝わってきました。

 撮影を続けられた原動力は、皆倉さんの姿に自分自身の姿を見てしまったからだと言う土屋監督と、一回り若い竹馬監督との上映後のトークショーも興味深いものでした。(文責/佐藤)